海辺の町から

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お遍路さん

2020-08-02 16:32:24 | 日記

  いつになったら読み終えるのでしょうか?

この春から海辺の町の配送に携わるようになった生協の彼
一見大人しい人なのかなあと思っていたけれど
ひょんな事から話をするようになり彼思うところ有って
この仕事に就く前歩き遍路で結願したという。
1400㎞の道程様々な想いを胸に唯ひたすら歩く姿は感動物なのです。
その経験が人間として成長させ多くの人達との出会いが
その先の夢まで抱かせてくれたという。
以前母を亡くしたとき写真をリュックに詰めて母と無性に歩き遍路がしたくなったけれど
家族を残して旅をするには様々な抵抗が有り断念せざるを得なかった苦い思いがある。
父を亡くしてから一人暮らしの長かった母は
御大師様を心の拠り所にしていたところが大きく
誰とでも分け隔て無く接しお接待の好きな母だった。
亡くなる前私宅で数ヶ月一緒に過ごせたことが
せめてもの罪滅ぼしになったかと 山登りに没頭し心配のかけどうしだった私
いつも有難う有難う迷惑掛けるねと言っていた母が
日に日に小さくなって老いていく 物を書く事の好きな賢い母だった。

真夏のカンカン照りの日も北風の吹き付ける海岸線も
唯黙々と歩を進める姿にご苦労様ですと心で呟く私がいます。
昨日出会った靴擦れの脚を引きずったお遍路さん
無事宿までたどり着いたでしょうか。