電脳馬牧場-Electric Ranch

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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(攻殻機動隊製作委員会・2002年)

2005-04-03 21:04:48 | 映画・ドラマ
士郎正宗の原作コミックを読んだのはもう何年も前で、欄外が文字で埋まっていたくらいの記憶しかない。
とはいえ、そのサイバーパンクな世界は当時(1989年)としてはすぐれて前衛的(インターネットがない時代に!まぁギブスンはとっくに「ニューロマンサー」を書いてたけど)。
押井守が監督した映画版は海外で評価を得た。
このテレビシリーズは、より一般性を持たせて、基本的には一話完結型の刑事物、
そして物語は「笑い男事件」へと収斂していく。

「笑い男事件」は正義感あふれる超S級ハッカーによる誘拐事件に端を発し、オリジナルと模倣者が入り乱れて事件が拡大していく。

肝は、オリジナルが必ずしもオリジナルならず、模倣者は必ずしもコピーであることを自覚しているわけでなく、それらがいつの間にか一個の集合体(笑い男)を形成していくというところにある。これって結局現代社会そのものだったり、サブカルチャーそのものを表していたりするのかな。

最後の、素子とアオイ青年との会話ですべてが明かされる。その外部記憶をもとにした会話には知らない名前がたくさん出てくるのでフィクションかと思ったけど、大澤真幸の名前もでてくるので、きちんと原典があるんだろうなぁ。

<関連サイト>
プロダクションI.G. サイト
攻殻機動隊 サイト


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