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碑文谷アピアに2ヶ月に一度出演する二人楽団でたんの大きい方。スカイツリーが見える町に住む。

アラ煮

2008年08月20日 22時41分37秒 | Kanother旅日記
今回は鱧、小いわしに引き続き『居酒屋「民宿」』メニューのご紹介。今回は鯛のアラ煮です。

鯛ってぇと鳴門だの明石だのの辺りから広島やら宇和島辺りに至るまで瀬戸内全域にわたる名物で、山陽エリアではお土産物として「鯛の浜焼き」ってのが有名です。

鯛の浜焼きの由来は平安時代に遡るくらい古いらしく、当時は朝廷に、後の江戸時代には幕府への献上品にもなってたとのこと。そもそもは塩田の塩釜から揚げられた熱い塩の中に鯛を丸一匹入れて蒸し焼きにして作ってたそうで、瀬戸の魚介と塩田文化が産んだ名産品ってなことなんでしょうね。

もっとも、浜焼き自体は地元でも結構なお値段だし、てか土産もんだしみたいな感じで、フツーに地元庶民の食卓に上ったりすることは少ないんですが、その分、庶民の食卓にあがりやすいのが、このアラ煮ってぇわけです。

居酒屋「民宿」では、鯛のアラを豆腐と一緒に少し濃いめに煮てカイワレと共に供しておりやした。この他に、ネギと一緒に煮たり牛蒡と一緒に煮たり、或いは焼きほぐして炊き込みメシに添えたり、あるいは潮汁にしたりそこに素麺を投入して暖かにゅうめんにしたりなど、鯛のアラを使った料理は瀬戸内周辺ではかなり堪んない訴求力を持つですよ。

アラだけでなくって、鯛の真子とか白子とかもアラ煮と一緒に煮込んだりポン酢仕立てにしたり筍とかと炊き合わせたり、これがまた良いんですよ。Kanother的には、子供の頃は鯛の身よりもむしろアラだの真子やら白子やらの方が好きだったですよ。てか、今でも割りかしそうかもですよ。

そういった意味で、結局あんまし子供の頃から味の嗜好って変わって無いんやなあ、というのを実感しつつ広島で喰うた、鯛のアラ煮のご紹介でした。