玉飛接近

右玉&左玉、ときどき詰将棋

対先手石田流・玉頭位取り型左玉(1-1)

2013年10月17日 | 左玉
今回は対石田流の玉頭位取り型左玉の駒組みについて改めて書きます。併せて以前書いた「玉頭位取り風左玉の組み方」もご覧ください(24有段者の将棋から取材)。
玉頭位取り型の組み方は先日刊行された小林健二九段の著書でも紹介されていますが、今回も本に書かれている手順と異なる組み方です。
*基本編では玉頭位取り風左玉としていましたが、実戦編では玉頭位取り型左玉と名称を変更します。

▲7六歩△3四歩▲6六歩△6二銀▲7八銀△5四歩▲1六歩△1四歩▲6八飛△4四歩▲5八金左△4二銀▲6七銀△4三銀▲7八飛△6四歩▲9六歩△6三銀(第1図)

四間に振った先手に対し後手は雁木の形を目指しますが、三間に振り直したのを見てツノ銀に組んで第1図。
ここまで難しい変化はありません。

▲4六歩△3五歩(途中図)▲9七角△5二金左▲4八玉△4一玉▲3八銀△3二玉▲3九玉△2四歩▲8八角△2五歩▲7五歩△3四銀▲7六飛△6二飛(第2図)

▲4六歩を見て△3五歩(途中図)と玉頭の位を取るのが玉頭位取り型左玉への第一歩。
△5二金左と5三地点をカバーしてから△4一玉~△3二玉と玉を移動させます。△4一玉とのところ△4二玉だと▲6五歩があるので要注意。
2筋の位も取り△3四銀と上がって2~4筋を補強し、△6二飛と振って第2図。左玉の完成まであと少し。

▲5六銀△7二金▲7七桂△4三金▲9七角△6一飛▲6五歩△同歩▲同銀△6四歩▲5六銀△3一角▲2八玉△4二角▲8六歩△9四歩▲8五歩△3三桂▲4七金△2一飛(第3図)

石田流の理想形を目指す先手に対し、後手は△7二金~△4三金~△6一飛と下段飛車を実現。
6筋で1歩得た先手は美濃に入城し、8筋の位を取ってから▲4七金と高美濃を完成させました。
一方後手は角と桂を動かし、△2一飛と再度飛車を振って左玉が完成(第3図)。
双方の駒組みが完成し、戦いがはじまります(次回に続く)。