北防波堤ドームについて

　稚内のフェリー港は、近い内に場所を移動するそうです。それに伴い駅を中心として『北防波堤ドーム』とその周りも再整備し、北海道遺産であるドームは人が入れない様に、あるいは観光用散策路として保護されると聞きました。

　北防波堤ドームは稚内の街中で唯一、多くの旅人たちが集える場所です。そしてそこに『ドームのおじさん』が居たから、私はＩさんやＭさん、Ｔ君やＵ氏とも仲良くなれたのです。

　その計画を進めている稚内の人達に、私は少しだけ言いたいです。
人が集わなければ、ドームは単なる防波堤

　北海道の中でも、街中でライダーやチャリダーが集える場所はほとんどありません。ドームが無くなったらライダーやチャリダーにとって、稚内は単なる通過点になってしまうでしょう。
　確かに『北防波堤ドーム』には歴史的な価値があるのかもしれませんが、それは現在でも一緒です。立ち入り禁止にしても価値は上がらないのです。

　ライダーやチャリダーたちの心には、
稚内＝防波堤ドーム＝懐の深い街
　としてインプットされています。

　でもね、稚内市の都市計画の詳細を見ると、テント禁止になるのは容易に想像できます。なんたって、
「北防波堤ドームへの眺望を自慢の風景にします！」
　だもんなぁ。

稚内市マリンタウンプロジェクトの詳細　http://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/section.main/tosisaisei.taisaku/naiyou-siryou.htm

　観光客が無人の全長427メートルのコンクリートの建造物を見ても「ふーん、凄いね」で終わりだと思います。
「もう一度、あのコンクリートで出来た屋根付き防波堤が見たいわ！」
　なんて人はあんまり居ないと思います。リピーターを確保できない観光開発なんて、いつか破綻すると思うけどなぁ。
　
　夏になるとテントを持ったライダーやチャリダーが集うメッカにした方が、よっぽど活気があって面白いと思います。観光旅行ってある意味「人との出会い」だから。人間が集うと出てくる活気やエネルギーって、人口が減少したり、高齢化が進んでいる都市には最も必要な要素なんじゃないかなぁ。

　北の最果ての稚内だけでも、旅人を受け入れる「大らかさ」を持ち続けて貰いたいものです。その街に思い入れのある人達は、必ず観光客となって、最果ての地に戻って来ると思います。

　はっきり言って、景観を綺麗にしたからって観光客は来ないです。それで観光客が来るなら苦労しません。また、地元の人達だけの為なら、そんなにお金を掛ける必要は無いと思います。
　それよりもその街に『個性』があった方が、よっぽど強いインパクトがあると思います。
ライダーとチャリダーの街！
　として日本初の駅前キャンプ場を整備したら、インパクトは最高！みんなが稚内を目指します。

　少しと言いつつ、たくさん言ってしまいした。