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NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

大阪 西成公園の 餅つき

2017-01-06 16:18:24 | 会員日記
※ドネ会員ページ(SNS)の日記より

◆大阪 西成公園の 餅つき




元旦に、大阪の西成区にある西成公園で行われた、野宿者ネットワークの「餅つき」 に参加させてもらいました。
西成公園には20数人の野宿者が暮らしておられます。
野宿者ネットワークと公園の住民などで、毎年元旦に「餅つき」をして正月を祝います。
もう20余年も続いている行事で、今年は大阪城公園で野宿している方々や、長居公園で野宿している方々なども参加されて、にぎやかでした。
つきたてのお餅と、大寸胴にたっぷりのお雑煮。
野宿者ネットワークのメンバーの方々と、公園の野宿者の方々が力を合わせて作りました。
朝8時から準備を始めるのですが、今年の元旦はとてもいいお天気で暖かく、準備もはかどりました。

ここでは「野宿者」「支援者」という関係ではなく、みんな「仲間」という空気が満ちていて、それぞれにできることをやりながら、みんなで一緒に新年を祝う喜びがあります。
人間それぞれに得手不得手があるわけですが、能力の差とか優劣なんてどうでもよくって、互いを尊重しながらみんなが気持ちよく自分を役立てつつ準備が進んでいきます。
なじみの人も初めての人も、いろんな人が入り乱れながらも、地域や立場や個性の違いを越えて、一緒に「今ここで生きていること」を喜び合っている…、そんな感じです。
この感覚はとっても気持ちよく、今の世の中にあっては貴重なものかもしれません。

「野宿者」といえば、社会の最底辺で世の中を支え続けてきたのに、仕事が減ると一番に切り捨てられた人たち、見捨てられた人たちです。
逆に見ると、彼らの痛みのおかげで僕たちは一定の暮らしをさせてもらっている、といえるのかも知れません。
一緒に餅つきをした野宿者の方々もその多くが、不器用なほど真面目だったり、気のいいお人よしだったり、正直で働き者だったりです。
「真っ当な人」の基準って、何なんだろうって思います。

折しも、年末に「ブラック企業大賞」が発表されましたが、そこでは、それこそ名だたる大企業が名前を連ねていました。
パワハラ、セクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請負…、利益のためならなりふり構わず 「人の命よりも、お金!」 という企業が溢れています。
「人として」とか「真っ当な人」って、何なんだろうって思います。
僕たちは知らぬ間に「利益を上げることがいいこと」「お金を稼げるひとがいい人」「そこに沿えぬ人は役に立たない存在」と、どこかで刷り込まれているのではないでしょうか。

人ってほんとうに多様です。
いろんな人がいていいし、いろいろだからこそ多様で豊かな魅力が生まれてくる。
できるできないとか、ハンディがあるないとか、分かる分からないとか、障がいがあるないとか、そんなの関係なく、みんなが助け合ってわかちあって「今ここに生きていること」を互いに喜び合えることが、どんなに素晴らしいことか…。

餅つきに参加させてもらって、そう教えられた気がします。


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