―― 本日は意地悪ばあさんバージョンです。意地悪声でお読みください。――
今朝、河原っ端をぶらぶらしててさ、思い出した漢詩があるんだけどね。
フン、アタシだって詩のひとつやふたつ知ってるさ。
ほら、孟浩然(もうこうねん)とかいう人の、確か「春暁(しゅんぎょう)」っていう、アレだよ。
「春眠暁を覚えず」
春でなくったって、あたしゃ眠たいよ。
何? 年寄りは朝が早いだろうって?
何言ってんだい。あたしゃ気が若いんだよ。
「処処啼鳥を聞く」
まさにその通り、あっちこっちで鳥のさえずりが聞こえたよ。
「夜来風雨の声」
そうなんだよ、昨夜は雨風がひどかったからねぇ。
「花落つること知る多少」
椿も藤も花水木も、ずいぶん散っちまったよ。
特に、藤棚の下や街路樹の花水木が散々だった。
若い枝葉が引きちぎられてるのもあったね。
まさに詩にあるとおりだったってことさ。
だから、思い出しちまったんだよ。
わかるだろ?
ま、うちじゃ、花がどうなったとかはなかったけどね。
ただ、雨のおかげでぐんと緑がボリュームアップしたよ。
チョウジソウの青い花が木陰で咲いていると、そこだけ清涼感が漂うよ。↑
アーチみたいになってるのは、右っかわがノイバラとラジオタイムズ(ER)。
左っかわがジ・インジニアス・ミスタ・フェアチャイルド(ER)だよ。
こんなに長い名前は、年寄りには覚えにくくってしょうがないよ。
恨みでもあるのかい!デイビッド・オースチンさんよ。
まだバラはほんの数えるほどしか咲いちゃいないからさ。
取り立てて言うほどのことはないんだけどね。
エドガー・ドガ。↓(デルバールのペインターシリーズ)
花のひとつひとつが違うってのがいいじゃないか。
みんなへそ曲がりなのかもしれないよ。
明日は何が咲くかねぇ。