むかし、蜘蛛は大嫌いだった。
小さいころ住んでいた古い家に、足まで入れると手のひらサイズの蜘蛛がいた。
恐ろしかった。
バラを育てている今、蜘蛛は味方だと認識を改めた。
エダシャクを捕らえたハナグモは、声を大にして応援したい。
ゾウムシも、チュウレンジも、コガネムシの仲間も、捕獲のほどお願い申し上げたい。
できればスリップスなんぞもヨロシク。
スリップスは小さいから、腹の足しにはならないだろうが。
花柄を摘もうとして、ハナグモを発見することも多い。
そういうときには、敬意を表して、あるいは日頃の働きに免じて、花柄摘みを延期する。
ハナグモは「巣」を張らない。
いくら助けても、地獄に落ちたときの助けにはならないかもね。