私が焦心で東京に逃避行して、専門学校の入学式に嫌々出席した時、
渋谷公会堂の一番後ろの席に、式というものが嫌いな私は、
だるいから早く終わってくれへんかなと思っていたら、
突然、演壇に登場したのが、石原慎太郎さんでした。
えー、なんでこんな人がーーとびっくりしていたら、
早速、一発かましてくれました。
入学式の最初に国歌斉唱が有ってから、登壇してきたから、
「さっきの、君が代はなんだーー、声が小さかったから、もう一回、
歌い直せーー。」と仰り、歌い直しましたが、
歌っている途中でも、声が小さいと吠えていました。
それが終わったら、すぐ横に現れたのが、石原裕次郎さんでした。
これまた、びっくりです。
一番前に行っときゃ良かったと、その時つくづく悔みました。
やっぱり東京は凄いなーと感動しました。
大阪やったら、失礼ですが、せいぜい吉本芸人です。
しかし、たかが専門学校の入学式ですよ、まさかです。
私が行く学校ではなく、グループ校が石原プロと関係が有ったからです。
あの頃の石原さんは、国会議員の盾の会という右派グループのリーダー
で有名で、ブイブイ言わしていて、とっても有名な方でした。
裕次郎さんは、石原プロを率い、人気のテレビドラマ「太陽にほえろ」
に重要な役で出演されていて、超人気有名俳優でした。
その飛ぶ鳥を落とす勢いの二人が突然出てきたんですから、
度肝を抜かれ、目ん玉ひょんぐり出るです。
この、目ん玉ひょんぐり出る、は群馬県出身の友達が言ってた言葉です。
石原さん兄弟は、私としても同郷出身であり、
一方的な親近感は有るんですが、向こうは雲上人です。
ちなみに、現東京都知事の小池百合子さんも同郷です。
裕次郎さんも慎太郎さんも亡くなられましたが、
慎太郎さんは、国会議員の頃から歯に衣を着せぬ発言で有名でした。
そんな人が都知事になった時も、目ん玉ひょんぐり出るでした。
東京都民は何を考えているんや ! この人でホントにエエんか ?
まあ前任者の意地悪ばあさんをやっていた青島幸男さんが、
左派の人で、バラマキ行政をやり過ぎ、
東京が傾いてしまった反動なのでしょうが、極端から極端です。
慎太郎さんは、それこそ本当に功罪相半ばするを実践した人でした。
今なら、あらゆるハラスメント大爆発です。
しかし、やる事は、必ずやる、忖度なんて全く無し、実行力の塊でした。
アメリカのトランプさんに似ていますね。
対極の人で、あーうー発言で有名な、元首相の大平正芳さんみたいに、
出身の地元の人でさえ、何にもしない、と言わせたのを思い出しました。
大平さんの国会発言は、子供の頃の私でさえ、あーうーだらけで、
一体なにを言っているのかさっぱり分からんので、
東北出身の方ですから、これが東北訛り何かな ?と思っていました。
慎太郎さんの功績で、一番いいと思ったのが、
ディーゼルエンジンの排気ガス問題と、尖閣諸島の買取りです。
この二つは、東京都だけの問題ではなく、
日本の国全部に大きな影響を与えました。
反対に、問題発言で強烈に覚えているのは、北朝鮮のミサイル問題で、
日本人のあまりの危機感の無さに業を煮やして言ったのが、
「東京のど真ん中にミサイルを落としてくれたら、
ちょっとは、分かるだろう」と言われました。
東京都知事が、それを言うか ? それを言われた都民は、怒らないのか ?
まったく大きな反発が起こらなかった事が、私にはびっくりでした。
そして私が中学生の時に思った事を確信しました。
最近、死んでからいろいろ批判している人がいますが、
コマーシャルでも言っているように、「もっと早く言ってよーー。」