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古谷経衡 参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

2025年07月24日 10時13分05秒 | 社会

参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

2025/07/24  日刊ゲンダイDIGITAL 古谷経衡 特別寄稿

古谷経衡。作家。1982年生まれ。立命館大学文学部史学科卒。令和政治社会問題研究所所長。「左翼も右翼もウソばかり」「日本を蝕む『極論』の正体」「毒親と絶縁する」「敗軍の名将」「シニア右翼」など著書多数。

 参政党が参院で合計14議席を獲得したことで、国内外に衝撃が走っている。特に比例代表では約740万票を得た。前回2022年参院選比例で同党は約180万票を、24年衆院選では同約187万票を得た。この約200万を基礎票とすると、ごく短期間に約500万票近くがどこからか「やって来た」計算になる。

 

 参政党支持層の主要部は、政治的リテラシーが薄い、民主主義的自意識が低い30~50代くらいまでの無関心層である。その時々に風見鶏的に支持政党を変える無党派層ではなくこれまでの人生で一度も選挙に行かず、与野党の対立構造もあやふやな有権者は、この国に少なくない数いる。今回の参院選は、前回22年参院選と比べて投票率が約6.46ポイント上昇した。数にすれば約600万票が「新規」に増えた計算だ。

 参政党支持層のほとんどは動画を情報源としている。同党の主張には事実誤認や陰謀論的なものも多いが、それを精査できないほどの感受性の有権者には、ファクトチェックは意味をなさない。動画を見て「目覚めた」人々が、こぞって投票所に行くことで投票率は上昇したとみる。

雑駁にこのうち4~5割が参政に流れたとすると約300万票自民を見限った有権者の多くは国民民主に乗り換えたと予想するが、自民から参政への離反組は100万票程度だろう。これに加え、れいわ新選組が本来獲得すべきだった100万票強が参政に流れたとみる。基礎票にこの3つを加えれば、約740万票という数字の説明はつく。

■支持層がかぶる

 キーワードは前哨戦とされた6月の都議選だ。れいわの牙城とされた「練馬」「世田谷」で同党候補が落選し、参政の候補が勝った。あるれいわ関係者は、「支持層がかぶる参政党に取られた」と嘆く。消費税廃止、積極財政を柱とするれいわの経済政策は、後発の参政党が模倣した。しかし国家観や人権問題で進歩的なれいわと、真逆を行く参政の支持者が重複するとはどのような意味か

 実際には、れいわ支持層には反ワクチンや陰謀論的世界観を好む支持層が少なくない。この意味においてれいわと参政は近似的だ。加えて今回参院選の世論調査で、有権者の関心が最も高い課題は「経済・物価」がずばぬけていた。消費税廃止と積極財政論を支持する有権者が参政に流れたと考えるのが自然だ。

 どだい、基本的人権の尊重・国民主権・平和主義という最も重要な価値観を「経済の二の次」「優先度が低い」と考える有権者には、まっとうな政治的価値観を期待することができない。そのような層は、政治信条の核がないので「新規出店」した政党に向かうのは、日常的な消費行動と同じである。れいわの比例票は今回約380万票で、議席は3に増えたものの、目標の4に届かなかった。本来、れいわが積み増すはずの票を、参政に取られたのではないか。



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