Invalid Life

「演歌・オブ・ザ・デッド」公式ブログ
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イーオン・フラックス

2006年11月07日 02時31分44秒 | 映画・DVD・テレビ番組
AEON FLUX

シャーリーズ・セロン主演の、遠未来アクション映画。シャーリーズ・セロンの美しさとアクションを思う存分堪能して下さい、そんな映画です。

以下、思いっきりネタバレあります。他の映画のネタバレもありますので、注意して下さい。

ネタバレ
ネタバレ
ネタバレ

一言で言えば、劣化版リベリオンですね。なんとなく世界の風景が似ているし、主人公が一応最強っぽい立ち位置だし。ラスボスが敵のNo.2だし。

全体的には構成の甘さを感じました。アクションもショボいっていうか、見せ方が下手っていうか。物語も登場人物も中途半端な描き方だし。

イーオンの強さっていうのも、登場人物が説明しているだけで、見てる限りでは伝わってこないんですよね。敵(っていうか味方というか)の女性ボディガードみたいな人と互角の勝負の場面があって、その後ボディガードの人はラスボス側にあっさりとやられている場面(っていうか既に死んでいる状態)があるんですが、誰がやったかはわからずなんです。そこを新しい敵を出しておくことで、ボディガードも噛ませ犬という形で見せることが出来るし、主人公と互角レベルの登場人物を倒したっていう敵を出すことで、緊張感も出せると思うし。その敵との戦いも描けるし。まぁ、よくあるやり方やけど。

誰が最終的な敵なのかっていうのを隠しておきたかったっていうのもあってか、物語の序盤が敵味方含めて曖昧な描き方になっているんですが、そのままずっと曖昧な感じに終始しちゃって、悪い意味で絵空事という形でしか世界を感じることが出来なかったです。もっと、絵空事なりの世界観への没頭を期待してたんですけどね。

四駒笑劇漫画さん(該当記事 http://blog.goo.ne.jp/qloshima27/e/245d5d6ff7c5deb416247c627e0b6ba8)でも書かれているのですがMTV風味っていうんでしょうか。画面っていうか映像に関してはところどころ良いのがあるんですが、それが映画としての映像になってないっていうか、シャーリーズ・セロンのプロモーションビデオにしかなってないのが惜しいっていうかね。

シャーリーズ・セロンも非常に美しい方なんですが、どうもキャラを掴みきってないような演じ方に思えてしまって、美しいのが逆にネックとなって、観賞用の人形のまま終わっちゃったように見えました。

最初は自分の意志っていうものを自覚しない人形的な見え方で良いと思うのですが、途中から物語の確信に迫るに従って自覚を持つように見えるっていう演出が足りないのか、ずっと人形のままのように見えるんですよね。

もっとアクションの切れがあれば、上で書いた不満なって吹っ飛ぶんでしょうけどね。もっとさ、ガン=カタっぽいものを期待してたんやけどね。

劣化版リベリオンって書きましたけど、カート・ウィマーに撮って欲しかったなぁ。

あ。あるじゃん。そういう映画が。「ウルトラヴァイオレット」っていう映画が。あれも何だかなぁだったなぁ、そう言えば。

カート・ウィマーが撮ったらもろ「ウルトラヴァイオレット」になっちゃうんやろうなぁ。

なんか「ウルトラヴァイオレット」が素晴らしい出来栄えの映画のように思えてきましたよ。なんだかんだ言って、ミラ様のプロモーションビデオだけでは終わってないですからね。

あれ?
あれれ?
「ウルトラヴァイオレット」の宣伝になっちゃってるよ。