Invalid Life

「演歌・オブ・ザ・デッド」公式ブログ
(C)りょんりょん 2004-2007

演歌 of the dead

2005年11月17日 20時14分51秒 | 人生適当語録
そうとう人生に疲れを無意識下に感じているのかもしれない。そんな日々の物語。

売れていない太った女性演歌歌手。今日も彼女はマネージャーも事務所から付けられずに、一人田舎町のスーパーへと営業に向かう。彼女は演歌歌手っていうよりも、スーパーにいちゃもんつけに来たオバハンとしか思えなかった。

彼女は不安だった。いや、不満だった。田舎町とはいえ、人っ子一人居ないではないか。こんなところのスーパーで営業しても、交通費の方が高くつくではないか。これも給料から天引きされるのか、という思いからだった。

しかし、誰も居ないというのはおかしい。スーパーに到着しても誰もいない。仕方がないので、スーパーで食べ物を物色する。そして腹に入れる。それは彼女の本能だ。

食事も済み、一息入れた時、近くで物音がした。スーパーの店員だろうか。品物を勝手に食べたことは、逆切れして乗り切ろう、そう脳みそが判断した。

人なら近付いてきてもいいはずだが、物音は一向に距離感を保っている。こちらを警戒しているのか。太ったただの演歌歌手だというのに。

じれてきた。オバハンの特徴だ。仕方がないので、自ら動いてみる。

なんと視界に入ってきたのは、さっきまでの自分と同じようにお食事をしている人間だった。だが食べ物が違った。人間が人間を喰っている。

いや、喰っている方は明らかに生きていない。そう、ゾンビだ。

ふと周りを見ると、そこらじゅうゾンビだらけだった。ゾンビにはオバハンは魅力的に映っているようだ。目をギラギラさせ、死人なのにギラギラさせ、迫って行く。

演歌歌手はどう戦おうかと考えた。素晴らしい。逃げるよりも戦うことを瞬時に選択するとは。流石売れていないだけある。

彼女の武器はその歌声だ。そう、歌声で撃破しよう。彼女は得意の演歌を歌いだす。

「あ~~~~あ~~~~」

ゾンビは怯まない。

演歌歌手は仕方なく実力行使に出る。ゾンビに自ら接近し、パンチ、キック。ゾンビは腐っているだけあって、あっけなく腕も足も千切れた。演歌歌手はこの後どうなるのか。ゾンビは大丈夫なのか(あれ)。

こんな夢見るなんて疲れてるんかなぁ。

映画館に一人で居る自分。そして予告編が流れます。それが「演歌 of the dead」でした。予告編っていうよりも全編上映って感じですけど、上の話のところどころで、汚い白い文字で「演歌 of the dead」って出て、ナレーションが炸裂します。

「え~~んっか おぶ ざ でぇ~~っどっ」

ナレーションの声は渋い男性の低音で、艶やかさが魅力です。しかし、段々とイヤイヤナレーションをするようになっていきます。

そしてゾンビと演歌歌手の死闘の後のナレーション。

「それは伝説になり、今度は戦争だ」

もう意味不明を通り越しています。相当精神的な疲れがあるようです>自分。

そのナレーションの後、場面は演歌歌手の事務所になります。今回の騒動を必死で説明する演歌歌手。上がり(売上)がなかったことに発狂する事務所の社長みたいな小太りの禿げたおっさん。

その後、またナレーションが。

「次回、仁義なき演歌、乞ご期待」

なんじゃ、そりゃ~~。