5番の刺繍糸

趣味の針仕事・庭仕事・料理を中心に、日々のあれこれを綴ります。

いいものはいい

2016年07月26日 | 日々のこと

人生、思い掛けないことが起こるものです。

以前、東方神起にはまったことはここで書きました。

その昔、たのきんトリオが出てきた時、
3人の内で誰のファンかと、友達に言うことすら恥ずかしく、
本当はトシちゃんのファンなのに、
何を血迷ったか、マッチの写真入りのビニールバッグなぞを持ち、
”いや、なに、私はトシちゃんファンではないんですよ~
”という、
本心を知られたくないが為の、訳の分からない照れ隠しをして、
人に対して「好き」とか「ファン」いうことにはトンと弱い、
しかしある意味ではませた、自意識の強い子供だったと思います。

その後も、芸能人を見て「あ、いいな」と思うことはあっても、
あえてそこを自分で潰しておくというか、無視するというか、
まあ、テレビの中にリアリティを感じなかったこともありますが、
芸能人にのぼせ上がるようなことは、一度もない人生を送ってきました。

しかしです。
それから数十年を経て、
私は、東方神起に体を撃ち抜かれたと言っていいでしょう。(笑)
素直に芸能人に、しかもアイドル的男性歌手グループに、
さらにはそれが異国の歌手だなんて、
私自身、到底信じられないような出来事が起こっています。

ただ、自分が自分を面白いなと思うのは、
そのファン具合が、抑制的、選択的であるということです。

まず、私は歌って踊る彼らが好きです。
じっと写ってるだけのグラビアや、彼らの出るドラマや映画には興味がない。
『黄金を抱いて翔べ』のモモは良かったですが、
歌ってなんぼ、踊ってなんぼの彼らが見たいのです。
あのパフォーマンスとしての彼らがよいのです。

またその裏には、日本で成功するまでのストーリーと、
特に2人になってから、芸能人として担っている行儀の良さ、
辛抱強さ、真面目さが一層露呈され、その踏ん張り加減や佇まいには、
演出された造作では持ちようのない育ちの良さのようなものも感じ、
これらが、更に私をグッと惹きつけた要因です。

どんなにテレビの中でカッコよくても、
今の私には、ある程度その裏が透けて見えてくる。
見えたものが人間として何の美しさもなければ、興が覚める訳です。
そんな自分が頼もしい。(笑)

しかし、私はファンクラブには入りません。
特段理由もないのですが、どこかで”入りたくない”と思っている節はあります。
組織的には加担しないというか、
そこまで私の生活には押し掛けて来させないというか。(笑)
変ですか?
変かもしれません。
夫にすら変だと言われますから。(笑)

そしてこれも大事なことなのですが、
彼らは異国の人ですから、いよいよ国益に反する決定的事態に陥れば、
私は迷わず、このような異国文化を捨てます。
一旦、国家として敵となる事態になれば、
残念ではありますが、個人も例外なく敵と相対さなければならないのです。
それが、私の日本人として当たり前の覚悟です。

そんなことも考えながら、純粋に彼らの音楽を楽しむことが出来る。
彼らを好きだと言える。
年を取るのもいいものだなあと思います。
変な自意識にも囚われません。(笑)
無理のない自然な流れでもって、分別が備わっているファン心理。
その上で「いいものはいい」と言える。
非常に心地良いものです。

現在、彼らは兵役服務中で東方神起としての活動をしていません。
従って、新しいアルバム発表やライブ活動はない訳ですが、
その間どうやって過ごすかというと、多くの東方神起ファンは、
同じ事務所の後輩歌手を聴く(応援する)ということじゃないでしょうか。
もちろん、過去の東方神起アルバムをヘビロテしつつですが、
”同じ事務所”というところに妙な忠誠心を覚えたりして、
私も、色々と聴いてみました。

が、やっぱり、聞き流してるのかなぁ…。
はまりはしない。
綿密にプロデュースされ、完成度も高いんだけど、
やっぱり根本的に全然違う。
本質的に違う。

本当に後輩君たちもみんな歌が上手くて、超難度のダンスもキレッキレで、
簡単に言っちゃうと、時代の違いもあって、
恐らく東方神起より、歌もダンスも上手いと思う。
上手いんだけど、ただそれは感心するだけであって、
特別カッコいいっていうんじゃなく、
結局、なんだか飽きちゃうんですよね…。

例え出発はアイドルであっても、
人の苦労、努力、歴史、自意識というのはたいしたもんで、
やっぱり、人の厚みをつくります。
その迫力が、男の魅力となるのではないでしょうか。

「いいものはいい」
彼らが兵役から帰ってきた時には、東方神起がどんな姿になり、
私もどんな状態になっているか分かりませんが、
末永く「いいものはいい」と言わせてくれる存在であればいいなぁと、願っています。







 



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