5番の刺繍糸

趣味の針仕事・庭仕事・料理を中心に、日々のあれこれを綴ります。

旅の荷造りが苦手です

2016年12月05日 | 日々のこと

「旅の荷物は少ない方がいい」
いつも、ここからのスタートです。
ずっと昔からのモットーです。

20代半ばで、40日間のアメリカひとり旅をしたとき、
機内持ち込みサイズの布製コロコロひとつで歩いていました。
バックパッカーという訳でなく、普通のツーリストとして、
ホテルで小物の洗濯くらいはしながら、それでも何不自由なく歩いていた。
あの旅行は本当に身ひとつ、それでいて快適と共にという気持ちで、
とても爽快だった覚えがあります。

なのに、結婚してから……というか、
自分の身が固まったから?年を取ったから?
旅の荷造りがすこぶる苦手になりました。

定番が決まらない。
持って行くべきものはほとんど決まっているはずだし、
もちろんそこから準備をするのですが、
かといって、機械的には適応できない。

…ああ、正直言って今では苦痛ですらあります。
出発が近づきそろそろ荷造りしなきゃと思いはじめると、
あれこれシミュレーションをして計画を練らなきゃなりません。
これを何往復かしていると、もうすでに疲れてきます。

ファッション的、TPO的、気候対応的配慮の洋服の準備、
それに合わせた靴とアクセサリーのチョイス、
今はロングヘアなのでスタイリングに必要な小物の数々、
(それでも、ドライヤーなんかは持って行きませんよ!)
そしてガジェット系の充電を含めた小物の準備。
音楽が手放せないので、ソフト面の整備と本のチョイス。
(やっと先日、容量が足りなくなっていたスマホを替えて、
持ってる音楽は全部入れ込みました。ああスッキリ!)
昔は必要なかったスケジュール張や常備薬(痛み止めなど)、
実家に行くときはこれに加えて、時間を過ごすための編物や刺繍などの、
ソファに座ったまま出来るネタを仕込んでいきます。
さらに夫を残していく場合は、彼のための食事の準備もありますし、
そういう時に限って、無性に掃除がしたくなるのは私だけでしょうか。

おおー、書いているだけでもゲップが出そう。(笑)
決して過剰な準備をしたいという欲求じゃないんですよ、
むしろ、効率的合理的に兼ね合わせられるチョイスをしたい。
そこのこだわりなのかなぁ…いずれにせよ複雑なのかなぁ…
こうやって家を空ける前は、非常に重い気分になります。
ちょっとした迷路に入り込んだ気分です。
本当に、適当に切り上げられないと旅行自体をやめたくなるほどで、
いや、実際やめたこともありますしね、一回だけ。

なぜこんな風になってしまったんだろう…?

最近、学生時代の友達二人(どちらとも独身)と旅行に行った時も、
私が一番荷物が多かったですね。
彼女たちは、学生の頃からさっぱりとした身支度で、
それぞれの雰囲気は違いながら、私もそこの一人だったんです。
なのに、なのに、今はねぇ。

いや、荷物が多くたって準備に時間が要ったって、
特段、問題はないと思うんですよ。
必要なものを揃えて鞄に詰めて持って行く。
ただ、そこへ至るまでの彷徨いが苦痛なのです。

さて、もうすぐすると、12日間の旅行に出なければなりません。
ふーぅ。
ここのところ、何日かに分けて、思い立った時に必要なものを適宜、
旅行鞄の横に置いていくようにして、
そこを通るたびに目にして、納得したり取り替えたり、
忘れ物を思い出したり、もっといいアイディアを思い付いたり、
そうやって、”旅の荷造り”と付き合っているところです。

でも、もっとすっきりと荷造りをするためには、
自宅のワードローブぐっと減らすこと、
すなわち、”ワンパターンの女”になることだなぁと思っています。
地曳いく子さんの本『服を買うなら、捨てなさい』を読んで、
なるほどと思ったのですが、ワンパターンだろうがなんだろうが、
自分に似合うものをずっと着ていればいいと。
バリエーションや違う印象を演出するのと引き換えに、
イケてない自分をわざわざさらすことはないと……
なるほどねぇ。

詳しくは『服を買うなら、捨てなさい』に譲るとして、
これが実行できれば、荷造り自体も簡単になるはず。
『フランス人は~』『ドイツ流~』などのスッキリ暮らす系は、
文化も背景も思想も違うのであまり当てにしないのですが、
『服を買うなら~』は良かったですね。何だか道が見えました。

さて、現実逃避もこの辺にして、
荷造りの仕上げに入らなきゃ。

12月は、気が急きますね。








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