
<写真>いすゞ 117クーペ(初代ではありません)
こんにちは!
「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。
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新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(第2版)好評発売中
「売れる商品デザインの法則」(第2版)好評発売中
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
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■ロイヤリティ契約の利点
23:【デザイン相談室】運用13
前回はデザインコンサルタントの費用のお話をしました。今回は、その続きでロイヤリティ契約の話をしましょう。
ロイヤリティ契約というと、なんだか難しそうですが、実は、製造業には大変相性のいい契約方法なのです。
■ロイヤリティ契約は日本人向き?
ロイヤリティ契約は、商品発売後にその商品売上に連動して、ロイヤリティ金額をデザイナーに払っていただくという形の契約です。
デザイナーとの契約は、なんとなく、スケッチ1枚いくら、というような認識があるためでしょうか、ロイヤリティ契約というと、ピンとこない方が多いようですが、中小企業にはぴったりの契約方法ですから、是非活用していただきたいと思います。
製造業は、基本的に農耕型の収益構造を持っています。
農業では、まず、畑を耕し、種をまいて、育て、収穫した作物を売って、売上を得ます。製造業も同じですよね。製品を企画・開発・設計・製造して、完成した商品を売って、売上を得ます。
最初に、商品に開発費や人件費を注ぎ込んで、商品を販売して、後から回収するわけです。日本が製造加工業で大成功したのは、この農耕型の収益構造が性にあっていたからかも知れませんね。
デザインのロイヤリティ契約も、農業・製造業と同じ収益構造を持っています。開発段階で、デザイン費用を回収することを考えず、製品の発売後に、売上に連動したロイヤリティ金額を回収するわけです。
それに較べると、スケッチ1枚いくらという契約は、狩りをして獲物をしとめて生計を立てる狩猟型ですね。
デザインのロイヤリティ契約は、ものを作って後から回収する製造業との相性もぴったりだし、農耕型の日本人向きですよね。
■中小企業とロイヤリティ契約
前回のコンサルタント契約では、「打合せ1回10万円です」なんて話をしました。中小企業の方は吃驚されたんじゃないかと思います。とても、そんな金額は払えないですよね。
そんなときに、ロイヤリティ契約は、大変有効な契約方式です。
開発期間中は、開発費がないからデザイン費は少ないが、商品発売後に商品がたくさん売れれば、売上に連動してロイヤリティが発生する。
この方式だと、後払いなので、初期費用を抑えることができ、中小企業向けですよね。
■ロイヤリティ契約とやる気
そして、ここがポイントなのですが、デザイナーから見ると、この方式は、凄くモチベーション(やる気)を刺激されます。
確かに、開発期間は、少ししかデザイン費を頂けず、苦しいのですが、ここで頑張って、いいデザインをすれば、後からロイヤリティとして回収できるわけです。
デザイナーとすれば、自分のデザインセンスが、ロイヤリティの多寡で判断されるわけですから、気合を入れざるを得ないし、自然とモチベーション(やる気)も鼓舞されるわけです。
このデザイナーのモチベーション(やる気)の向上は、企業にとっても、凄くいいことですよね。
如何ですか?
ロイヤリティ契約は、初期費用を抑えることができ、デザイナーのモチベーション(やる気)を向上させられる、一石二鳥の、そして、うまくいけば、売上も倍増する一石三鳥の、日本の製造業にぴったりの契約方式なのです。
次回は、ロイヤリティ契約のもう少し具体的な運用方法についてお話しましょう。
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前回はデザインコンサルタントの費用のお話をしました。今回は、その続きでロイヤリティ契約の話をしましょう。
ロイヤリティ契約というと、なんだか難しそうですが、実は、製造業には大変相性のいい契約方法なのです。
■ロイヤリティ契約は日本人向き?
ロイヤリティ契約は、商品発売後にその商品売上に連動して、ロイヤリティ金額をデザイナーに払っていただくという形の契約です。
デザイナーとの契約は、なんとなく、スケッチ1枚いくら、というような認識があるためでしょうか、ロイヤリティ契約というと、ピンとこない方が多いようですが、中小企業にはぴったりの契約方法ですから、是非活用していただきたいと思います。
製造業は、基本的に農耕型の収益構造を持っています。
農業では、まず、畑を耕し、種をまいて、育て、収穫した作物を売って、売上を得ます。製造業も同じですよね。製品を企画・開発・設計・製造して、完成した商品を売って、売上を得ます。
最初に、商品に開発費や人件費を注ぎ込んで、商品を販売して、後から回収するわけです。日本が製造加工業で大成功したのは、この農耕型の収益構造が性にあっていたからかも知れませんね。
デザインのロイヤリティ契約も、農業・製造業と同じ収益構造を持っています。開発段階で、デザイン費用を回収することを考えず、製品の発売後に、売上に連動したロイヤリティ金額を回収するわけです。
それに較べると、スケッチ1枚いくらという契約は、狩りをして獲物をしとめて生計を立てる狩猟型ですね。
デザインのロイヤリティ契約は、ものを作って後から回収する製造業との相性もぴったりだし、農耕型の日本人向きですよね。
■中小企業とロイヤリティ契約
前回のコンサルタント契約では、「打合せ1回10万円です」なんて話をしました。中小企業の方は吃驚されたんじゃないかと思います。とても、そんな金額は払えないですよね。
そんなときに、ロイヤリティ契約は、大変有効な契約方式です。
開発期間中は、開発費がないからデザイン費は少ないが、商品発売後に商品がたくさん売れれば、売上に連動してロイヤリティが発生する。
この方式だと、後払いなので、初期費用を抑えることができ、中小企業向けですよね。
■ロイヤリティ契約とやる気
そして、ここがポイントなのですが、デザイナーから見ると、この方式は、凄くモチベーション(やる気)を刺激されます。
確かに、開発期間は、少ししかデザイン費を頂けず、苦しいのですが、ここで頑張って、いいデザインをすれば、後からロイヤリティとして回収できるわけです。
デザイナーとすれば、自分のデザインセンスが、ロイヤリティの多寡で判断されるわけですから、気合を入れざるを得ないし、自然とモチベーション(やる気)も鼓舞されるわけです。
このデザイナーのモチベーション(やる気)の向上は、企業にとっても、凄くいいことですよね。
如何ですか?
ロイヤリティ契約は、初期費用を抑えることができ、デザイナーのモチベーション(やる気)を向上させられる、一石二鳥の、そして、うまくいけば、売上も倍増する一石三鳥の、日本の製造業にぴったりの契約方式なのです。
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妻の誕生日にこのブログを開設して、半年後の自分の誕生日までにどのくらいのアクセスがあるか気にしていたのですが、まあ、自分の中での目標にそこそこ近かったかなということで、いい誕生日プレゼントではありました。
なんの報告だか。
これからも、御贔屓に!