祈りうた(ウクライナ 兵士 2022年2月24日)
兵士 君は兵士 死者となるあまたの兵士たちの 最初の死者となる兵士 君だけは名前で呼ばれる 死者となる数多(あまた)の兵士たちの 最初の死者だから ...
祈りうた(ちいさな翼 無関心の向こうに)
無関心の向こうに 1 公園 朝の公園に外寝(そとね)のひとがいる かたわらに古ぼけた自転車 石のベンチのうえには赤いナップ...
祈りうた(私の聖書物語 イエスの「父」・ヨセフ)
◆この文章は、2021年の年末、5回に分けて書いたものをまとめたものです。今回ひとつにまとめるにあたり、少し手を加えました。 イエス・キリストの地上の「父」ヨセフには信ずることがあ...
祈りうた(ちいさな翼 こちら側から「希望」へ)
こちら側から希望へ 1 病んだ坂 ある日とつぜん 坂が病んだ 坂がのけぞったのだ 苦しそうに 天は雨をたたきつける 坂は身もだえする ...
祈りうた(ちいさな翼 神さまの安否確認)
神さまの安否確認 1 過剰(かじょう)なもの 充電をしすぎるとー厳(おごそ)かな宣告電池の寿命がかえって縮まります ...
祈りうた(導かれて 山村暮鳥、清らかさへ)
山村暮鳥(ぼちょう)、清らかさへ 山村暮鳥の詩に「雪」という作品がある。 雪 きれい...
祈りうた(ちいさな翼 地球と握手)
地球と握手 寓話 似合わない 塀の前で花が褪(あ)せている よれよれになった自然 公園で樹皮(じゅひ)がはがれている がさがさになっ...
祈りうた(導かれて 原民喜からの「宿題」)
原民喜(はら たみき)からの「宿題」 ヒロシマで被爆した詩人の原民喜が、詩とエッセイを書いている。短いので全文をご紹介したい。旧仮名遣...
祈りうた(ちいさな翼 しあわせ峠)
しあわせ峠 あるとき山が呼んだので道は峠になった 峠は山に愛された その峠をひとびとがのぼったり下ったりした何人も何回も峠は...
祈りうた(ちいさな翼 行ってらっしゃい、気をつけて しあわせの歌)
行ってらっしゃい、気をつけて お母さんは息子を愛した 息子もお母さんを愛した お母さんは息子を抱きしめながら ―行ってらっしゃい、気をつけ...