鄭州鉄道日記

河南省鄭州市で働いています。中国鉄道交通の要衝であるこの街から、中国の鉄道の情報を発信していければと思います。

ハノイ→ラオカイ そして河口へ

2007年11月14日 23時22分08秒 | 07労働節


ハノイ駅で切符を買うとき思ったが、ベトナムの鉄道はまだまだ遅れている。

まず切符が素晴らしい。ハノイ・ホーチミン間の統一鉄道はコンピューター発券のようだが、ハノイ・ラオカイ間は手書きだ。販売状況は売れるたびに日付別の座席・寝台表が記載されたノートに書き込んでいた。

ベトナムの列車は一つの列車に空調軟臥・軟臥・空調硬臥・硬臥・空調軟座・軟座・硬座と空調・非空調双方が混ぜこぜに連結されている。空調軟臥希望だったのだが、売り切れており軟臥を3枚購入した。(最後の3枚だった)

出発は23時台なので夕食後にホテルで荷物を受け取ってから駅に向かった。ハノイ駅はハノイA駅とハノイB駅に別れている。比較的立派なA駅の駅舎は統一鉄道の駅で自分達は使えない。駅の裏側に回りこみB駅に向かう。非常に分かりづらい入り口だったが到着。待合室で待つことに。ラオカイの近くにはサパという植民地時代からの避暑地がある。そのためか外国人の姿も多い。

改札が始まりホームへ向かう。ラオカイ行きは深夜に複数の夜行列車が集中しており、いくつかの列車が並んでいた。サパのホテルが宿泊客用に豪華車両を連結させており、車両のバリエーションも豊富だ。

ただ、初めてベトナムの鉄道車両を見たが、非常に小さいのに驚く。ベトナムの鉄道はメーターゲージなので、標準軌の中国はもちろんの事、狭軌の日本よりも線路幅が狭いので仕方が無いが、3段寝台の硬臥などまるで奴隷船のような狭さだ

自分達のコンパートメントに入る。中国の軟臥を小さくしたような感じだ。だがとにかく汚い。廊下天井裏の収納スペースにはピスタチオの皮が散乱し、下段寝台を蓋の代わりにした収納スペースもごみが散乱していた。

しかも規定でどちらかに荷物を収納することが義務付けられているらしく、しつこく入れるように言われる。扉には鍵が付いているわけだが、非空調のために廊下沿いの壁は金網状になっており、ここから鍵を開けられるらしい。

ようやく発車。だが台車が古い上に保線状態も悪いので乗り心地は最悪。縦揺れ、横揺れが延々と続く。しかも寝台はスプリングがないようなものなので、揺れる度に体が跳ねる。とても寝られたものではない。ホテルの高級車両もこんなに揺れるのだろうか?
ここに至り、中国の鉄道がどれだけ快適な物であるかがよくわかった。


ほとんど寝ることができないまま、早朝6時ラオカイ駅に到着。駅前にはサパへ行く人目当ての客引きであふれていた。喧騒の駅前を抜けると、非常に静かな町並みだ。そりゃ朝6時ですからな。


とりあえず国境に向けて歩く。ベトナムは非常に野良犬が多い。3年前ホーチミンに行った時など、いかにも狂犬病といった感じの表情の犬に大晦日の夜に追いかけまわされたが、今回は追いかけられることも無かった。途中丘の上から中国側を視認。かなりの安心感がありました。中国に渡っても雲南の奥地ですけど。一方左手の川向こうにはラオカイの街。教会もありなかなかきれいそうな街だ。


20分ほど歩きラオカイのイミグレーションに到着。出入国審査は中国時間8時、つまりベトナム時間7時に始まるので、しばらく並んで待つ。

どうやらラオカイの住民は、中国との交易用に河口に行くための専用の身分証があるようで、審査開始と同時に我先に国境の橋に向けて走って行った。

出国審査を抜けて国境の橋を渡る。近づく中国。イミグレの建物に掛けられた和諧的口岸の垂れ幕を見て中国に戻ってきたことを実感した!

中国入国後、とりあえずバスターミナルに向かう。待合室の壁には懐かしの向雷峰同志学習(雷峰同志に学べ)のスローガンが描かれていた。田舎ですな。


相変わらずシャオ同志は体調が良くないので河口に1泊することにし、翌朝8時の昆明行き高快(雲南の某バス会社特有の種別らしい)を購入。119元+バス保険3元の122元なり。中国語でスパッと言ってスパッと購入できるところがいい。ベトナムとは大違い、まさに水を得た魚だ。(自分が言うな)
一方おとうさん同志は元陽の棚田を見に行くと言うことで別に切符を購入し、翌々日昆明で会うことにしてそのまま出発。相変わらず元気ですな。


河口は小さな町ですが、ベトナムとの交易の拠点としてそれなりに賑わっている。かつてフランスが施設した昆明とハノイ結ぶ鉄道は中国国内が貨物のみの扱いだが、構想として別線で新たに鉄道を作ることになっているので、完成すればますます発展することだろう。

続く


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1 コメント

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Unknown (鉄道トリビアながら)
2009-01-24 16:14:55
はじめまして。国境越えいいですね。ハノイからの列車は結構本数あるんですかね

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