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鄭州鉄道日記

河南省鄭州市で働いています。中国鉄道交通の要衝であるこの街から、中国の鉄道の情報を発信していければと思います。

中国国際航空プレミアムエコノミーに乗ってみた

2011年05月17日 14時31分31秒 | 飛行機
中国国際航空は昨春より同社最新鋭のA330-300型機において初のプレミアムエコノミークラスを導入した。
今回、上海から鄭州へ帰るにあたって、わざわざ北京経由にしたのは国航が鄭州へは北京と成都からしか就航していないからだが、その2都市から北京を選んだのはプレミアムエコノミーが設定されている便があるからである。

なお同型機にはファーストクラス体験のために一度北京→広州で乗っている

今回乗るのは12:55上海虹橋発のCA1520便。北京までは所要時間約2時間だ。

虹橋空港へは地下鉄2号線で向かったが、トラブルで空港まで行くはずだった電車が淞虹路で運行打ち切り。当然次の電車はもともと淞虹路止まりだからさらに待つことになり、結局空港には1時間15分前到着となった。まずは到着ロビーのCtripカウンターへ行って、航空券代金の支払いとEチケット控えの受け取りを済ませる。



プレミアムエコノミー最初の特典は、搭乗手続きをビジネスクラスカウンターでできることだ。まあビジネス・ファースト・ゴールド会員は兼用なことが多いので、ファーストクラスのカウンターでのチェックインとなる。席は最前列の通路側だった。



セキュリティーチェックを済ませターミナル内をふらつく。すでに飛行機は来ているので定刻通りのようだ。隣には海南航空のA340-600がいた。海南航空のA340-600は香港のキャセイパシフィック航空から押し付けられた譲渡された機材である。現在運用されている旅客機としては世界最長の機材だそうだ。
しかし大型機が多い。やはりB737やA320などのナローボディ機ばかりの鄭州空港とは大違いだ。



時間通り30分前に搭乗が開始された。乗り込み席に着く。
プレミアムエコノミークラスは、シート自体はエコノミーと大差ない。以前、ANAのプレミアムエコノミークラスに乗ったことがあるが、あちらは中国国内線ナローボディ機のファーストクラス並みのレベルだった。
強いて違いを挙げればヘッドレストと個人テレビがあることくらいだろう。また2席ごとに電源コンセントが設置されている。



そしてシートピッチが広い。2列目以降はあまり広いとも思えないのだが、1列目に関してはとにかく広い。自分の足が短いといっても、まっすぐ伸ばしてまだ20センチは余裕がある。これだと長距離利用時は楽だ。



席に座って後部のエコノミークラスへ向かう客の搭乗券を見ていると、正規運賃であることを示すブッキングクラス「Y」の人が多い。自分と同じ料金で普通のエコノミーというのもかわいそうな話だな。
なお週末の北京上海はやはり需要が多く、週の後半になると正規運賃のみでプレミアムエコノミーが売り切れている便も多い。自分も本当は北京での乗り継ぎ時間の都合上、次のA330-300型機運航便にしたかったのだが、そちらは金曜午前に予約しようとした時点ですでにエコノミー正規かファーストクラスしかなかったのだった。


乗客の搭乗は順調に進み、定刻5分前にドアクローズとなった。しかし虹橋空港は混雑しておりなかなか出発できない。機内放送でも「管制塔からの指示待ち」という案内が入った。
結局、定刻より20分遅れて動き出し、13:25離陸したのだった。でもひどい時は数時間単位で遅れるのがよくあるのを思えばどうということはない。何よりシートピッチが広いし。

シートベルトサインが消えてからテレビを引き出した。2列目以降は前のシートの背面にあるが、最前列だと肘掛けに収納となっている。
システム自体は先日北京→広州で乗った同型機のファーストクラスと同じだった。言語選択が中英仏3か国語なのも同じ。ただしコントローラーは簡略化されている。



何気にタッチパネル式である。映画や音楽、ゲーム、機外カメラなどがあるが、映画などは大したものがないし、機外カメラは薄曇りで何も見えないので、ずっと航路図にしておいた。



しばらくして機内食の配布が始まる。豚肉ごはん・鶏肉麺の選択で豚肉をチョイス。
豚肉料理は魚香肉絲でなかなかおいしかった。国航のエコノミーでは珍しく果物(と言ってもスイカだけだが)とデザート(ヨーグルト)が付いていたが、プレミアムエコノミークラスはファーストと同じ果物盛り合わせが提供されるのであまり意味がない。



ちなみに海南航空だとエコノミーでも普通にデザートがついている。こういうところで旧民航系会社とそうでない会社の違いが出ますな。


あとは特にすることもなく適当にすごし、15時過ぎに北京首都国際空港へ到着したのだった。

A330-300ファーストクラス搭乗記でも書いたが、プレミアムエコノミークラスが設定されたA330-300型機は二十数機が導入予定だが、まだ数が少ない。基本的には北京~上海、北京~広州、北京~深圳の3路線の更に一部の便のみなっている。
なのでこの3路線を利用する際は、時間の制約がなく、なおかつあまり安い運賃がなければA330-300運航便のプレミアムエコノミークラスを選ぶことをお勧めする。ただし突然の機材変更でエコノミーに変わることもあるので注意が必要だ。



北京到着後は乗り継ぎで5時間待ちとなる。スタバ、バーガーキング、無線ランでインターネットと暇をつぶし最終のCA便で鄭州へ。飛行時間1時間ほどだが、よく短距離線や食事時以外に出る完全中華テイストのハンバーガーもどきが軽食として出た。今回も完食できず。ちなみに中国人ですら残す代物である。



離陸に30分以上かかったため鄭州到着は22:30。バス、タクシーと乗り継いで、日付が変わる10分前に家へたどり着いたのだった。



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広州→成都→鄭州 2011年4月10日

2011年04月13日 20時30分18秒 | 飛行機
広州を滞在23時間で後にする。

帰りも空港へ地下鉄3号線で向かった。今回は一番前から全面展望を楽しむ。3号線は中国の地下鉄最速の時速120キロ運転が売りだが、実際のところは90キロほどで走っていた。それでも各駅停車の地下鉄で90キロは早い方だろう。



各駅しかないため、途中駅での利用者が非常に多い。だから混む。できれば空港利用者のために機場南~広州東に30分に1本でもいいから、ノンストップ便を運行してほしいものだ。
広州東駅~機場南の所要時間は約35分である。



そしてCtripの受け渡し場所でチケット代金を支払い、搭乗手続きをする。

今回もファーストクラスだが、A330ファーストクラスに乗るために高い金払った北京→広州と違い、エコノミー正規運賃1300元と比べても3割オフという破格の安さだ。(910元+空港建設費+燃料サーチャージ)


どんなに安くてもファーストクラスはファーストクラスだから、ラウンジが使えるのでセキュリティーチェックを抜け国航のラウンジに入った。ここで軽く食事をしつつネットをした。



実はこの先の成都で乗り継ぎ時間が4時間もあり、しかもそこからはエコノミーだから、できればここで大幅に遅延してもらいたいところなのだが、結局は若干の遅れで13時過ぎには搭乗が始まってしまった。今回の機種はA321だった。

ただ空港混雑により、出発は搭乗完了から1時間たってから。そのぶん成都での待ち時間が減ることになった。機内で出発を待っていたら、中国では珍しいB747の国内線を目撃した。たぶん北京行きだろう。



離陸し水平飛行開始後に機内食サービスが始まる。今回は牛肉を選択したのだが、味付けはいいものの、完全に中国産のサーロイン牛肉でとても硬かった。



およそ1時間50分の飛行時間で成都空港に到着。第2滑走路はそろそろ供用開始されそうな感じだが、空港周辺施設や高速道路との兼ね合いから、中国の空港では珍しく大きくずれた位置にある。少し不便そうだ。しかし来るたびに思うが、第2ターミナルは本当に来年開業できるのだろうか?

ターミナルへはバス移動。降りる時に「完美四川」の特別塗装だったことを知った。



前も書いたが、到着ロビーには鉄道切符売り場があります。



しかし成都空港はいつも混んでいる。ケンタッキーに行ったり、どこの何ともわからぬ無線ランにタダ乗りしてネットをしつつ過ごしたが、やはり3時間は長かった。

その後、成都→鄭州の飛行機は時間通りに飛び、22:45ころ帰宅したのだった。


おわり


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国航A330ファーストクラスに乗ってみた

2011年04月12日 17時40分00秒 | 飛行機
今回、鄭州から広州へ行くにあたって北京廻りにしたのは、別にスターアライアンスゴールドメンバー昇格のためにできるだけ飛行機に乗る必要があるからというだけではない。
最大の目的は前から気になっていた中国国際航空A330型機のファーストクラスに乗ってみることであった。そのために燃料サーチャージ込み2690元の巨費が投じられたのである。


とにかく中国の飛行機とりわけ国内線は、鉄道に負けず劣らず情報が少ない。国際線を含めても出てくるのは、やれ機内食がまずいだの、ビジネスクラスシートがしょぼいだの、シートテレビが無いだのといったものばかりだ。

まあサービスの悪さは事実であるが、機材に関しては日本における中国航空情報の大半を占める日中間国際線だと、そもそも国内線使用のナローボディ機が多いわけで、国際線使用のワイドボディ機と比較するのは酷というものだろう。
日本の航空会社にしても、中国線は東京上海、東京北京、関空上海あたりを除けば国内線使用のナローボディ機(B737やA320)が多いから、シートテレビが無いなどの条件はほとんど同じだ。

かと言って、中国の航空会社の長距離国際線や国内幹線用のワイドボディ機がよかったかと言うとそうではなかったわけだが、最近はようやく進歩がみられるようになってきている。中国国際航空で言えばA330で初めてシェル型のライフラットシートが導入されたわけだ。今回はそれに乗ることになる。


8:40、北京西駅からの空港バスで北京国際空港第3ターミナルに到着した。
今日はファーストクラスだからラウンジが使えるわけで、さっさと搭乗手続きを済ませて向かいことにする。ためしに中国国内線で初めて自動チェックイン機を使ってみたが、さすがに国航のチェックイン機だとANAのマイル登録まで可能だった。ちなみに鄭州空港の自動チェックイン機なんてマイル以前に外国パスポートに対応していない。
ただ自動チェックイン機だとファーストクラスでも発券される搭乗券は別に金色になっているわけではなかった。



ブッキングクラスが「P」であることからわかると思うが、これは割引運賃である。
中国国内線ファーストクラス正規運賃は、以前は一律でエコノミー正規運賃の1.5倍だったのだが、昨年6月に優等クラスの「市場調整価格」導入に伴い、路線や運行会社によって料金がバラバラになった。概ね北京、上海、広州を発着する便はどれも値段が上がっており、北京~広州の場合はエコノミー正規の2倍超が普通だ。
今回は35%の割引運賃であるが、それでもこの2550元(+空港建設費・燃料サーチャージ計140元)というのは市場調整価格導入前の正規運賃と同額である。ただすごい安い時はこの区間でもエコノミー正規運賃と同額のものが出回ることもあるようだ。以前Ctripで見たことがある。
なお印象としては、国航より他の会社の方が安い優等クラス割引運賃がよく出ている気がする。

搭乗手続きを完了し、セキュリティーチェックを抜けて国航のファーストクラスラウンジへ入った。ラウンジを利用するのは初めてだ。



飲み物を飲みつつパソコンでインターネットとK180次の乗車記を書いて過ごした。


10:30、搭乗口へ向かう。ファーストクラスだから優先搭乗できるわけだが、早くも10:22に搭乗開始されていたようで、搭乗口にはもう列は無かった。ナローボディ機だとエコノミーでもファーストでも一番前の扉から乗るため、優先搭乗でファーストクラスに乗るといい晒し物だが、ワイドボディ機だとエコノミーとファーストで分けられていた。



今回乗るのはA330-300型機になる。中国国際航空が保有するA330の中でも最新鋭の機材で、プレミアムエコノミーも設定されている。昨年春から導入が開始されており、現在は国内幹線(北京~上海・広州・深センが多い)で使用されている。
国航が保有するA330は3種類あるが、後の2種類はA330-200で、そのうちの1タイプはエコノミークラスにも全席シートテレビが装着されている。これは欧米長距離線を中心に運行されているそうだ。



機内に入ると36席のファーストクラスシートが2・2・2の配列で並んでいる。乗客は10名ほどだった。
シートの操作は当然ながら電動で、肘掛の先端に「着陸態勢」「食事」「睡眠」などの主なパターンのボタンが設置されている。ただ一押しで変わっていくわけでなく、ずっと押し続けねばならないのが難点だろうか。テーブル収納部分のふたを開けると、シートの各部分の調整ボタンが設置されていた。



座席の下には電源コンセントが設置。これはプレミアムエコノミーにもある。

自分が最後の方だったようで、10:50には早くもドアクローズとなった。ここで機内食のメニューが配られた。日系の会社だとかつてはエコノミーでも配っていたものだが、最近は経費削減で全く見なくなった。なので機内食メニューは久しぶりだ。



春季メニュー(3~5月)は牛肉料理が固定で、あとは月替わりで鶏肉と魚の3択となっている。鶏肉を選択した。照り焼きチキンだ。飲み物は昼から酒を飲む気はしない、というか夜は焼肉屋で飲むので大人しくプーアル茶にした。

その後はターミナル目の前の滑走路から離陸。ここのところ乗る飛行機がことごとく遅れていたのに比べると、特によく遅れる北京空港でありながらとてもスムーズだ。西に大きく旋回し、保定あたりからまっすぐ南下して行った。



シートテレビだが、言語選択は中国語、英語に加えてフランス語となっている。エアバスだからだろうか。映画、音楽、ゲーム、航路図などがあるが、やはり中国らしくソフトがハードに追いついていない印象はぬぐいきれない。基本的には航路図を見て過ごした。




水平飛行に入ってから昼食サービスが始まった。まずは飲み物に続き冷菜とサラダ、スープ、パンが出てきた。パンは選べて食べ放題です。



ちなみに飛行機でスープを飲むのは13年前ロンドン行き日航機がオーバーブッキングでビジネスクラスになって以来だ。
あの時は弟と違う物を頼んだにもかかわらず、同じものが出てきたので指摘したら、客室乗務員に
これはオードブルでございます。
と言われてしまった。あれは今までの人生で一二を争う恥ずかしい思い出だ。

続いてスープに変わりメインが登場。注文後、中国で日本風の味付け(照り焼き)はまずかったかと思ったが、普通においしく安心した。



食後はコーヒーを飲んだが、国航は
いつになったらネスカフェ・ゴールドブレンドを卒業できるのだろうか?

よくメニュー表にゴールドブレンドと書けるよな。ミルクは便によって液体の場合と珈琲伴侶の場合があるが、今回は液体だった。ふだんコーヒーはブラックで飲むものの、ゴールドブレンドをそうする気にはならずミルクを入れたのだった。

その後は小説を読んだり、この搭乗記を考えたりして過ごした。途中で鄭州の東方を通過。とにかく南下し続ける。



しかしシートを試しにフラットにしてみたが、シートそのものが平でも、あくまでライフラットで傾きがある分やはり違和感がある。最近はビジネスクラスでもフルフラットが普通になってきているようだから、その辺の変化も期待したいものだ。



着陸約20分前に機内放送で降下開始を知らせてきたが、
ただ今の広州の気温は29度
と言われげんなりする。Tシャツは半袖にしてきたが、薄手とはいえコートは持っているだけで暑苦しいぞ。

そして南側へ回り込むこともなく、北側からまっすぐ広州白雲空港の滑走路に着陸。定刻通り到着した。搭乗ゲート内の蒸し暑い空気とエアコンの空気の混ざり具合が南国っぽくていいですな。

その後は地下鉄の機場南駅に直行し、3号線電車で広州東駅の定宿にしているホテルへ向かったのだった。(夜は焼肉chachaを訪問)




つづく


※A330ファーストクラスは国際線ではビジネスクラスとして運用されている。

※現在はA330以外にも、B747とA340が機内改装の上でほぼ同タイプのビジネスクラスシートを導入しているらしい。(B747とA340は3クラス制なので国内線でもビジネス。)そちらの情報に関してはこちらを参照。



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