以前上海に1年半もいながら行ったことのない安徽省。今更ながら行ってみることとした。
乗車するのは鄭州22:23発、安徽省の省都合肥に翌朝6:42に到着する2194次だ。省都同士を結び、しかも深夜発早朝着というダイヤから勘違いしやすいが、非空調の緑皮車な上に
編成も軟臥1両・硬臥4両に対し硬座11両という完全な「運搬車」なのだ。
数日前に行くことを思い立ったが、何とか軟臥の上段の購入に成功したのだった。非空調なので安い。138元だ。
その後、帰りは一度上海へ出て上海からラサ行きT164次と考えたのだが、T164次の軟臥はその時点で鄭州下車14枚の空席があるものの、なぜか鄭州では購入できなかった。(端末の画面には情報が表示されないようになっていた)なのでK152次の軟臥をとりあえずおさえたのだった。
当日は9時ごろ家を出て駅へ向かった。もっと遅くてもいいのだが、これ以上遅くなると西広場行きのバスが終了してしまうので、ギリギリのラインなのである。相変わらず西広場はエアロビクスのおばちゃんにローラースケートの少年たちと、中国の駅とは思えない場所だ。
駅舎に入場するが、コンコース上の売店は改装のために悉く取り払われていた。実は2194次は鄭州発車前に新郷→鄭州の普快として運行しており、21:40には鄭州に着くので早く改札が始まるものと思っていたが、思ったよりも遅く21:50頃だった。
そういえば天津発広州行のT253次が例によって遅れていたが、なぜにあの列車だけいつも遅れているのだろうか?
列車の編成は22型が主体だが、軟臥車はRW25Bだった。残念。基本的に22型は改造が施されているので、それがない25Bは中国の客車では一番車内設備が劣る車両である。この列車は食堂車がないので、軟臥の隣がもう硬座となっている。「開かずの扉」ごしに硬座をさりげなく撮影。非常に混んでいるように見えるが、ちょうど人が乗り込んでいるからそう見えるだけで、だいたい席が埋まる程度の入りだった。
隣のホームには南寧行きのT5次が入線。ちょうどハノイ行き運行日なので、「同登・北京西」のサボを付けたRW25Kが2両増結されていた。そういえば5月に長沙へ行ったときにT5次に乗ったが、今思えばよく鄭州乗車で買えたものだな。
T5次の発車を動画で撮影していたら発車ベルがホームに鳴り響いたので、急いで乗り込んだ。そして22:21、定刻より2分早く鄭州駅を発車したのだった。
発車してしばらくすると身分証登記となった。深夜発早朝着だと軟臥の身分証登記は行わない列車も多く、同じ鄭州客運段でも北京西~鄭州の快速などそうだが、この列車では行われたのだった。
その後は明日も早いので早々と就寝した。最近の乗車の中ではよく眠れた方だと思う。
翌朝6時過ぎ、列車員がやって来て換票となった。あと30分で到着。顔を洗いさっさと下車の準備を済ませる。その後は緑皮車の特権である窓を開けての撮影となるが、すでに合肥が近づいて低速運転なのはいいものの、直線ばかりでなかなかいい写真は撮れなかった。
そして6:33、定刻より9分早く朝日に照らされた合肥駅番ホームに入線したのだった。
下車後はまず南京への切符を購入する。合肥での用事と言えばスターバックスのタンブラーを買うことぐらいなので、「11~12時くらいの動車組の南京までで1等座ない?」と適当に聞いたら、11:13発のD3031次が購入できた。73元。
まだ朝早いので中心部まで歩いて時間を潰し、24時間営業のケンタッキーで朝食がてら時間を潰し、9時の開店と同時に淮河路のスターバックスに入店。とりあえず総乗車距離が26万キロを突破したことを速報としてブログに打ったのだった。
10時前に店を出て、今度は時間つぶし中に発見したBRTで合肥駅へ戻ることとする。だが合肥のBRTの駅は珍しいことにホームが島式1本のみだ。鄭州も厦門も対向式である。どうやって乗り降りするのかと思っていたら、なんと両側に扉が2つずつ付いているのだった。
全区間で専用レーンというわけでなく、末端は普通の路線バスとして走行し合肥駅へ到着した。出発まであと1時間弱だ。
合肥駅は90年代に造った駅舎を早くも解体して新たに建て替えられてる。が、今時ここまで何もないのも珍しいくらい何もない駅舎だった。軟席待合室もない。売店も少ない。極め付きはこれだけ動車組が発着し、切符売り場は磁気切符発券であるにもかかわらず、自動改札機が設置されていないことだろう。合肥は合寧客運専線と合武客運専線を結ぶ本線上に新駅を建設中だから、それまでの繋ぎという発想なのだろうか。
11時ちょうど、改札が始まってホームに降りた。一番遠い9番線だ。そしてすぐにD3031次の入線となった。この列車は漢口始発上海虹橋行きの動車組で武漢客運段の管轄、使用車両はCRH2Aとなる。比較的初期の車両で7号車のオリジナル1等座に加え、6号車を1等座車に改造したタイプだ。この改造1等座は窓と座席の位置を合わせるためにシートピッチが2等座と同じという詰め込み構造のはずれ席だ。幸い7号車のオリジナル版だった。1・2等合造のコンパートメント席がある新世代CRH2Aもそうだが、CRH2A運行列車で7号車(重連の場合15号車も)以外の1等座になったらはずれと言っていい。
列車は合肥に早着だったようだが定刻ちょうどに発車した。なお武漢~上海間では合肥と南京南で運転士交代が行われる。
途中で肥東に停車し、京滬高速鉄道と並走しだしてから南京大勝関長江大橋を渡り、約1時間10分で南京南駅に到着した。
この南京南駅は昔からある南京南駅ではなく、7月の京滬高速鉄道開業時に高速鉄道ターミナル駅として新たに開業した新駅だ。以前の南京南駅は中華門駅に改称した。
新しい南京南駅はすごく不便な場所にあると勝手に思っていたのだが、地図を見てみるとそれほど遠いわけでもない。地下鉄1号線南延伸線も乗り入れており出口改札の目の前が地下鉄駅への入り口だった。中心部の新街口まで20分ほどで着けるのである。
まずは切符売り場で15日の南京→上海の切符を買い、大娘水餃で昼食を食べてから市内へ向かった。なお南京南駅はテナントが比較的充実していてスターバックスもあった。
南京南駅から新街口まで20分ほどで着けるものの、1号線は安徳門で分岐しているため、南延伸線の運行間隔は日中で9分といったところ。しかも南駅の南方、中国薬科大学駅まで11駅も続いているため、南駅到着時点でかなり混んでいる。真ん中あたりだと昼間でもすし詰めになるから後ろよりか前寄りに乗るのがいい。
1号線本線と合流する安徳門駅は2面3線となっており、ここから中華門駅の先までの約1.5区間は高架区間となっている。再び地下に潜り南京南駅から20分ほどで新街口駅に到着。予約してあった漢庭ホテルに向かったのだった。
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