鄭州鉄道日記

河南省鄭州市で働いています。中国鉄道交通の要衝であるこの街から、中国の鉄道の情報を発信していければと思います。

河口→昆明

2007年11月15日 14時52分12秒 | 07労働節


中国に戻ってきたとは言っても、まだ移動手段がバスしかない雲南省の奥地。上海まで戻るためにも、とりあえず昆明まで出なければならない。
というわけで中国入国2日目の朝、8時45分発の高快で昆明を目指す。所要時間は約10時間。


河口を出てしばらくすると、公安の検問所がある。乗客全員の身分証チェックが行われる。自分達だけパスポートなので時間が掛かった。
時間があったので検問所のトイレに行ったが、今までに無い最高レベルの物。便器、床全面にウジが湧いており、とても入れたものではない。仕方が無いので外からトイレ内に向けて用を足す。情勢はどう用を足すのだろうか?
ベトナム国境である河口から昆明に向かう国道の検問はここだけだったが、麻薬密輸ルートになっているラオスやミャンマーの国境から昆明に向かうルートは検問が沢山あるらしい。

最初は5割くらいの乗車率だったが、至る所で停車して客を乗せる。特に最初の集落では10分以上停車。通路向かいの哀川翔似のおじさんがキレて「高快?何が早いんだ!」と叫ぶ。だが運転手は気にも留めない。


昆河線と平行しているためたまに貨物列車とすれ違う。凄まじい遅さだ。かつてフランスが建設したこの路線はメーターゲージでトンネルは手掘り。危険すぎるため崖崩れ事故を機に旅客列車が運行を休止してから早や5年が経つ。
バスは何度もカーブを抜け急な斜面を登って行く。かなりの標高差だ。夜走る寝台バスには乗りたくない。

5時間ほど走り蒙自のレストランで昼食休憩。回族が経営している精進レストランだ。40分ほどの休憩で再び出発。


中国は一般の国道でも町ごとに料金所がある。地方政府は収入も少ないのでこうやって料金所を作り通行料を巻き上げている。だから中国においてマイカーを持つのは高い購入資金・高いガソリンに加え、こういう通行料支払いもあるので非常にお金が掛かる。

蒙自から片側1車線の高規格国道といった感じの道を走っているのだが、低速で走る過積載のトラックが多いので、あまりスピードが出せない。中国のトラック運転手はどんなに低速でもなかなか道を譲ろうとはしないので、追い抜きは狭い路肩を使うため非常に危険だ。
このあたりで哀川翔もどきがシャオ同志に話しかけてくる。当時、聴力があまり高くないシャオ同志と中国人の会話は聞いてて面白いので、寝たふりして聞く。

哀川翔   「中国に何しに来たんだ?」
シャオ同志 「昨日来たばかりだ」
哀川&自分 「?????」

何でも「中国に何しに来たか?」が「中国に来たばかりか?」に聞こえたらしい。

ようやく昆明西方の石林に到着。石林はカルスト地形の景勝地でユネスコの世界地質公園に指定されている。世界地質公園は非常にマイナーではあるが、世界遺産に順ずる位置づけらしい。ここには昨年の国慶節に行ったのでそっちの日記を見てください。

国慶節旅行 石林

ここからは片側3車線の高速道路が昆明まで続いている。昆明まであと1時間だ。時速20キロほどで走る過積載トラックを次々と追い抜く。

19時ごろ昆明駅近くの北京路のバスターミナルに到着。ホテルやタクシーの客引きを振り切り昆明駅に向かう。

続く


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