熊本県錦町議会（定数１４）で、議長が２年で交代する慣例を巡り、３年目の続投を表明した議長と、反対する議員の対立が続いている。
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町議会は２７日夜、異例の「公開討論会」を開いたが、議論は平行線に終わった。
宮本堅志(けんし)議長（７０）（無所属）は２０１１年８月８日に就任し、３年目を迎えた。今月１日の町議会全員協議会では、６日に臨時会を開き、後任の議長選を行うことを申し合わせた。
ところが臨時会開始の約１時間前にあった議会運営委員会で、宮本議長が突然、「あと２年頑張りたい」と発言。憤った一部議員が臨時会で議長の不信任決議案を提案し、９人が賛成して可決した。しかし決議に拘束力はなく、宮本議長は臨時会後、改めて「引き続き頑張りたい」と述べた。
公開討論会は２７日午後７時から１時間半にわたって行われ、激論の模様は、町内の８割の世帯が設置する情報端末で音声が生中継された。反対する議員は「議長として認めない」「審議拒否も考える」と主張。宮本議長は「継続して取り組むべき課題がある。一部の町民や元議員からも『辞める必要はない』と言われた」などと反論した。
熊本県立大の桑原隆広教授（行政学）は「地方自治法は議長の任期を４年と定めており、原則として従うべきだ。２年交代という慣例は望ましくない。ただ、慣例を前提に議長になったのにそれを守らないのであれば、政治的、道義的責任は生じる」と指摘する。
（2013年8月30日10時38分
読売新聞）
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