Uさん、こんにちは。
現在使用中のスピーカーです。
2020年の春頃に発売されました。
Monitorシリーズは、BRONZEの一つ下、当時のMonitor Audioの最下級グレードの製品群となります。
当時、Monitor Audioにはもっと勢いがあったように思います。
何かとモデルチェンジを行い、新商品を出していました。
BROZEも新世代のものに更新されましたが、その前提として、製品価値、製品価格を上げたかったのでしょう。
BROZEが一段階格上げされ、空いたその位置を埋めるように、新たに”Monitor”が置かれました。
”Monitor”シリーズは、他のシリーズと違って人気が無かったように思います。
派手なオレンジのスピーカーコーンに、地味な色合いのキャビネット。
出音は至って真面目ですが、どうにも見た目が良くありません。
こうした派手な色合いは、自然界では”警告”の色ですからね。
1年後に、機番にBが付いたマイナーチェンジモデルが出ました。
やはり経営陣もオレンジのユニットには課題意識を持っていたのでしょう。
コーンが黒色(=Black)に変更されました。
ユニットの中身も多少ブラッシュアップされたようです。
ただグレーの筐体の微妙な色合いは相変わらず。
日曜大工、DIYのような仕上がりの安っぽさ(実際に価格は高くない)も、今一つの印象を与えていたのではないでしょうか。
このMonitorシリーズ、海外のウェブサイト、ウェブログは分かりませんが、国内における個人のインプレションを書いたウェブログなどを見たことがありません。
※YouTubeの動画もそれほど多くはありません。
勿論、商用サイトにおける販促記事はいくつもあります。
が、ナスペックの製品紹介内容を転載するだけの、中身の無いものがほとんどです。
唯一、価格コムにおける試用レビューがあるのみです。
本当に全く売れなかったのでしょう。
既にカタログからシリーズが落とされています。
いつ頃生産が完了したのでしょうか。
ひっそりと姿を消したという印象です。
売れ筋の一つであるBROZEの後継だったはずのMonitorシリーズですが、その務めを果たせぬまま、鳴かず飛ばずで短い命を閉じました。
Monitorシリーズの後釜は新たに出されずに、ゼネラルオーディオの位置にほど近い、Radiusがその役割を担っています。
新型が不発に終わり、更新されないというのは、ライバルが多く、浮き沈みの激しいこのスピーカー界隈では良く起こることなのでしょう。
特に捨て駒となりやすい、エントリー機(実験機的な意味合いもある)ではありがちな事ではあります。
まだ市中在庫はあるようですけれど、これからMonitorシリーズを買う人は恐らく絶無でしょう。
"POLK"や”DALI”、"FYNE"などから、安くて出来の良い製品が沢山出ています。
Monitorシリーズを振り向く人は、もはや誰もいないはず。
所謂、死蔵品となったまま、永久にオーディオマーケットを幽霊のように彷徨い続けていくのでしょうか。
仕方のないことですが、何だか哀れですね。
ではこれで失礼します。
ごきげんよう、さようなら。