「生協だれでも9条ネットワーク」

日本国憲法と平和主義、民主主義を守る活動を進める生協関係者のネットワークのブログです

【参加報告】4.15小澤隆一さん講演会の報告(その1)3人からの話題提供

2017-05-10 23:59:21 | 参加報告

<管理人より>
 世話人の藤原一也さん作成の「4.15小澤隆一さん講演会」報告を、数回に分けてアップさせていただきます。(写真は管理人と藤原さん撮影分より)

【参加報告】4.15小澤隆一さん講演会の報告(その1)3人からの話題提供
 標記の講演会は2017年4月15日(土)13:30~16:00に東京・麹町の主婦会館プラザエフ5階会議室で41名の参加で開催されました。今回の企画は「生協だれでも9条ネットワーク」、「生協九条の会・埼玉」、「コープネットグループ労働組合九条の会」が共同で主催し、東京都や埼玉県の地域で平和の取組みを進める生協関係者と生協労働組合が一緒に取組みました。
 講演会開催の目的は「憲法をめぐる状況」や「安倍政権と国会の状況」「市民運動と立憲野党の共闘と今後の展望」などへの情勢学習です。講師の小澤隆一さんは東京慈恵会医科大学教授(憲法学)です。今回、「安倍政権と憲法をめぐる情勢」‐野党+市民の力と今後の展望‐と題して話されました。

Ⅰ、主催者挨拶と話題提供
 講演に先だって、司会進行役を「生協九条の会・埼玉」事務局長の鈴木蔵人さんが担い、主催団体のこの間の活動について「生協だれでも9条ネットワークの世話人である斎藤嘉璋さん、山本邦雄さん、「生協九条の会・埼玉」の世話人石川裕司さんから話題提供していただきました。

1)斎藤嘉璋さん
 共謀罪と教育勅語について話題提供があった。元・労働大臣を務めた自民党代議士石田博英さんの話を通じて、戦前の治安維持法下では、学生消費組合のお店に単に集まって何かを語り合う、それ自体が共謀の罪に問われたこと。特高警察によって早稲田大学の雄弁会、新聞部、学生消費組合まで次々と解散させられた経過を述べた。
 自ら通った国民学校で「教育勅語」を実際に聞かされた世代として、当時、校長が読み上げる「教育勅語」は表現が難しく理解できなかった。今になって振り返ると難しくて判りづらいことが本質だったのではと思う。教育勅語は明治憲法制定時に、自由民権運動に込められた立憲民主主義の再来は困ったことだと、天皇の「お言葉」の形をなし、明治憲法を越えた存在だった。日本の生活協同組合運動の始まりは、イギリスのロッチデールに学んだ自由民権運動とも関連するものでもあり、これらの歴史的経緯は押さえておきたい。


2)石川裕司さん
 生協九条の会・埼玉は埼玉県在住の約170名の生協関係者が登録している集団です。現情勢下で様々なことをなすべき規模になっていると思っています。この会の代表は大友弘巳さんですが、上尾市の図書館問題をめぐる住民運動の事務局長を担っており、本日どうしても外せない用事が出来、急遽、私が大友さんの代理で主催者挨拶を行っています。
 青木理さんの「日本会議の正体」「安倍三代」を読みました。日本会議はマスメディアにあまり登場しないまま、安倍政権での影響力を発揮するまでになりました。現に安倍政権のやっていることが国民にあまり知られないでいることへの危惧があります。本日の小澤先生のお話を通じて、安倍政権と憲法をめぐる情勢についても学びたいと思います。


3)山本邦雄さん
 2011年9月の「さよなら原発6万人集会」が新しい市民運動の出発点となり、自分の考え、主権者として行動する一般市民、学者、若者、ママたちの行動へと広がり、市民連合の結成につながりました。この“自立した市民の協同の力”は市民と野党の連携・共闘として安倍政権への対抗軸となっています。
 しかし、アベノミクスの限界が露呈し、共謀罪法案をゴリ押ししながらも安倍政権の支持率は50%を切らない現実があります。「強い権力」は依然として存在します。この背景にはマスコミを通じた世論分断、豊洲や北朝鮮などの露骨な分断がありますが、私たち市民運動の盛り上がりが2年前と比較して不足している状況にあります。この局面をどう打開していくのか?その鍵は「あきらめないこと」です。学習を通じて実践的に考え合い、地域社会に私たちの決意を示して行きましょう。


(その2に続く)


コメントを投稿