今年2017年初の野鳥写真です。 年初につき縁起の良い?白い鳥にしました。
(↑)の写真では体の一部に黒い部分があるのが判りますが、遠目の肉眼では全身真っ白に見えましたです。
タイトルは「 アルビノ? 」と書きましたが、調べてみると どうもアルビノと「 白変種 」の中間のようです。
アルビノ(白化現象) は、劣性遺伝や突然異変によって先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患がある個体です。
メラニンの欠乏によって体毛や皮膚が白く、鳥の場合、虹彩の色素が無いので、眼底の血管の赤い色が透けて見える為、目が赤い のが特徴です。 同様の理由で、嘴(くちばし)と脚がピンク色 なのも特徴です。
他方、白変種 は、色素の減少により体毛・羽毛・皮膚等が白化した個体です。
メラニン色素の生成能力は正常なので瞳孔は黒く、嘴や脚も通常色のまま なのが多いです。 全身が白くなるものと部分的に白くなるものがいます。
(↑)では、体には結構黒い部分が残っているように見えますね。
一方、なぜ「 ハクセキレイ 」(白鶺鴒)なのか? は、写真はありませんが、家族と思われる 他の5羽のハクセキレイと一緒にいたからです。
一般的に(セグロもハクもキも)セキレイ類は縄張り意識がとても強く、同種でも他種でも、生活圏が競合する場合には追いかけ回して縄張り争いをします。 白変種が他の5羽のハクセキレイと互いに縄張り争いもせずに 仲良く同じ場所で採餌していたのは、彼等が家族だからです。
とは言え、川の浅瀬で採餌していた時に、セグロセキレイに追立てられて逃げて行くハクセキレイの白変種です。 遠目には全身真っ白に見えますでしょ!
(↓)はバッタを捕食しようとしているハクセキレイの白変種です。 アルビノは視力障害が多いので、自分で採餌することが難しいのですが、この白変種は自分で採餌できているので生き延びられているのでしょうね。
アルビノも白変種も、白い体が目立つので、天敵の猛禽類などに狙われやすい為、(更にアルビノは視力障害が多いので)長生きするのは難しいと言われています。
このハクセキレイの白変種は、右足の足指(趾)が全て無くなっており、左足は1本の足指しか残っておりません。 足指の状態と、体 左側の白変の具合を 併せて(是非 拡大画像で)見て下さい。(↓)
白変種は遺伝子疾患ではないので、先天的に足指が欠損しているのではなく、恐らく天敵に襲われて足指を失くしたのだろうと思われます。
足指と、体 右側の白変の具合を見て下さい。
通常のハクセキレイは嘴も脚も黒色ですが、今迄の写真で判るように、このハクセキレイの白変種は、嘴の先端部と脚がピンク色 です。 どうも このハクセキレイはアルビノと白変種の中間のようだと思われます。
更に言えば、セキレイ類は、通常はスリムな体つきですが、このハクセキレイの白変種はややポッチャリ体型なのですが、その理由は判りませんです。
しかし、上述のように、このハクセキレイはアルビノと白変種の中間のようなので、何らかの軽微な遺伝子的な異常があって、太る体質?なのかも知れませんね(笑)。
最後に、アルビノと白変種の中間のような このハクセキレイの後姿も見ておいて下さい。
このアルビノと白変種の中間のようなハクセキレイが、1日でも長く生き延びられることを願わずにはいられません。
いやぁ~ 白い鳥は本当に珍しいので、ちょっと掲載写真が多くなりましたが、ご了承下さい。
(尚、参考までに2016年11月上旬の撮影です)
(画像をクリックすれば大きな画像になりますので、お試し下さい)
この個体は「部分白化個体」です。「部分」とはいえ、今回は白化した部分の方が多かったのですが。
小鳥類では、一般に、冬までに親子関係は消失します。つがい関係は残る種もいますが。5羽いて喧嘩しなかったのは、たまたま、ねぐらが近かっただけでしょう(ハクもセグロも集団ねぐらを作ります)。何か、家族関係を示す行動でもありましたか?。
私めが使った「白変種」は「白化した個体であり、全身が白くなるものと部分的に白くなるものがいる」と本文で説明してあり、「通りすがり」さんの「部分白化個体」と、使っている言葉は違いますが、同じ意味だと思います。
「通りすがり」さんの言われる「ねぐらが近かったら喧嘩(縄張り争い)はしない」という話は聞いたことがありません。 標識調査結果とか、何か具体的な裏付けをお持ちでしょうか?