助言粗いよ ノロ来んよ。
西川如見
(青木昆陽(こんよう)・新井(あらい)白石(はくせき))(野呂玄丈(げんじょう))(西川如見(じょけん))
[ポイント]
1.洋学のおもな先駆者は、青木昆陽・新井白石・野呂玄丈・西川如見の4人。
[解説]
1.西川如見(1648~1724)は、天文学者で、長崎で見聞したアジアなど海外事情を紹介した。
2.新井白石は(1657~1725)、潜入宣教師に対する尋問をもとに世界の地理・物産・民俗などを『采覧異言(さいらんいげん)』『西洋紀聞』で紹介した。
3.青木昆陽(1698~1769)・野呂元丈(1693~1761)は、徳川吉宗の命でオランダ語学習を始め、洋学はまず蘭学として発達し始めた。
〈2016関西大学・全学部
問12 この史料にあるように西洋の事物が紹介され、やがて蘭学が発達した。青木昆陽や野呂元丈にオランダ語を学ぶよう命じた将軍は誰か。
ア徳川綱吉 イ徳川吉宗 ウ徳川家重」
(答:イ)〉
〈2016明大・国際日本
本草学者の[ F ]は、吉宗の命でオランダ薬物を研究し『阿蘭陀本草和解』を著した。本草学者の[ G ]が生前に前田綱紀の保護の下に編集していた本草学の大著である『庶物類纂』を、[ G ]の弟子に命じて増補させたのもまた、吉宗である。さらに吉宗に招かれて江戸に下った長崎出身の学者である西川如見は、長崎で見聞した朝鮮・中国・台湾・南洋・インド・西洋におよぶ海外事情などを記述した『[ H ]』を著していた人物である。イ新井白石がシドッチの尋間による知識や中国地理書を参考にして世界の地理・風俗を記した『采覧異言』もまた、吉宗に献上された。
問7.空欄Fに入る人物の氏名を漢字で書きなさい。
問8.空欄Gに入る人物の氏名を漢字で書きなさい。
問9.空欄Hに入る、1695年に刊行された西川如見の著書を漢字で害きなさい。
問10.下線部イの人物が侍講として仕えた人物を下記の1~4の中から選びなさい。
1.徳川綱吉 2.徳川家宜
3.徳川家重 4.徳川家綱」
(答:7野呂元丈 ※口2つ。、8稲生若水、9華夷通商考、10→2)〉
●元禄文化(学問)
〈稲生若水、『庶物類纂』を編集〉★
Jakusui asked Tsunanori MAEDA to be allowed to compile 'a study
of various materials' and was commissioned to do so, receiving the
order to edit the 'Shobutsuruisan' (book on the study of herbalism) which would complement the 'Compendium of Materia Medica,'
considered the bible of herbalism at the time.
勝負する際 意の邪推。
『庶物類纂』 稲生若水
江戸中期の本草学者稲生若水は医学・本草学を学ぶかたわら、伊藤仁斎に儒学も学んだ。1693年、加賀藩主前田綱紀に仕え、その後援により当時における本草学のバイブルであった「本草綱目」を補う博物書である「庶物類纂」の編纂の下命を得て『庶物類纂』の編集に従事したが、業半ばで没した。
参考 『庶物類纂』は若水の死後、これを惜しんだ将軍吉宗の命で、若水の門人たちが完成した。蘭学興隆の基礎をなした野呂元丈は若水の弟子のひとり。若水と野呂を〈口〉の字でつなげよう。
●元禄文化(学問)
1695年〈西川如見、『華夷通商考』を刊行〉★
Joken NISHIKAWA from Nagasaki wrote "Kaitsushoko" (Considerations on commerce with foreign countries) which described overseas circumstances he learned in Nagasaki from the viewpoint of trade relations.
広く御助言 開通後。
1695年 西川如見 『華夷通商考』
1695年、江戸中期の天文学者西川如見は長崎で見聞した海外事情を通商関係の観点から記述した日本で初めての世界地誌、『華夷通商考』を著した。
[ポイント]
1.西川如見のおもな著作は『華夷通商考(かいつうしょうこう)』。
[解説]
1.西川如見(1648~1724)は、江戸中期の天文学者、地理学者。長崎生まれ。長崎で儒学を学び、マテオ=リッチなどイエズス会系の漢訳書で天文暦学を学び、名声を高める。『華夷通商考』(1695)などで世界地理・風土を解説した。晩年、西洋天文学に興味をもった将軍吉宗により江戸に招かれ、数年江戸に滞在後、長崎に帰っている。
〈2016明大・国際日本
吉宗に招かれて江戸に下った長崎出身の学者である西川如見は、長崎で見聞した朝鮮・中国・台湾・南洋・インド・西洋におよぶ海外事情などを記述した『[ H ]』を著していた人物である。」
問9.空欄Hに入る、1695年に刊行された西川如見の著書を漢字で害きなさい。
(答:H華夷通商考)〉
〈2012同志社大学・法グロコミュ
設問k 元禄8年(1695)、長崎で見聞した海外事情・通商関係を記した『華夷通商考』を著した人物は誰か。その人物名を漢字で記せ。」
(答:西川如見)〉