備忘録

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『デスノート』2017再演版

2017-09-16 02:36:51 | 国内ミュージカル
初演版とか、韓国版とか、
コンサート版の感想はコチラ


浦井@月
高校生ネタは殿堂だけど、
ブレザーを着ても高校生に見えない。
むしろ、ミサミサライブ後の衣装が、
高校生の私服なのか、と小一時間。

途中、妹にオジサン呼ばわりされるけど、
そこに笑いが起きなかったのは何故?


カキラ版CDを聞き込んでいると、
”正義はどこに”で上げるアレンジ。
これ、”最期の時”でもやっていた。

歌は目立たない。
声は特徴があるので、覚えたが、
埋もれる、という感覚が有るのは珍しい。

最初はデスノートの存在に
半信半疑だが、”デスノート”で確信に。
そこからの笑いながら、人を殺める感が強いキラ。

シリアルキラー系というのか。
感情をあまり出さないけど、
簡単に人を殺めるタイプ。
単に、感情をストレートに
出すよりも、かなり怖いキラ。

なので、順調に行っていたのに、
最期、リュークに裏切られ、
のたうち回る時に、始めて感情が爆発する。

良い人、が全面に出ていて、
腹黒感が無いので、余計にそのギャップ。

CDよりもDVDで観たい夜神月。


柿澤@月
最初から迷いが無い。
ノートを手に取った瞬間から、
名前をスラスラと書きそうなキラ。

キラになってからも腹黒。
それをリュークにも見せ、
サユのバキューンで倒れるリュークを
冷めた目で見続けたり、リンゴ禁断症状を
繰り返させたり、リンゴ争奪戦で維持になる。

もう、この辺までくれば、役を越えたS路線。


歌はともかく目立つ。
群衆の中にいても埋もれない。

抜きんでる声。
CDで聞き込んでいるからという以前に、
もう、声を覚えたので、どこにいても分かる。
ただ、余計なアレンジを加えない。

あんだけ、アドリブ入れてるのに。


演技の幅が(ワザと)狭い。
陰陽の陽の部分を見せない。
ひたすら根暗路線。

感情もあまり出さないのに、
死ぬときの、のたうち回る処だけは本気。

やはり、のたうち回る最期は、
月の一番の見せ場らしい。

DVDよりもCDで観たい夜神月。


小池@L
初演に比べると、
声が低くなったような。
二人で歌う曲も下パートだし、余計に。

月に比べると、役柄が決まっていて、
マンガのキャラそのままで、無理な姿勢でも、
よくそんな声が出せるな、という印象に。

映像で観る明るい役の印象とは、
かなり、かけ離れているけど、ロナン、
チャーリーと、メイン役で観てるので、
もうミュージカル役者枠なんだろうか。

ビジュアル重視の印象から変わった。


唯月@ミサ
CDと変わらない。
これって、結構、スゴい事なのかも。

”恋する覚悟”でアレンジを入れたり
してたけど、二幕の訥々と歌うソロが、
キンキン声に聞こえない。

どうしても、韓国版と比べると若いし、
アイドル感が強く、実力派なのに勿体無い。

二幕でビジュアルが、
金髪から黒髪になるけど、
これはデスノートを拾ったから?


高橋@サユ
ソロ一曲、それも途中から、
妄想デュエットになるのに、
ミュージカル畑か、否かというのがハッキリ。

ちょっと、不安定だなとは思うし、こんだけ
歌派が揃うと、このレベルでも辛口になってしまう。

そこまで重要な役ではないけど。


濱田@レム
一幕の人間への無関心さ。
二幕冒頭の感情を込めない台詞。

からの、一気にミサへの熱の入れようが。

その一方で、キャンパス内で、
ミサがファンに追っかけられる時に、
一緒に手を挙げて退場という、
訳の分からないジェスチャーを。


棒読みではなく、感情を入れない台詞って、
こういう事なのか、と実感する一方、
レムとして、憑依してる感が凄まじい。

初演の時は、前半で観たので、
ここまで役に入ってるとは思わなかった。
本人がトークゲストで話しているときに、
『公演中はヤバかった』と言っていたも、
『何を大げさな』と聞いていたが、
確かに、この完成度は凄まじい。

初演感想で書いたレムのバックグラウンドが分かる。


石井@リューク
曲を聴いても、台詞じゃないんだ、
歌なんだ、となるけど、
台詞の端々に吉田@リュークを思い出す。

で、ふっと、石井氏だったか、と。

この感覚、違うキャストで観たからといって
出てくる感じるモノでは無いので、
かなり吉田@リュークが強烈だったらしい。

むしろ、石井氏なのに、
ナカの人よりもリュークが、
役が全面にでる感覚は珍しい。

たとえ、あのメイクをしてるからといっても。


なお、退場コントはカット。
裾を踏むという、韓国版でもあったコントすら無し。


別所@総一郎
ビジュアルにメガネ、追加。
髭の追加は無いらしい。
韓国版限定か、残念。

ボソボソと喋る役。
原作のイメージに近い、
年齢のいった男性と言った印象。

鹿賀@総一郎と、180度違う役作りで、
リュークと違い、全く、鹿賀氏が出てこない。

これはこれでスゴい。

腰に手を当てるスタイルだけは何故か継承。


ただ、歌を聴いたときに、
シンプルなストレートな歌い方に、
ちょっと物足りなさを感じたり。


松原氏
先生役で観るのは、初。
ただ、コンサートで、
西野氏がやった上げるアレンジは無し。

ソロパートでの安定感。
むしろ、刑事になってからかの方が地味。


安福氏
安崎氏ポジかと思いきや、
普通に刑事役でしか出てなく、
ムダに美声で、説得力のある歌声。

ともかく、歌が無いのが勿体ない。



前回の安崎氏、岡田氏に当たる
アンサンブルが、今回は見つけられなかった。

岡田氏にあたる刑事は、
ベストを来た刑事だけど、
レクイエムでの目立つ声が無い。


初演との違いと言われると、
シブタクが登場し、ミサミサの
キラ信仰が分かりやすくなった印象。

あと、刑事達の前にエルが出てくるとき、
壁が垂直に上がって出てくるのではなく、
松田の背後に忍び込み、驚かす。

そのくらいしか違いが分からなかった。

むしろ、安崎氏が居ないと、こうなるのか、と。

雑踏シーンでのコート男は居たけど、
東大学長がCDと同じく年輩の女性で、
リュークが勝手にイジってるマイクに反応。
そもそも、あんな年輩な人設定だったとは。
ここ、韓国版が男性だったので、
再演で戻すかと思ったら、女性のまま。


韓国版を経ての再演。

最期、レクイエムでバックが開いた時に、
他の栗山演出作品の既視感を思ったが、
石井@リュークの独白で藤原氏の独白既視感が。

この役者の独白に、
栗山演出の特徴を感じるようになったかも。


韓国版が歌派を揃えているのに、
”名誉にかけて”が無かったので、
今回、再演でカットかと思いきや、そこは継続。

初演よりは歌派を揃えたので、
その辺に違いがあるかと思ったけど、
特には感じなかった。メインが続投だからか。

ビジュアルが変わったかな、という程度。

総一郎にメガネが追加になったので、
次の再演時には、髭も追加になるか。
ここがバルジャン枠なら、
吉原氏で観たいビジュアル。
ウライトとの年齢差が問題か。

意外と吉川晃司氏でもイケそうな。
『センポ』のビジュアルをふと、思い出した。

というか、バルジャン枠なら、
別に、今井氏でもイケるのでは?
という安定の感想に落ち着いた。
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