備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『おでかけ姫』

2019-09-29 01:05:33 | 国内ミュージカル
テキトーなアラスジ。

昼番組のアシスタントを
担当する局アナの丸岡。

周りが婚活するなか、
本人は慌てていない。

と、そこに御曹司と一緒に
居るところを週刊誌に撮られ、熱愛報道へ。

同僚や先輩に読まれ、
そのガセネタを否定するだけで一苦労。

更に、両親からも心配されるが、
その事実は無いと否定し、就寝につく。


夢の中。
起きると、姫になっている丸岡。
名前もマルと名乗り、現実の世界の
同僚や先輩が自分の家臣として仕えていた。

家臣から隣国の王子との
結婚話を聞き、お見合いの場へ。
しかし、相手の事を良くわからないまま、
王子との初対面は終わってしまう。

このまま、結婚して良いものか
決心がつかないマルは、相手の国の
ポルシェ王国に出向くことにする。

変装をして、出国しようとした時、
泥棒と間違われ、逮捕されそうになるが、
自分の相棒と間違えたピートがマルを助ける。

そのままピートのアジトに行き、
ポルシェ国が好戦的で有ること、
この結婚が国民に祝福されていない事を知る。

ピートに案内を依頼し、ポルシェ王国に
行くために森に迷い込むが、そこで魔女と出会う。

魔女は恋愛を憎んでいたが、ピートは口車にのせ、
ポルシェ王国までの道のりを教えて貰う。

ポルシェ王国の宮殿にたどり着く一行。
フェラーリ王子の寝室に忍び込むマル。
そこでは、趣味に遊ぶフェラーリ王子がおり、
改めて、プロポーズされるが、
フェラーリ王子は、マル個人に関心は持っていなかった。

と、フェラーリの家臣が現れ、
慌てて、逃げ出すマル。

帰宅の道すがら、
結婚を迷うマルに、
ピートは盗みの手伝いを依頼。

その倉庫にはプニプニ王国の品物が。
実は、家臣のマクシミリアンが、王家の品物を
横流し、稼いでおり、それだけでなく、
ポルシェ王国の国王、王子、大臣を
暗殺し、偽物にすり替えていた。

また、プニプニ王国の大臣達が相次いで、死んだため
マクシミリアンがポルシェ王国から派遣されていたのだが、
それすらもマクシミリアンの計画だった。
それを知った国王は、ピートに助けを求める。


マルとフェラーリ王子の結婚式当日。
結婚の誓いの場で、フェラーリ王子を殴るマル。

そのまま、マクシミリアンを
追い出すため、その場は大乱闘に。

マクシミリアンを追い出す事に成功するが、
その際に、ピートが重傷をおってしまう。

助けを求めるマルの元に、
魔女が現れ、傷を治す事を依頼。

魔女は了承するが、その条件は、
このあと、二人がくっつかない事。

回復したピートは旅立つが、
王様に褒美は何が欲しいかと、
聞かれ、マルと答えるピート。

そして、二人は結ばれる。

翌朝。

御曹司のスキャンダル発覚に、
今回の騒動に丸岡はお咎め無し。

そのスキャンダルをスクープしたのは、
木村で、丸岡との新たな出会いの予感、で暗転。


水野@丸岡、マル
劇団(ヅカ、四季)のクセが無い。
でも、声にこれといった特徴は
無いけど、そこにハズレも無い。

ただ、聞いていて、
昆さんの声をふと、思い出す。

現実と夢の演技であまり変化が無い。
現実も、夢も”姫”設定なのかも。


中井@ピート、木村
地声で歌うと、四季の発声、
というよりは芸大発声?
(クラシック寄りという意味で)

で、ちょっと音程が上がると、
井上ヨシオ氏の発声に似ているような。

ただ、見た目はマツケン。

今回のメンツでダントツの声量。
それゆえに、マルや魔女相手だと、
問題ないけど、犬相手だと、
ピートの声量が強すぎて、デュエットにならない。

で、意外に踊れる。
(ステップがズレない)


菊池@マクシミリアン
場を持っていくコミカルな役なのに、
実は、悪人という、更に美味しい役設定。
意外にハスキーというか、テノール声。


丹宗@フェラーリ
金髪オカッパ、と、
バカ王子の王道を行くスタイル。
お見合いではピースで答える。


水越@フェラーリ
若干、悪人顔、というか、
王子にしては、爽やかさが無い。
オールバックのため、元ヤン風味。
それでいて、スバルになってからの、
突然の脱、王子路線。
お見合いでは、サムズアップで答える。

フェラーリは二人とも、
そこまでのベテラン感は無い。
ソロも有るし、大きい役だけど。
ただ、ビジュアルはダブルで異なる。


杉山@マッキントッシュ
かなり痩せ形、
というか、大変に粟根さん風味。

松村@マッキントッシュ
杉山氏と同じ髪型、衣装なのに、
大変に若く見える役作り。

二人のマッキントッシュは、
ビジュアルが変わらず、
チョイ役なのに、無駄に有る存在感。


田宮@カトリーヌ
妹役だけど、突然のソロと
フェラーリへの一方的な告白ソング。

ただ、この一曲でなかなか
美味しいトコロを持って行く。

途中、魔女により、ペンギンになるが、
これは前回の『アワード』の名残か?


伊東@魔女
今回、一番、美味しい役。
初演からアテガキなんだろうけど、
迫力のある声と、時折出す可愛い声。
それを使い分けての魔女。


渚@アンナ
どこまでも天然な母。
役名を間違えても、
(そこは台本なんだろうけど)、
本当に間違ったように見える天然さ。


マチソワではダブルキャスト制覇。
ダブルの違いはフェラーリ王子のビジュアルと、
犬が関西弁で新垣さん似か、標準語で蒼井さん似か。
(魔女の魔法により、可愛くなるのだが、
その例えがダブルで異なる)

完全オリジナルミュージカル。
劇中に流れで歌う曲に違和感は無いけど、
突然、入り込み歌うソロが何曲か。

それぞれ、既存のミュージカル曲調に、
似ているトコロが有り、似たコードを使用。

テーマによって、仏ミュー風だったり、
独ミュー風だったり、ともかく、似たような
コード進行を使い、既存の曲がふっと脳裏をヨギる。


あからさまに出演者の見せ場を作るために、
ソロ曲が存在。なかでも、子役を巻き込んでの、
タップ披露は、ミュージカル座でのお約束。


再演だけど、
細かい処で変えたのかな、と。

文春砲ならぬ文秋砲。
これ、初演ならFRIDAYかな。

○○王子。ハンカチ王子は三年前?

魔女の捨てぜりふ、
グループラインやプロフは魔女発言、
この辺なんかは今回、変えたのかも。

そういう、些細な部分で、
三年前の脚本だな、と思われる。



今井@丸岡丈治・ジョージ一世
初登場時は丸岡丈治で。
週間文秋を持った、妻と一緒に。

ニットのジップアップブルゾンに、
(ただし、ジップが一個な辺り、廉価品)
スラックスと、日曜日のお父さんスタイル。

ポイントはメガネ。
現実ではメガネ、夢の中では裸眼。
これ、衣装付き稽古では掛けてなかった。
(台本片手の時には、衣装でなく老眼鏡と思われる)

それに室内設定なのでスリッパ。
走りにくいだろうに、
バタバタしない微妙なテクニック。

ここで、奥さんとデュエット。
恋をした娘はうつ伏せに寝る、という、
ワイルダーの『昼下がりの情事』ネタがラストの伏線に。


からの、本役のジョージ一世。
緑がベースの衣装。
初演はロン毛カツラが有ったっぽいが、
今回はそういう小道具が無し。
地毛でイケる王様感(笑)

お見合いシーンでは、
マルのフェラーリへの伝言を
マクシミリアンを通して行う。
その際、一々、ジョージとエドワードを
の許可を貰うため、毎回、ジョージが
マクシミリアンに手を差し出し、許可を与える。

ただ、回を重ねるごとに、だんだんと
おざなりになる、という演出。

マチネでは、最後、マクシミリアンが、
それをやらずに飛ばしてしまう。
そのため、ジョージが、思わず、
マクシミリアンの行方を追いかけてしまう。

ソワレは最後まで、威厳に満ちた所作。

舞踏会。
その後、宮中でのダンスシーンに。
次々と相手を変えていくスタイル。
最初だけ、独特の振り付けで、
あとはミドルテンポな音楽。

でも、直ぐに後ろの方に、
行ってしまうため、踊れているのか、
ハッキリは分からない。

魔女登場で、一旦は国民を守る振り。
が、魔法により、王妃の首を締めたり。

その後、マルの様子を知るため、
王妃をマルの寝室へ送り込む。

が、マルがお出かけしたと知り、
街に探しに行くことに。
家臣に、ユニクロで服を買ってこさせる。
なお、渡す金は5000円。
マルがピートに渡してた
追加料金は1000円なので、高め。

三つ目の潜入衣装。
ミッキーTシャツに、
ハーフパンツ、白のニーハイソックス、
(ポイントは腿から膝上が見える)
緑のキャップという、衝撃な衣装。
なお、一部、島村らしいけど、どれだ?

この衣装時は、王妃をお母さん呼び。
王妃はお父さんと言った時、
間違えた、という台詞があったけど、
王様は間違いでは無いらしい。

ピートのアジト前まで行くが、
合い言葉、ゾウさんのしっぽ
が分からず、出た言葉が、開けごま。

その後、森に行き、
狼に襲われるが、
天然な王妃にツッコミ。


一方、マクシミリアンがジョージの
替え玉をサーカスから連れてくる。

衣装は王様スタイル。
ここで『ピピン』でお蔵入りした
ジャグリングを披露。(初演は無いだろう)

マチネは問題なく、成功したが、
ソワレは最後、覚束ない状態
(失敗したわけじゃ無い)だったため、
ギブミーアチャンスとやり直して、
成功するというハプニングも。

セリフも謎の平民風な言い回し。

また、ジョージ役に戻り、
ピートに倉庫に連れて行かれ、
マクシミリアンの真相を知り、
王様衣装になった後、ピートに助けを求める。

結婚式では花嫁の父。
からの、決闘マンボでは、
ピエール王とセットでダンス。

ここで、初めてダンス位置が
舞台奥でなく、センター前列で披露。
なんて、チャレンジャーなフォーメーション。

最後、冒頭のスタイルで、妻と登場。
久里子が、うつ伏せで寝ている、と最後のオチ要員。

カテコ衣装はそのまま丈治の衣装。
ただ、メガネは外して登場。何故?


二役だけど、衣装は三つ。
その三つ目をゲネ動画で、
事前に見てなかったので、かなりの衝撃。

稽古写真がミッキーTシャツだったのは、
実は、衣装だったのか、それとも、
あのキャプテンEOのTシャツは自前なのか。

基本は場面転換時に、
幕前で王妃と時間稼ぎ要員。
そのため、登場する度にコント。


ソロは無く、チビソロが有る程度。
なので、ミュージカルというよりはコメディ。
スケジュールの隙間公演にしては、
なかなかにタイトな日程だけど、
特に噛むことなく、何時もの女性主人公
(何故か男性主人公の父親は少ない)の父親路線。

ミュージカル座は『ルルド』以来だけど、
現代モノは初。このまま、ミュージカル座の
宝田氏や光枝氏の持ち役に出演するのか、否か。

いや、『赤ひげ』なら観たいけど。
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