備忘録

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『スカーレット・ピンパーネル』星組・紅@パーシー

2017-06-04 00:57:46 | 国内ミュージカル
月組とか韓国版とか梅芸版の
感想はまとめてコチラ


紅@パーシー
赤毛モノの男役にしては切れ長の目。
和風の顔立ちで、カッコイいというよりは、
うつくしい、という形容詞が似合う。
それが、グラパン扮装でも、見える部分が、
うつくしい、という形容詞という不思議。

ただ、目立つ顔ではなく(大変に小顔)、
モブシーンでも、抜きんでる存在感はない。
ライトが当たるから、分かる・判別できる。

歌は普通に上手いけど、
抜きんでる個性はまだ。声の特徴が無い。

パーシーとしてのコミカルシーンに、
安蘭さんのコミカルさが蘇る。
それでいて、グラパンのコミカルさが、
また、別の引き出しで、こちらの個性が強い。
甲高い作った声、という変わった役造り。

少年声、というか、若い役で、
ふと『キャッチ・ミー〜』を思い出す。


綺咲@マルグリット
最初の”物語のように”が、低い声で、
珍しいな、と思ったが、デュエットや、
”謎解きゲーム”は、ヅカっぽく高音担当。

ソロ曲ではあまり裏声を使わない。
という、娘役トップにしては、珍しい。

後半は裏声が多くなってくるけど、
地声で歌う曲のほうが、ワイルドホーン楽曲には合うかも。


礼@ショーブラン
基本、この役を演じる男役はブレない。
今回も、低音曲が多く、その聞き応えにハズレなし。

それゆえに、ツッコまれるシーンが大変だな、と。
(笑ってはイケない〜)


七海@ロベスピエール
初演から存在する、ちびソロはヅカ用に編曲され、
馴染んでいるけど、歌い上げの新曲
”ロベスピエールの焦燥”を、
この早いテンポで歌わせる演出家。
そのため、ちょっと、
歌詞足らず、テンポ合わずな印象に。

これは演者の力量かと思ったけど、
カテコで二拍子に編曲されたこの曲を
階段を降りながら、歌いこなしていたので、
演者の力量ではなく、別次元の理由。


英真@ウェールズ
専科枠だけど、
おばちゃんじゃなく、
オジサンに見える不思議。
体型を増やしているのもあるけど、
にじみ出るプリンスの貫禄。


スカピン団や貴族サイドで、
気になった役者は特に居ない。
でも、”炎の中へ”リプライズで、
聞いていて安心するという、
梅芸版を観て初めて、ここの安心感が重要に。


輝咲@ジェサップ
最初は普通の執事かな、と思ってたし、
結婚式で銀橋に居るパーシーのために、
ワザワザ水を運び、タイミング良くそれを呷るパーシー。

そのタイミングっぷりが執事かと思ったけど、
肖像画シーンのアルマンとマルグリットの会話で、
パーシーと肖像画を談笑するオフマイクの芝居、
(肖像画と見比べて、似てらっしゃるという口パク)
”男とお洒落”での衣装を甲斐甲斐しく用意する様から、
歌詞に合わせて、ウサギのポーズのアザトサ、
スカピン団と一緒に踊るけど、一拍、ズレる演技
(これ、最初は間に合わないだけかと思ったら、
途中で腰を痛めるという小芝居を挟む)
最後はパーシーとスカピン団を残し、
一人、セリで降りていくという退場。

ジェサップのシーンはここで終わりなので、
もう出番は無く、文字通り、セリで去る。


宝塚にて、三演目。
初演はどうにもチケットが手には入らず、
DVDで初めて観て、こういう話なのか、と。
特に、”炎の中へ”の扱われ方。

次が月組再演で、初鑑賞。
パーシーの印象がお笑いから、
伊達男に変わり、その一方で、
ショーブランの安定さ再確認。
(柚希さんの印象が強すぎ)
モブシーンでの生の迫力。
”栄光の日々”のコーラスの厚さ。

その後、韓国版、梅芸版と観て、
今回の三演目公演。

御披露目公演なので、
トップ二人にそこまでの安定感はなく、
でも、周りが安定している座組な印象。
むしろ、既存のイメージが強いこの作品で、
御披露目公演というのが、大変だな、と。


聞き込んでいる月組版CDと同じ台詞と、
微妙に加わっているメロディーアレンジ。
誰が誰に話しているのか、細かい確認出来た今回。

この話を日本人好みにアレンジしたんだな、と
二つ演出版を観てから、改めて実感。

ただ、どのverでも、ショーブランが
間抜け過ぎるのと、歌ったときのギャップが。


そして、あの歌い上げ歌謡曲の新曲を、
テンポを変え、以前から有ったような
位置で歌わせ、曲が追加されても、
全くブレない構成が流石、ベテラン演出家。
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