備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『サンタ・エビータ』

2015-03-31 02:55:33 | 国内ミュージカル
ざっくりなアラスジ。

冒頭はエビータとマガルディとの出会い、
幼少時の母の思い出を兄と語り、ブエノスアイレスへ。

女優になり、ミストレスを追い出し、
ペロンの愛人、そして政治家へ。

二幕で、幽閉されているペロン。

それを解放するため、
労働者を仲間に引き入れ、
ペロンを解放することに成功する。

そこでペロンは軍服を脱ぎ捨て、
政治の世界へ。大統領に当選する。
エビータは労働者階級の話を聞き、
それをペロンへの手柄に還元する。

結婚するエビータとペロン。
エバ基金を設立し、貧しき人々に金をバラマく。
一方で、富裕層からは大量に税を取り立てる。
そのため、富裕層からの評判が悪く、
ファーストレディには成り得ないエビータ。

ペロンの代わりに世界周遊を思い立つ、エビータ。
世界を回り、それなりの収穫を得るが、
一方で、無理がたたり、癌が発覚。

それでも、治療を拒み、貧しき人のために働く。
そのまま、ペロンを大統領、
エビータを副大統領にという案が上がるが、
それは辞退するエビータ。

ペロンの再選が決まり、
病に掛かりながらも、無理をして
民衆の前に立ち、演説をする。

そして、冒頭に戻り、
スーツケース一つで、兄とともに、
舞台から去り、幕。


水@エビータ
いきなり、客席から登場。
『夢を見ていた』と
パンツスーツでタンゴを踊る。
そのまま、マカルディに会いに来た、上昇志向の強い、
女性をアピールかと思いきや、少女時代へ突入。

某劇団で、水さんよりも高齢な元代表夫人が、
ブエノスアイレス時代から演じているが、
それよりも若い頃を演じる人が居るとは。

娘役ならともかく、男役にそれをやらすかと、
いうツッコミもありつつ、それほどの違和感なし。

一幕、はともかく、髪を振り乱し、
上昇志向の強い女性を演じる。
時に、その女性らしい仕草が若干、違和感。

所詮、元男役。

からの、二幕の引っ詰めヘアスタイルの、
ストイックなまでの、献身的な大統領夫人っぷり。

この役作りが一番、似合う。
最後では、また、タンゴのステップを決めて去る。


えっと、歌よりダンスな方でOK?


今井
客席から現れるエビータを向かい入れ、
マカルディを演じ、水さんのタンゴに合わせて踊る(一応、ダンス)

しかし、その後、幼少の兄・ファンシートを
演じるが、若作り以前に、息が切れている氏。

その後、狂言廻しは兄役で進行。

ブエノスアイレスに出てきた
エビータを素気なく断る劇団の人を数人
やったのち、エビータを受け入れる劇団員も。

そして、その劇団員から乗り換えた石鹸会社の社長、
ペロンの対抗馬の政治家、そしてペロンと3役ほど。

エビータによる演説の状況説明では、白い軍服を着ていた
と言っていたが、実際は普通に若干上質なブラウンなスーツ。

そのまま、ミストレスらしき女性と
つき合いつつ、エビータに乗り換えるペロン。

二幕は成功したエビータにつく
グレーゾーンなヘアスタイル担当と、
完全にお姐なスタイリスト。
それに、一幕に引き続き、兄を演じる。
これにペロン。

そのまま、この4役を演じ分ける。
ヘアスタイルとスタイリストの
演じ分けは結構、微妙なのだけれど。

二幕冒頭では、タンゴっぽいメロディで
終わりそうで終わらない、長々と続く歌を歌うが、
特にコミカル路線な歌はなく、基本、浪々とした歌が続く。

ペロン役で歌った歌が一番、音域的には好み。

そして、最後は冒頭同様、
エビータの相手をつとめるダンサー、
(黒コートにシルクハット)で幕。


リーディングという事で譜面台が
舞台に設置してあり、結構、目線下多数。
特に、覚えていないという訳ではなさそうだが、
ちゃんと、台本をめくりながら、朗読。

二幕ラストには、華麗に踊る水さんを
ドタバタとしたステップでサバく。
なのに、カテコでの去り際は帽子のツバを
ピっとやる、『何処の伊達男ですか』という行動も。




ALWの『エビータ』を知っていると、
自然と補完される箇所が幾つか。
名前すら出てこないミストレスの存在や
エバ基金、世界横断、イギリスでの拒否。

ただ、基本、チェという第三者が登場しないため、
終始、聖女としてのエビータのみクローズアップ。
勿論、富裕層から金を集めている説明もあったが、
それ以上にペロンの為に献身的な態度を取っている側面をアピール。

成り上がるために、強かになったが、
ペロンに出会うことで、ペロンを支える女性像を一貫。


リーディング舞台という事で、
アチコチにある譜面台にある
台本をめくりながら、進む。

むしろ、あそこまでアチコチにあると、
それぞれシーンごとに、置いているのだろうか?、と。


ここ三ヶ月、リーディング舞台観劇が続く。
一月の『リア王』は声優が多く、公開アフレコっぽく、
二月の『死の舞踏』は、念のために、台本がある公開稽古。

しかし、今回のリーディングは、
台本を読んではいるけど、完全に暗記しているような。
でも、台本をめくるタイミングは、二人一緒。

水さんは読みつつも、正面(客席)を向いているために、
あまり台本を読んでいるカンジが無いのだが、
今井氏の場合、台本を見ているのに、読んでいるカンジがしない。

で、その理由を考えた結果、眼鏡を掛けていないから、
読んでいるカンジがしないのかも、という結論に至る。
以前、出演した朗読劇『ラブ・レターズ』出演時に
掛けていたシニアグラス(老眼鏡に非ず)疑惑に拠る。
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