備忘録

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本感想

2006-02-07 20:00:45 | 本感想
『フェティッシュ』西澤保彦
人に触れると仮死状態になる美少年とその周りの人々の物語。
殺人事件が起きる。被害者は自身を異常に装飾しており、胃の中からは高級酒が検出される。しかし、被害者は金に不自由する境遇の為、謎は深まるばかり。そんな中、刑事は以前にも、似た様な事件があったことを思いだし、被害者達が近くのショッピングモールの常連であったことまで、行き着く。そして、ミルクと呼ばれる美少年と出会う。男だが、彼に惹かれる刑事は彼を仲介する女子高生達を怪しむ。そして、仲介を受け、ミルクと二人きりになる刑事。ミルクの話を聞き、被害者達が、ミルクと会った後に、死んだことが分かり、仲介する女子高生をおびきよせる。しかし、逆に刺され、了。
基本は、人がミルクと出会い、破滅するまでのオムニバス。触られると仮死状態になるため、自分が殺したと思い、慌てる。そこを襲い、女子高生達が殺害する。基本的にミルクの存在が漏れない様にするため、殺害。
西澤のエログロ系とSF的要素を併せ持つ作品。ミルクのSF設定がミステリで面白く使えそうなのに、エログロ系で利用するのが、もったいない。ただ、最近の西澤作品は同性愛色が強い気が。また、この仮死状態になる設定にも理由づけあり、珍しい。

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