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ダイエットの仕組みを考える(2)

2024-10-10 14:07:35 | 自転車ダイエット
 筋肥大によって、基礎代謝量および運動時の消費カロリーが増大することを利用し、ダイエットをする場合、筋1kgの基礎代謝量は50kcal程度といわれています。 また、筋肉量が増加すれば、以前と同レベルのエクササイズを行ってもより多くの筋肉量がその運動に参加することになり、消費カロリーも大きくなる訳です。運動の重要性はまさにここにあるのです。

 さらに、筋力強化によって負荷自体を増大させることも出来るために、更なるカロリー消費の増加が期待できるという効果も考えられることになります。中性脂肪から遊離脂肪酸への分解は、体内で常に起きていている生理現象のひとつです。その際、エネルギー源としての脂肪は常に血液中に存在し、最初に運動で用いられるエネルギー源は血中の糖分(ブドウ糖)由来のもの(解糖系によるエネルギー)だといわれています。

 糖分は迅速にエネルギーに変換されるため、運動初期、とくに運動開始時に急激に必要エネルギーが増大したときに用いられやすく、その後、遊離脂肪酸からエネルギーが作られていき、運動が安定していくと徐々にそちらに切り替わるという仕組みになっているのです。短時間の運動では筋力強化にはなっても、脂肪燃焼には繋がらず、一時的に体重が増えることになるのです。
また、一度分解された遊離脂肪酸でも、使われなければ再び中性脂肪に合成されてしまいます。カプサイシンやカフェインなど、中性脂肪から遊離脂肪酸への分解を促進することが知られている化学物質も、摂取するだけでは遊離脂肪酸自体は消費されずに余剰の状態で再び中性脂肪に戻っていくので、減量には寄与してくれません。
 交感神経系が活発化することで基礎代謝量が上昇する効果は期待できますが、その効果は僅かだといわれています。また、そうした物質の持つ興奮作用でエクササイズの効率を高めるとも考えられなくはありませんが、精神作用物質の効果で無理に身体に負荷を掛けることは決して安全とはいい難いことも知っておくべきでしょう。

 意外に思われるかもしれませんが、脂肪がエネルギー源として使われる割合が最も高いのは安静時なのです。高強度運動では筋グリコーゲンや肝グリコーゲン(糖質)が主に消費されます。グリコーゲンが枯渇した状態で食物を摂取すると、食物中の糖質はグリコーゲンの補充に使われることになりますが、グリコーゲンが充足した状態で食物を摂取すると、食物中の糖質は脂肪の合成に使われることになってしまうのです。 過剰な「脂肪の合成」こそがダイエットの最大の敵なのです。
 
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