レポーター:連太郎
フィンランドを代表する映画監督アキ・カウリスマキ。彼の映画の多くはフィンランドの貧しい男女を描いたものです。登場人物は多くを語らず、その台詞も一言二言ボソッと喋る程度です。また画面に映し出されるフィンランドの町並みは地味で寂しく、映画全体に物悲しい空気が流れています。しかしカウリスマキ映画の魅力は、貧しさから生まれるユーモアと可笑しさであり、決して人生に逆らわない男と女の生き方です。
印象的なのは彼らの目です。不幸や貧しさ、ささやかな幸せを前にしても彼らは騒がずただじっとその状況を見つめます。相手との会話さえも言葉ではなく目で。多くの情報と説明過剰な映像に溢れ、肥大化してしまった現在の(特にハリウッド)映画界(或いは我々の生活)にあって、彼らの姿は、本来の生活・人生とはもっとささやかな幸せと不幸せな中で営まれるべきなのではないかということを感じさせてくれます。
モデレーターのコメント
映像を通して人間の生活のあり方を紹介している映画の紹介、とても大切ですね。貧しさをどのように考えるかも示しています。
ピースキー (3)助け合い (6)寛容と連帯
フィンランドを代表する映画監督アキ・カウリスマキ。彼の映画の多くはフィンランドの貧しい男女を描いたものです。登場人物は多くを語らず、その台詞も一言二言ボソッと喋る程度です。また画面に映し出されるフィンランドの町並みは地味で寂しく、映画全体に物悲しい空気が流れています。しかしカウリスマキ映画の魅力は、貧しさから生まれるユーモアと可笑しさであり、決して人生に逆らわない男と女の生き方です。
印象的なのは彼らの目です。不幸や貧しさ、ささやかな幸せを前にしても彼らは騒がずただじっとその状況を見つめます。相手との会話さえも言葉ではなく目で。多くの情報と説明過剰な映像に溢れ、肥大化してしまった現在の(特にハリウッド)映画界(或いは我々の生活)にあって、彼らの姿は、本来の生活・人生とはもっとささやかな幸せと不幸せな中で営まれるべきなのではないかということを感じさせてくれます。
モデレーターのコメント
映像を通して人間の生活のあり方を紹介している映画の紹介、とても大切ですね。貧しさをどのように考えるかも示しています。
ピースキー (3)助け合い (6)寛容と連帯
この記事はずいぶん前の記事ですが、今07年6月下旬です。
そろそろ、新作の「街のあかり」が出ますね。
この「街のあかり」はカウリスマキの失業3部作ですが、失業というものの暗い現実を皮肉に写しながらもただ生きることを淡々と表現し、その中で時に小さな幸せをつくることで人のほほえみを引き出しています。
カウリスマキの映画は人を馬鹿にしたり暴力や差別の対象にすることが決してないのでやさしい気持ちでみることができるので大好きです。