昨日はしゃいで遊んだせいか本日はお家で体休めです。
とは言っても何もしないでもいられないのであります。
さらの状態からハープを一本仕上げると結構つかれますので日頃使っているハープを補強する事にしました。
既にエンボスやらなんやらを施したお気に入りのHering Master Bluesがあるのですが、エンボスを念入りにやる前のころのものだったので今ひとつレスポンスが宜しくなく、#5-OB, #7-ODでSquealingが起き易のです。
チューニングも少しズレて来ているので出来ればMarineBandと同じやや純正律よりのセッテイングにするのが今日の作業です。
とにかく暑いので作業中の写真はありません。文ばかりで、かなりおざなり感が漂いますがので御期待ください(?)。
■Reed根元付近のエンボス
以前紹介したSquealing対策です。
Gapやアーチは崩したくないのでReedを上から押し下げてしまうようなEmbossは今回は行わないので作業が楽です。
とは言ってもスパナを使って全Reedの根元をゴシゴシと行います。
■Gap
今見ると#4-#6のBlow側がOBを意識し過ぎてGapが少なく、それを補うためにアーチがやや強めについていたのでReedHookerでスロットの裏側からリードをナデナデしてアーチを緩くします(ほぼ真っ直ぐにします)。
結果先端がかなり下りますので、Gapをあげます。
この時はLeeOscarのReedHookerの楔状の部分を使うのが楽で早いです。
Gapはダブルノート等で周囲とのバランスをみながら極力均一なレスポンスが得られるように高さを決めていきます。
またベンドのつながり等も確認します。
Squealingが出るようであればGapを低くするのではなく再度リード根元付近のエンボスを繰り返します。それでも鳴くようであれば僅かに根元付近のみをスロットに沈めます。やりすぎると隣リードとのレスポンス差が広がってしまうので注意が必要です。
■面取り
どうせチューニングするのならCorner Roundingもやってみました。
道具は以前スロットの面取り用に試しに買ってみた"菱目打ち"を使ってみました。レザークラフト等で穴を開けたりする道具ですね。
リードの全長にわたって、あの薄いブラスの板のヘリを面取りするわけです。ヘリを道具で撫でて削っていくわけですのでReed Lifterを下に差し込んでおかないとReedは当然しずみます。
やってみた感じとしては音の立ち上がり方が緩やかになり、OBやベンドのコントロールがし易くなり全体的に柔らかい吹奏感が得らたとおもいます。
あまりデータが無いので過信しないでくださいね(Gapやアーチ調整の方が支配的です)。
それから、スロット裏側のヘリもスパナでEmbossした上で短い辺は菱目打ちで面取りします。TipScoopingと同様の効果でこれもリードの動きが若干安定しコントロールし易くなります(少なくとも私にはそう感じます)。
■チューニング
そもそも今日の作業の真の目的はHohner Harmonica Service Setに付いていた"特製Scraper"を使ってみたかったというのが本当のところであります。
平均律はクロマチックチューナで単純に合わせていけば良いのですが、平均律やそれに準ずるMarineBand,MSシリーズのチューニングには微妙にピッチが違います。
基準の音からどれくらい離れているかをCentで示してくれているページ等がありますので参考にしましょう。
今回参考にしたのは。。
Theory of harmonica tuning by Örjan Hanssonさん。
バンプやコードを使った演奏には平均律よりも純正律よりが好きなので今回はMarineBandのセッティングを使いました。
#調律に熱中していると他のセッティングを間違えてやってしまうので注意しましょう。今回何本かやってしまいました。。
こういったチャートを使った調律をするうえで、現在の音は何セントずれているかが明確にわからないと困ります。
そこで。。
SEIKO SAT501「デジタルセント表示」という偏差をCent表示してくれる素晴らしいチューナです。今回のような作業にはうってつけです。
さてScraperですが、Hohnerの物を見た時に「どこかで似たようなものを見たような」と思っていたらCanonの昇華型Photo Printer(CPシリーズ)のカラーインク/ペーパーセットに金属製のシャフトを思い出しました。
片付けの下手な私は印刷が終わるとぜんぶバケツに放り込めるCP770のデザインが好きで使っています。このカートリッジをバラすと金属製のシャフトが得られたのでなんとなく取っておいたのです(貧乏性ですね)。
Aが菱目打ち。Bがインクリボンから取り出したシャフトです。Cが特製Scraper。
これの為にHoherのキットを買うのであれば知り合いから使い終えたカートリッジを人から譲り受けるのも一つの手かと思います。まぁ、代用品は幾らでもありそうですが。。
Eが特製ScraperでFがインクリボンのシャフトによる削り跡です。殆ど変わらないですね。
実際削ってみましたが同じような感じです。
ケガキ針よりも深くなく、ヤスリのように広い面をもっていかないので調整には良いようです。
特にBlowリードをコームにセットしたまま削るときにはかなり使い易いです。
リードのチューニングは結構やっかりで、削っても直ぐにピッチが変わらない事があります。でガシガシやると急に変化し出していき過ぎてしまったりしますので、ここらは経験が必要でしょう。でも難しい事はないので是非習得しておきたい技術です(買ったばかりでも結構バラツキもありますし、個人の吹き方でピッチも変わります)。
■仕上げ
リードを削ったりしたのでプリンキング(ベインベイン)を確り行い、多少Gapも変わっていますので最終調整を行います。
一通り満足したら私は水洗い1、2してから組立を行います。
くれぐれもネジは締め過ぎないように程々にして下さい。
■レッツ!エンジョイ!
Master Bluesのピッチを調べたら私のはA:448でした。
めっちゃ高いですね。
でもA:440Hzと448Hzだと31セントくらいらしい(1Hzは何セントという関係じゃないので)ので、強めにブローしたりベンド気味に演奏すれば純正律で低くなりがちな1stの"ファ"もA440よりも高く出せます。
常にピッチを自分で作らないと行けませんので時々チューナでピッチを確認する練習等をします。
普段あまり気にしていませんでしたが、やっぱり調律すると響きが気持ちよいもんです。
さらからカスタマイズしていない分、注意力も行き届いたのか?面取りの効果でしょうか?ベンドもし易く、OBの立ち上がりも柔らかく「やわらかい」演奏感になりました。
ちなみにこのMaster Bluesの大掛かりな調整は今回で3度目です。特に劣化の傾向もなく頑張ってくれています。
色々好みの問題とかもありますので、一概に「これが正解」というのはありません。
時々のスタイルや成長に合わせてハープを調整して楽しんで下さーい。
とは言っても何もしないでもいられないのであります。
さらの状態からハープを一本仕上げると結構つかれますので日頃使っているハープを補強する事にしました。
既にエンボスやらなんやらを施したお気に入りのHering Master Bluesがあるのですが、エンボスを念入りにやる前のころのものだったので今ひとつレスポンスが宜しくなく、#5-OB, #7-ODでSquealingが起き易のです。
チューニングも少しズレて来ているので出来ればMarineBandと同じやや純正律よりのセッテイングにするのが今日の作業です。
とにかく暑いので作業中の写真はありません。文ばかりで、かなりおざなり感が漂いますがので御期待ください(?)。
■Reed根元付近のエンボス
以前紹介したSquealing対策です。
Gapやアーチは崩したくないのでReedを上から押し下げてしまうようなEmbossは今回は行わないので作業が楽です。
とは言ってもスパナを使って全Reedの根元をゴシゴシと行います。
■Gap
今見ると#4-#6のBlow側がOBを意識し過ぎてGapが少なく、それを補うためにアーチがやや強めについていたのでReedHookerでスロットの裏側からリードをナデナデしてアーチを緩くします(ほぼ真っ直ぐにします)。
結果先端がかなり下りますので、Gapをあげます。
この時はLeeOscarのReedHookerの楔状の部分を使うのが楽で早いです。
Gapはダブルノート等で周囲とのバランスをみながら極力均一なレスポンスが得られるように高さを決めていきます。
またベンドのつながり等も確認します。
Squealingが出るようであればGapを低くするのではなく再度リード根元付近のエンボスを繰り返します。それでも鳴くようであれば僅かに根元付近のみをスロットに沈めます。やりすぎると隣リードとのレスポンス差が広がってしまうので注意が必要です。
■面取り
どうせチューニングするのならCorner Roundingもやってみました。
道具は以前スロットの面取り用に試しに買ってみた"菱目打ち"を使ってみました。レザークラフト等で穴を開けたりする道具ですね。
リードの全長にわたって、あの薄いブラスの板のヘリを面取りするわけです。ヘリを道具で撫でて削っていくわけですのでReed Lifterを下に差し込んでおかないとReedは当然しずみます。
やってみた感じとしては音の立ち上がり方が緩やかになり、OBやベンドのコントロールがし易くなり全体的に柔らかい吹奏感が得らたとおもいます。
あまりデータが無いので過信しないでくださいね(Gapやアーチ調整の方が支配的です)。
それから、スロット裏側のヘリもスパナでEmbossした上で短い辺は菱目打ちで面取りします。TipScoopingと同様の効果でこれもリードの動きが若干安定しコントロールし易くなります(少なくとも私にはそう感じます)。
■チューニング
そもそも今日の作業の真の目的はHohner Harmonica Service Setに付いていた"特製Scraper"を使ってみたかったというのが本当のところであります。
平均律はクロマチックチューナで単純に合わせていけば良いのですが、平均律やそれに準ずるMarineBand,MSシリーズのチューニングには微妙にピッチが違います。
基準の音からどれくらい離れているかをCentで示してくれているページ等がありますので参考にしましょう。
今回参考にしたのは。。
Theory of harmonica tuning by Örjan Hanssonさん。
バンプやコードを使った演奏には平均律よりも純正律よりが好きなので今回はMarineBandのセッティングを使いました。
#調律に熱中していると他のセッティングを間違えてやってしまうので注意しましょう。今回何本かやってしまいました。。
こういったチャートを使った調律をするうえで、現在の音は何セントずれているかが明確にわからないと困ります。
そこで。。
SEIKO SAT501「デジタルセント表示」という偏差をCent表示してくれる素晴らしいチューナです。今回のような作業にはうってつけです。
さてScraperですが、Hohnerの物を見た時に「どこかで似たようなものを見たような」と思っていたらCanonの昇華型Photo Printer(CPシリーズ)のカラーインク/ペーパーセットに金属製のシャフトを思い出しました。
片付けの下手な私は印刷が終わるとぜんぶバケツに放り込めるCP770のデザインが好きで使っています。このカートリッジをバラすと金属製のシャフトが得られたのでなんとなく取っておいたのです(貧乏性ですね)。
Aが菱目打ち。Bがインクリボンから取り出したシャフトです。Cが特製Scraper。
これの為にHoherのキットを買うのであれば知り合いから使い終えたカートリッジを人から譲り受けるのも一つの手かと思います。まぁ、代用品は幾らでもありそうですが。。
Eが特製ScraperでFがインクリボンのシャフトによる削り跡です。殆ど変わらないですね。
実際削ってみましたが同じような感じです。
ケガキ針よりも深くなく、ヤスリのように広い面をもっていかないので調整には良いようです。
特にBlowリードをコームにセットしたまま削るときにはかなり使い易いです。
リードのチューニングは結構やっかりで、削っても直ぐにピッチが変わらない事があります。でガシガシやると急に変化し出していき過ぎてしまったりしますので、ここらは経験が必要でしょう。でも難しい事はないので是非習得しておきたい技術です(買ったばかりでも結構バラツキもありますし、個人の吹き方でピッチも変わります)。
■仕上げ
リードを削ったりしたのでプリンキング(ベインベイン)を確り行い、多少Gapも変わっていますので最終調整を行います。
一通り満足したら私は水洗い1、2してから組立を行います。
くれぐれもネジは締め過ぎないように程々にして下さい。
■レッツ!エンジョイ!
Master Bluesのピッチを調べたら私のはA:448でした。
めっちゃ高いですね。
でもA:440Hzと448Hzだと31セントくらいらしい(1Hzは何セントという関係じゃないので)ので、強めにブローしたりベンド気味に演奏すれば純正律で低くなりがちな1stの"ファ"もA440よりも高く出せます。
常にピッチを自分で作らないと行けませんので時々チューナでピッチを確認する練習等をします。
普段あまり気にしていませんでしたが、やっぱり調律すると響きが気持ちよいもんです。
さらからカスタマイズしていない分、注意力も行き届いたのか?面取りの効果でしょうか?ベンドもし易く、OBの立ち上がりも柔らかく「やわらかい」演奏感になりました。
ちなみにこのMaster Bluesの大掛かりな調整は今回で3度目です。特に劣化の傾向もなく頑張ってくれています。
色々好みの問題とかもありますので、一概に「これが正解」というのはありません。
時々のスタイルや成長に合わせてハープを調整して楽しんで下さーい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます