良いカウンセラー悪いカウンセラーブログ

海外メンタルヘルスニュース

心理士/カウンセラーの年収

2005年07月30日 | Weblog

カウンセラーの年収

スクールカウンセラー(小・中学校) 約500万円
公務員 約450万円
スクールカウンセラー(高校) 約430万円
スクールカウンセラー(大学・短大) 約370万円
個人開業 約270万円

心理士の年収

オフィス勤務 約600万
学校勤務 約550万
病院勤務 約520万
センター勤務 約430万
個人開業/NPO 約380万

$1=100円計算
アメリカ労働省発表のカウンセラー/心理士の平均年収です

低い?高い?

境界性人格障害のクライエントとのターミネーション

2005年07月27日 | Weblog

個人開業、大手のセンターや病院など、どこで働こうとクライエントとのお別れはいつかはやってくる。

大半のクライエントが悲しんだり駄々をこねたりするのだが、呆気ないほど簡単におさまるものである。しかし、時として境界性人格障害のクライエントは自傷を試みたり、暴れたり、症状の悪化を訴える。やはり「見捨てられた」という気持ちが人一倍強いのであろう。

境界性人格障害の患者とのセラピーは重いのだが、中でもターミネーション(セラピー終了)が1番難解なステージであろう。

セラピストにとって、境界性人格障害のクライエントとのターミネーションは1つの大きな試練となります。




スタッフ分裂

2005年07月26日 | Weblog

病院で働いてると「スタッフ分裂(staff splitting)」を経験する。注目されたいがために、スタッフ同士の仲間割れを起こさせるためにクライエントが取る言動である。

「セラピストAにセクハラされた!」「スタッフBがAの悪口を言ってた」「Cさんが自殺すると言って屋上にたった今行った」「セラピストDに虐待された」

例え被害にあおうとも怒ってはいけない。なぜならば、さらにその言動を強化してしまうからだ。ベテランは慣れているが、新人は案外簡単に引っかかる。そして、実際これが原因でスタッフ分裂が起こることは稀だが、彼らの意図するものとは違った意味で分裂が起きるときがある。

スタッフ分裂に巻き込まれたセラピストがセラピーを拒否し、それを機にセラピスト間で激しい意見の交換が行われることが多々ある。

A「あんなこと言われたら、彼(彼女)とは平常心でセラピーできない」
B「そんなことでセラピーが出来なくなったら、セラピスト失格です」
C「いや、Aの気持ちは分かる。セラピストを変更するべきだ」
D「平常心が保てないならセラピーの意味がない。変えるべきだ」
E「もう少し様子をみるべきだ。一回で判断するのはよくない」

セラピストを変更するかどうかは最終的にはスーパーバイザーの判断に一任されるが、こうなっては変更せざるえない。こうして一時的にではあるが職場の雰囲気が悪くなる事もある。

これはスタッフ分裂に引っかかったと言うべきなのだろうか……?

抗うつ剤-FDAの警告

2005年07月25日 | Weblog


食品医薬品局(FDA)はこの程、抗うつ剤が大人の自殺衝動を強化する可能性があるとして、服用する際は症状の悪化や自殺願望などを慎重に監視するようにとの警告文を発表した。

既に一部の抗うつ剤が子供の自殺衝動を強化する可能性が高い事は明らかになっており、FDAは昨年、薬に警告文を添付するすよう指示した。(この薬を服用すると自殺願望を誘発する恐れがあります)

FDAは今後一年間かけて、有名抗うつ剤について大人の患者に自殺を誘発する恐れがあるか無いかを評価し製品への警告表示等を検討すると発表。今回の警告文はそれまでの短期的な措置と言える。

2004年の調査では、18歳以上の女性の約10%、そして男性の約4%が抗うつ剤を服用していることが分かった。

Japanophobia-日本恐怖症/日本人恐怖症 誰が日本を嫌ってる?

2005年07月23日 | Weblog
恐怖症リストの中で「Hippopotomonstrosesquippedaliophobia」(長い単語に対する恐怖-嫌がらか?)の次に気になっていた「Japanophobia」(日本恐怖)

「Hippopotomonstrosesquippedaliophobia」は調査済みなので「Japanophobia」を調べてみた。

ちなみに「hippopoto ( カバ ) + monstro ( 怪物 ) + sesquippedalio ( 非常に長い ) + 恐怖症」までは分かったが、なぜ「カバ」なのかは不明。


まず「Japanophobia」という素晴らしい名前を編み出したのは「Bill Emmott」なる経済学者。

このBillさん、日本が嫌いなのか好きなのか日本の経済に関する本を4冊も出版

「Japanophobia: The Myth of the Invincible Japanese」(日本恐怖:揺るぎない日本人の神話)
「 The Sun Also Sets: The Limits to Japan’s Economic Power」(太陽もまた沈む:日本経済力の限界)
「the Japanese language Kanryo no Taiza (The Great Sins of the Bureaucracy)」(日本語:官僚の大罪)
「Japan's Global Reach: The Influences, Strategies and Weaknesses of Japan's Multinational Companies」(日本のグローバル化:日本の多国籍企業の影響、戦略、欠点)

ロンドン育ちだが日本在住歴有りのBillさんの日本評価は低そうだ。

高度成長期・バブル期とアメリカとの貿易摩擦が激化。アメリカの多くの産業が多大なダメージを負いました。そして、アメリカは日本の経済力に恐れを抱きました。こうして経済誌(紙)上において「Japanophobia」が誕生したのです。

Billの作品は一部分しか読んでないのですが、様々なサイトを調べたところどうやら内容は「日本叩き」Billの後を追うように各経経済誌(紙)も日本と日本製品に対するバッシングを開始しました。この時頻繁に「Japanophobia」が使用されたようです。

バブルが弾けた後に出版された「 The Sun Also Sets: The Limits to Japan’s Economic Power」(太陽もまた沈む:日本経済力の限界)で喜びの文章を書いたのは想像に難くない(読んでないので想像です)

Japanophobia=日本の経済に対する恐怖

以上。


人気のあるクラス-心理学(アメリカ)

2005年07月22日 | Weblog
APAによる人気ランキング(人気というより「役に立った授業ランキング」)

1 アブノーマル心理学
2 発達心理学
3 社会心理学
4 人格心理学
5 学習心理学
6 統計
7 カウンセリング
8 リサーチ方法
9 産業心理学
10心理学(一般教養)

「アブノーマル心理学」は人気でも不動の1位。「犯罪心理学」の授業がどの大学でも受講できるようになると、こちらが人気では上回りそうな気もする。

「発達心理学」「社会心理学」は特に女性に人気(心理学科自体女性に人気なのでほとんど女性ですけど…)「社会心理学」は時にTVで見かけるような俗っぽい内容も勉強するのでとっつきやすいのかも。「赤い車に乗ってる人は○○な人が多い」「この写真の男女は夫婦か他人か判別せよ」「表情分析」…まあ、面白いよね。

「人格心理学」が社会生活で役立つかは置いといて人気あり。「学習心理学」以下の順位は混沌としているので、調査によっては順位が大きく入れ替わるでしょう。

ちなみに、私は「統計」が大嫌いでした……

裁判員制度(陪審員制度)は面倒くさい

2005年07月21日 | Weblog

物々しい体裁の文章「陪審任務召喚状」を受け取るとため息が出る。本来義務であるはずの陪審だが、「可能であれば、面倒な陪審は避けたい」というのがアメリカ人の本音ではなかろうか?実際、陪審回避の傾向が強まっており、陪審不足に泣く裁判所側との攻防戦が激化している。

「陪審任務召喚状」には出頭裁判所の地図、出頭日として月曜日からの具体的な一週間が指定されている。そして、前週末に電話で何日出頭かを確認して、その日に出頭することが求められている。病気や英語が分からない人、その他の重大な理由がない限り出頭義務があります。この義務を果さなかった場合、罰金最高1500ドルに加え禁固刑もありえるのですが(州によって異なります)それでも「納税の次に嫌な陪審」だけに、無視したり、様々な理由を考え出し出頭回避を試みます。

ロサンゼルス郡上級裁判所は、全部で52の裁判所があり全米最大の裁判システムで、年6000件の陪審裁判が行われます。そのためには、毎日1万人の陪審候補者の呼び出しが必要となり、年の召喚状発送数は290万通に達します。しかし、こうした努力、労力も報われずに回答率僅か40%。罰則があってもこの率であり、いかに陪審義務が不人気かを物語っている。

気になる「日給」はとある裁判所では初日はなんと0ドル。2日目から1日15$(交通費1マイルにつき34セント)これだけです。最低賃金を無視した破格のお値段。お金がない州は維持でもこの金額で働いてもらおうとしてるようですが、他の州や郡では日給40ドル。最高で300ドルまで引き上げる法律を制定しています。

アメリカには住民登録制度がありません。陪審候補者の呼び出し資料は運輸局が発給する運転免許証身分証明書になります。外国人の場合、市民権移民局に住所を登録することが義務付けられていますが、これは陪審の資格有無の資料とは無関係です。すなわち、外国人でも「陪審員任務召喚状」が発送される可能性があります。面倒でしょうが、手にしたら諦めて「英語が出来ない」と断りましょう。無視すると………(実際、逮捕はないので無視しても逃げ切れますが、責任負いたくないのでたか~い罰金催促状が来るよと書いておきます)

「12人の怒れる男」のような経験がしたい方はぜひ裁判所へ。そして、理想と現実の狭間で揺れ動いて下さい。「お前有罪だろ」という人も陪審員(と弁護士)によっては無罪になる陪審員制度ですから。

--------------------------------------------------------------------------------------

膝から下を切断したのは床ずれからの感染症が原因だとして、ウエスタン・カンバーレッセントに入院していたケネスさんが同病院を相手に起こした訴訟で、陪審員は病院側に対して、高齢者を虐待し放置したとして賠償金1200万ドル(12億円以上)の支払いを求める表決を下した。ケネスさんは、統合失調症で同病院に入院しており床ずれから感染症を誘発し膝から下を切断。病院弁護士側は「出来るだけの措置した」と主張。判事に対し賠償金の減額を求める意向だという。

--------------------------------------------------------------------------------------

「ハンバーガーに虫が入ってた!精神的ダメージと体調不良はこのせいよ!」と叫び、がっぽり賠償金を手にした(数億円だった記憶あり)無職の女性がいました。しかし、彼女のちに「虫虫詐欺」で逮捕。要は裁判で金をむしりとる為に自分でハンバーガーに虫を入れたのです。賠償金の高さに目がくらんで「取りあえず訴えてみる人」が多発するのも理解出来なくもない。

裁判員制度どうなんでしょうね

---------------------------------------------------------------------------------------

Q裁判には関心がありません。こんな私でも裁判員にならなければならないのですか?

A裁判員制度の導入により、法律の専門家ではない国民のみなさんの感覚が裁判のないように反映 されます。それによって、司法に対する国民の理解や信頼が深まることが期待されているので  す。このような制度の意義を理解して頂き、ご協力をお願いいたします。

 最高裁判所HPより
---------------------------------------------------------------------------------------

私は今の日本の裁判制度好きよ…………

エンターテイナーによるメンタルヘルスキャンペーン

2005年07月19日 | Weblog
メンタルヘルスに対しての活動を行っていた、TVやラジオのライターやプロデューサーに対して政府から「Voice Awards」が贈られることが発表されました。このメンバーの中にはウーピー・ゴールドバーグやレオナルド・ディカプリオも含まれています。

欧米では芸能人がメンタルヘルスの障害をカミングアウトするのは一般的ですし、このような類の授賞式やそれを支援する団体も多数あります。毎年色々なキャンペーンが実施されているのですが、芸能関係者がこのような賞を受賞するのは初めてのこと。




大学病院と企業の関係を見直せ

2005年07月16日 | Weblog

パキシルやバイオックスなどの連邦当局の認可後に薬品の危険性が明らかになる事例の続発を受け、研究機関も兼ねた大学病院の間では、医療関連企業と交わす臨床試験の契約内容を見直す動きが生まれている。

ハーバード大学とマサチューセッツ大学の共同調査で回答した107大学病院のうち41%は、試験にかかわった医師や研究者が試験結果を個人的に公表してはならないという製薬会社の契約内容を受け入れている。また半数は、医療専門誌で発表する試験結果の報告書を製薬会社がまとめることに同意しており、24%はこの種の報告に製薬会社が独自に行った統計学的分析を加えることを認めている。

ダートマス大学の教授、ロバート・スタインブルックはこうした現状について「専門誌に掲載される学術研究の信頼性を揺るがしかねない」と懸念している。

業界にとって不都合な結果は公表しないといった環境を生まないためにも、臨床試験契約を見直す必要がある。

メンタルヘルスサイトの質

2005年07月15日 | Weblog

The Australian National Universityが「うつ」を取り扱ったサイトについて調査しました。その結果、過半数が基準値に達していない「貧相なサイト」であることが分かった。

サイトの質、信頼性、量などの項目をガイドラインを使用して得点化したところ、かなりの低得点を示しました。サイト名は公表されていませんでしたが、薬品会社、大学などが運営している大手サイトが中心だったようです。

サイトはあくまでも簡単な情報を拾う場所として、それを全部信じないで下さいね。