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海外メンタルヘルスニュース

Lexapro

2006年05月30日 | Weblog
(AP) アメリカで2番目に売れている抗うつ剤Lexapro(ジェネリック薬)が今週月曜日に正式に政府から認可を受けました。昨年のLexaproの売り上げは2兆円以上。このニュースにより今年の売り上げはさらに伸びる見込みです。


*セールス1位はZoloftです。






ADHDと薬物治療

2006年05月29日 | Weblog

NEW YORK (Reuters Health)-ここ20年の間で、ADHDの治療のオプションとして急速に薬物治療が取り入られるようになりました。一般的には80%の子供が何からの効果を得ていると感じているのですが、残りの20%は何の効果も得られません。しかし、合う合わない関係なく幼い頃から投薬され続けているADHDの子供が多いのが現状です。

あまり問題にはなりませんが、薬にはADHDを治す作用はありません。単純にADHDによって起きる行動や心の問題を一時的に抑えるのみです。医者側は勿論この事実を理解していますが、クライエント側でこのことを気にかける人はまだ少ないようです。

そして、今一番問題視されているのが服用による副作用です。自殺衝動やうつの増加が目立ち、ADHDのみではなく全ケースで子供への安易な投与が社会的問題になるつつあります。

しかし、薬物療法を止めセラピーだけで改善を期待するのも容易ではないことは確かです。薬物治療と異なり即効性の目に見える変化は期待出来ませんし、親としてはやはり薬物治療に頼るのが一番と言う結論に達しています。

統合失調症とボディーランゲージ

2006年05月24日 | Weblog

言葉だけではなく、身体の動きも使い人々はコミュニケーションを取ります。そして、身体の動きは時に言葉によりコミュニケーションよりも役立つ時があります。しかし、統合失調症の人々は身体の動きによる感情表現を理解するのが困難であることが分かった。

過去に行われた研究では、人々の表情(感情)を読み取るのが困難であることが分かっていたが、身体的な動きに関する研究発表は今回が始めてである。


3分の1は治療を受けず

2006年05月20日 | Weblog

毎年5月はThe National Mental Health Associationによって「National Mental Health Month」の月と指定されています。したがって、5月にはメンタルヘルスについてのキャンペーンや会議が多く開かれます。

多くの治療者や研究者が一番問題視しているのは、治療を受けたがらない人の多さです。 The American Psychiatric Associationの調査によれば、治療が必要とされている成人のうち約3分の1は「治療は受けたくない」「自分で治す」「自然に治まるまで耐える」と考えており、実際に専門的な治療は受けません。

多くの人はお金や時間の問題を最初に挙げますが、本心は治療に対する怖さや自分がメンタルの病気であることを認めたくないということが調査から分かりました。

メンタル系の病気に実際なっている人でも、病気に対する誤解や偏見が根強くあることを示していると言えます。

実際に治療を受ければ即良くなるというわけではありませんが、調子の悪さに自分で気付き、治療を受けるか否かの選択は最初の大きな分岐点となりますので、メンタルヘルスの理解と知識の増加のためのキャンペーンは重要でしょう。


Intimate Partner Violence (IPV)

2006年05月19日 | Weblog

Group Health Cooperativeによると、成人女性の44%が経験したことがあるIntimate Partner Violence(親密な関係を気築いている者からの暴力)は身体的、精神的に大きく影響を及ぼすが、公にならないケースが多く、また明確な介入方法がないために問題となっている。

アンケートに答えた女性のうち44%(3.400人)がIPVを経験したことがあると答え、該当者の大半はIPVの被害の期間を5年から20年としました。IPVに限ったことではありませんが、暴力(身体的・言語的)が家族やパートナー間で一度発生してしまうと、その一度限りで終わるというケースはほとんどありません。

これは加害者が「この相手には暴力を振るっても大丈夫である」ということを学習してしまうために継続してしまいます(感情が高まった時に誰構わずに暴力を振るう人もいますが稀なケースです。大半は相手を選びます)

極度な暴力が慢性化している場合は、相手から離れるのが一番とされていますが、様々な事情からこれを実行する人はまだ少ないようです。


パキシルの新しい警告表示

2006年05月16日 | Weblog

WASHINGTON (UPI) -- パキシルの服用が子供のみならず、20~30代の大人に対しても自殺願望(行動)を高める傾向が強いことが分かり、医者に対して慎重な処方を求める警告が発表された。また、製薬会社グラソン・スミスクラインはパキシルの警告ラベルに新しくこの内容を掲載することを予定している。

約1万5千人を被験者にした実験では、自殺行動はパキシル服用者では0.3%だったのに対して、偽薬を飲んだ人の0.05%より多く、18~30代に集中していた。

プロザック訴訟

2006年05月15日 | Weblog

NEW YORK (Reuters) - 先週、「Lilly & Co」が「Barr Pharmaceuticals Inc」に対して自社の薬品「プロザック」の権利を侵害しているとの訴えを起こしました。

「Lilly & Co」はプロザックの販売を手がけて急成長した会社で、一方の「Barr Pharmaceuticals Inc」はジェネリック医薬品を製薬している会社です。「Barr Pharmaceuticals Inc」のジェネリック医薬品は常に長期間の効果が得られ、安価なことからオリジナルより売れる傾向にあります(ブランド力が弱いので質がよくても売れない時もあります)今回プロザックの販売元「Lilly & Co」が訴えた内容はパテント料金の支払いを要求するものです。

プロザックは売れに売れましたが、今年に入りジェネリック医薬品との競争に負けてしまい、販売額が急激に下落しています。

ジェネリック医薬品-既に市販されている医薬品(新薬・先発薬)と同じ成分の薬を、別の薬剤会社が別の名前で売り出している医薬品。他社が投資した費用が不必要なために安価な値段で売ることが出来る。先発薬のデメリットを減らすために特定の期間内は独占的な販売が認められている。


Electroboyハリウッドに進出

2006年05月14日 | Weblog

Electroboyの著者、Andy Behrmanは現在もメンタルヘルス(特に双極性障害)に対する偏見や差別を無くすために日々世界中を駆け巡っています。

彼自身、メンタルヘルスが原因でアルコールや薬物依存に陥り刑務所に服役した経験があります。一度は彼も自分の人生を諦めましたが、Electroboyの出版がきっかけで人生が大きく変化しました。

The New York Times等で紹介され、彼は一躍有名人。そんな彼と彼の波乱万丈な人生に目をつけたのがハリウッドでした。さて、どのような映画になることやら。

ちなみに、この伝記小説の題名「Electroboy」は「Electroshock Therapy」から取られたものです。薬物治療も精神療法も全く働かなかった彼が最後に取った療法が電気ショック療法でした。現在の彼は、一種類の薬(Depakote)を定期的に服用しているだけで、良好状態が続いてるそうです。


吸入薬使用の増加

2006年05月13日 | Weblog

入手が容易なことから、ここ数年で十代の吸入薬(Inhalant)の使用増加が目立っているとの報告がNational Inhalant Prevention Coalition (NIPC)によってされた。

2005年のSubstance Abuse and Mental Health Services Administrationの調査によれば、12~17歳で吸入薬を使用した経験がある人数は約60万人。

ちなみにここで言う吸入薬とはお店で簡単に購入出来る消臭剤やヘアースプレーのことです。少し信じがたい人数の多さですが、リストカットが全盛期だった時の様に一種のブームに近いものがあるかもしれません。また、10代の喫煙・飲酒に対して厳しいことから、好奇心で手を出してしまう対象が吸引薬になっているのかもしれません。

使用人数の増加と経験者の約半数が体に全く影響がないと考えている事から、即急の対策案が求められています。

子供と一緒に入浴することは子供虐待か?

2006年05月12日 | Weblog
日本=NO
アメリカ=Yes

温泉で裸の付き合いの文化がある日本では厳しすぎとの意見が大半でしょうが、アメリカでは子供と「裸で」一緒に入浴するのは子供虐待です。様々な国民で成り立っている国だけあって、「知らなかった」という人が多いのですが、知らなくても外部に漏れれば(通報されれば)色々な方々が家にやってきます。

子供虐待の定義が細かいので、掲示板でも「こんなのが虐待何て知らなかった!!これは虐待なの?」なる書き込みを時々見かけます。

アメリカ人が日本に旅行で来た際にTV観た家族(子供)の裸の入浴場面に卒倒・激怒する何てことは時々あるようです。様々な文化を理解している人や「アメリカNO1 Only1」でない人はそれ程驚かないようですけど…