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海外メンタルヘルスニュース

無題

2004年12月15日 | Weblog
トラブルも色々ありましたが一年マメな更新続けられました。
本来なら一年で更新止める予定でしたがもう少し続けてみようかと思います。

来年は様々な障害をコツコツ増やしていく予定。あと、セラピーの歴史とかそれぞれのスタイルの解説かな?本当は少し出来てたんですが前回のトラブルで消えてしまったそうです。残念。。。

先月から「盗癖」と「買い物依存症」のコンテンツに掲示板を設置しました。メインの掲示板だと書き込みにくいかな?と思って試験的に設置。盗癖は書き込み0で買い物依存症の方はここ数日急に書き込みが増えましたのでこちらはそのまま続行する予定。盗癖は来年削除(調べたら類似掲示板がありましたので、うちの掲示板は必要ないっぽい) あと考えてるのは抜毛症の掲示板です。予想外にこの言葉を検索にかけてたどり着く人が多いことと、この話題を取り扱ってるサイトがなさそうなので試験的に設置するかもしれません。それ以上は管理が大変になるので今のところ設置予定はなしです。

以上気の早い来年の予定でした。

お知らせ

2004年12月14日 | Weblog
1月上旬まで更新停止します。たまにこのブログは更新するかもしれません。
後、掲示板へのレスが遅くなるかもしれません。ご了承下さい。

セラピーの基準

2004年12月12日 | Weblog
300以上のセラピースタイルが現在までに確認されています。その全てが臨床の場で使用されているわけではありませんし、セラピーと呼ぶのには抵抗感を感じるアプローチもあります。以下の10個の基準全てかほとんどを満たしているアプローチが一般的に使われます。

1理論がクリアーで誰もが簡単に理解出来る。
2矛盾がない。
3ポジティブな心の成長のコンセプトを含んでいる。
4専門家が臨床の場でクライエントに対して使用出来るレベルである。
5包括的である。(様々な問題に対応出来る)
6アプローチ使用のガイドラインやステップが明確である。
7介入方法やストラテージが明確である。
8「一般的な言葉」で説明されている(個人の価値観や宗教的な言葉によって説明されていない)
9多くの専門家が認め、データも揃っている。
10グループより個人に焦点を当てている。

以上の基準で考えると満たしているのは以下のアプローチになります。

1精神分析
2個人心理学
3分析心理学
4サイコダイナミック
5交流分析(TA)
6ブリーフサイコダイナミック 
1~6まではバックグラウンドに焦点を当てる
7来談者中心療法
8実在主義
9ゲシュタルト
7~9までは感情に焦点を当てる
10認知療法
11REBT
10~11までは思考に焦点を当てる
12行動療法/認知行動療法
13リアリティーセラピー
14短期療法
12~14までが行動に焦点を当てる

勿論人によって考え方や基準は違いますので、これらが絶対ではありません。

職場で隠されるメンタルヘルス

2004年12月11日 | Weblog
The Australianより

メンタルヘルス系の病気は偏見や差別のために職場では自分の病気のことについて隠そうとするのが一般的だ。告げたいと思っても、告げた後の結果を恐れ、悩むため告げられない。

「心の病気の不理解のために雇用されることは難しくなってる。常に偏見が付きまとっているのが現状です」(David)

雇い主は心の病気を抱えた人間よりも、そうでない人々の方が雇うのに適してると考える。もし雇われたとしても仲間の態度がさめていたり、あきらかに不快な態度を取ることもある。

2004年現在、オーストラリア人の5人に1人が何かしらの心の病気で苦しんでるのに現状は悲惨なものだ。

「心の病気を経験してない人々はそれについて理解することを不必要と感じてるし、時に嫌悪感を示す。実際5人に1人が心の病気なのに彼ら自身もその病気について恥じていることが多いです。社会が悪い部分もありますが、隠す結果雇用されない。また雇用されたとしてもトラブルを抱え辞めてしまう。隠すのは本当に残念なことだと思います」(Castle)

メンタルヘルス系の病気の人々の雇用率は28%、そしてその内の僅か3分の1しかフルタイムで雇用されていない。

メンタルヘルスと格闘する人生(その2)

2004年12月10日 | Weblog

ペンシルバニア州では3年前からその運動活動に力を入れていたが、「上の人々」は反抗していた。しかし「President Bush's New Freedom Commission on Mental Health」の影響もありしだいに急速に状況が変化してきている。

昔は患者の唯一のゴールと言えば「治療を受けること、プログラムに参加すること」だった。人々はメンタルヘルスシステムの中で生活していたと言える。

現在重度とみなされる患者でも長期で2・3週間の入院で終了するのが一般的である。彼らは「ゴールは何か?そのためにはどんな支援が必要か」を尋ねられる。例えば「仕事を得ることがゴール」と訴えた患者にはそのゴールに即した支援がなされる。

勿論、批判や欠点もあるのは事実である。
達成不可能であろうゴールを設定する人々が多いこと、ゴールを設定することによるプレッシャーによってさらに悪化するなどが欠点や批評対象である。特に統合失調症の人々には困難が多い。

実際問題何をもって「回復」したのかを明確に定義付けることは不可能である。ある者は「薬に頼らず社会で生活できるようになったとき」と言うだろう。またある者は「それは患者自身が個々で決めるべきことである」というかもしれない。

多くの人々は「薬が必要」と考える。しかし、もはや診断名によって薬が必要かどうかを決めるのはナンセンスとも考えられる。医者やセラピストが考えるよりも彼らは実生活に対応していることが多い。薬が必要であると主張(選択)した患者には薬の処方する。その薬も統合失調症だから必要な薬をすべて処方するのではなく、患者と話し合い彼らのゴールに必要な薬だけ処方する。薬を必要としない主張した患者には最初は薬を処方しないことも必要である。

誰もなぜある人は症状が改善される一方で、されない人々もいるのかを明確に述べられる人はいない。

冒頭のサリーは「仕事をゴールに設定した」そして、そのゴールは彼女を劇的に変化させた。一生薬が必要といわれたサリーだが、彼女はそれをもはや必要としていない。医者に管理されるのではなく、彼女は彼女のゴールを選択することに重点を置いた結果である。

「職場の仲間が私を認めてくれた。偏見をもっていたのは自分自身であったことを理解できたの」(サリー)

患者が自分の選択に責任を持つということは医者やセラピストが責任を逃れるためではない。彼らの意思や夢を理解しそれに応えられるように最大の支援をするのが役目である。病院(医者)が薬をだけを処方し患者を管理するシステムは終わりに近づいているのかもしれない。

メンタルヘルスと格闘する人生(その1)

2004年12月09日 | Weblog

30歳になる前までにサリーはメンタル系の病気で3回入院を経験していた。一回目の時に下された診断は「統合失調症」その後「マニックデプレッション」に「格下げ」となった。彼女は医者に「ストレスを抑えるため残りの人生毎日薬を飲まなければならない」と伝えられていた。

現在サリーは49歳。看護士として働いている。その病院はサリーが昔患者として通院していた病院であった。今彼女は薬を飲んでいないし、症状が出ることもない。

「さまざまなことが私を不安にさせたの。私は気まぐれやだったのね。でも実際私は頑固な人間よ」

サリーは自分自身のこと流行語の一種として例えて考えた。

2,30年間、重度のメンタル系の病気は管理するのが一番と考えられていた慢性的なものだった。しかし、現在管理するよりも人々の夢や人間関係など現実的なレベルで再構築することに焦点を置いた援助プログラムが増えてきている。

最近のアプローチは患者を自分の仲間とみなす。しかし、彼らが取る選択や決定に対しては彼らが責任を取ること(リアリティーセラピーの概念)

「今まで私たちがやってきたことは患者の希望を取り除いていたのかもしれない。それは即ち人生を終わらせていたことになる」(エステル)

エステルはこう言い続けた「現在薬は確かに重要です。それプラス彼らの仕事や友達作りについても考える必要がある。なぜならば孤独は症状をさらに悪化させるから」

彼らが人生で必要としてることは、医者が単に病気や障害だけに焦点をあてることではない。病気の治療(管理)+人生を楽しめるようにすることが必要なのである。その為にやはり周りの支援が必要。

最初に訴え出したのは患者自身だった。2,30年前から運動が患者同士手を組んで行われていた。彼らは彼らのことを「客」と考えている。客が最高サービスを要求するのは至極当たり前のことである。

2003年に報告された「President Bush's New Freedom Commission on Mental Health」の核となるテーマはこのことについてであった。

続く・・・

虐待を受た子供の大半が必要なケアを受けていない

2004年12月08日 | Weblog
Reuters Healthより

虐待や育児放棄により親元を離れ施設で生活している子供の心理的な問題は大きい。しかしながら、ほとんどの子供は必要なケアは受けていないのが現状である。言うまでもなく虐待を受けているのに保護されていない子供が様々なメンタルヘルスのケアを受ける率はさらに低い。

「子供がこれらのサービスから受ける利益は大人より大きい。しかし、必要性は高いのに受けるのは非常に低い割合です」(Michael S. Hurlburt)

こうした現状を打破するために最近施設とメンタルヘルスのエージェントが手を組んで対応している所が増加傾向にあります。

施設の子供約3千人(2歳から14歳 97カ国のバックグラウンド)を対象に検査したところ、4割以上が行動か感情の問題を抱えており、その内の僅か3割以下しか必要とみなされるケアを受けてないことが分かった。



心理的な問題が無視される老人ホーム

2004年12月07日 | Weblog

Psychiatric Timesの報告によると、老人ホームで生活する4分の3が何かしらのメンタルヘルスの問題を訴えているにも関わらず十分なケアがされていないのが現状のようです。短期間のケアがされる場合は多いのですが、長期的、専門的なケアは皆無。大きな原因の1つとして専門の知識をもったスタッフの欠如が挙げられます。9割以上の老人ホームで働く職員は全くメンタル系の知識を持ち合わせていないそうです。この報告者によれば、まず最初に職員のレベルの底上げとトレーニングが必要。身体的な面はケアされますが、心理的なケアが配慮されるのにはまだ時間がかかりそうです。


躁鬱の診断にはスキャン

2004年12月05日 | Weblog

「躁鬱の診断には脳へのスキャンが有効である」との記事が先月Reutersに掲載されました。
42名の躁鬱(元)患者の脳の詳細を調べたところ、半数の患者の脳の5箇所において明確な相違点がみられた。その5箇所とは「行動のコントロール」「ムーブメントト」「ビジョン」「リーディング」「知覚情報」



子供は小さな大人ではない

2004年12月04日 | Weblog
同じ薬でも子供と大人では効果が異なるにも関わらず、それらを一切無視している精神科医が多いとロンドン大学のIan C.K. Wongらが主張しています。

子供の脳は青年期になるまで発達を続けているので、時には危険を与える場合もあります。しかし、子供を扱える専門家が少ないことと、明確な線引きがないため大人と同様に大量の薬が処方されています(UKでのお話です)