2シーズンマリナーズの3Bを守ってきたジーノことEugenio SuarezをトレードでARIへ放出しました。
交換でやってくるのはCarlos Vargas, Seby Zavalaの2人。
Vargasは今季MLBデビューした24歳。5試合に登板しただけですが平均球速は99.5mphとリーグトップクラスの球速を誇ります。ただマイナー時代から四球は多く被安打も多いです。
Zavalaは控え捕手候補で守備指標はまずまず。現在のマリナーズのロスターで考えれば守備型の捕手としてRaleighに次ぐ2番手捕手に入ってくるはずです。Murphyと再契約の可能性はかなり下がったと思います。
Zavalaの評価は固まっていると思うので、Vargasがどこまで伸びるか、リリーバーとして使い物になるのかでこのトレードの評価は決まると思いますが現状はARIの大勝。なぜマリナーズがこの2人の選手でSuarezを出してしまったのか不可解なトレードです。Vargasは同じ剛腕のMunozのようになればという記事もあるけど、そこまで改造できるものなんでしょうかね。MunozやBrashくらいのセットアッパーになれれば保有期間が6年残ってるので今回のトレードは失敗ではなく成功になりますけども。
MunozとVargasのマイナー時代の数字を比較すると、
Munozは6シーズンで112.2回、被安打70(7HR)、12.8K/9、5.4BB/9、防御率3.12。
Vargasは4シーズンで188.2回、被安打196(11HR)、8.8K/9、4.6BB/9、防御率4.82。
といった数字が並びます。見た目では圧倒的にMunozが良いと思います。三振が取れることはリリーバーとしてはかなり大きな評価になりますし、Vargasは被安打の数がそもそも多すぎます。球速あるのに被安打数がイニング数を超えてくるようでは厳しいと思うんですけどね。何かきっかけを与えてマリナーズの主力リリーバーに育てあげられるのでしょうか?早々にマリナーズからいなくなる確率の方が高そうな気がします。期待はしてますよ。こんなに球速あってポテンシャルはあるんでしょうから。
さて、私はずっとSuarezが長期欠場した時の為に代わりの選手は見つけておかなければいけないと昨オフからずっと言って候補もあげてたわけですが見つける前に先にいなくなってしまうとは。それとも先日獲得したLuis Uriasが正三塁手ということなんでしょうか?
Uriasは今季出場が一番多かったポジションは2Bでしたが、2019年以降毎年3Bを守っていて、MLBでは3Bで1319.1イニング、SSで1116、2Bで1080.2と3Bでの出場が一番多く、打撃好調だった2021-22の2年は3Bでの出場が一番多かったようです。
3B守備に関しては安定しているようで毎年大きなプラスはありませんが大きなマイナスもありません。
打撃好調だった2021-22と書きましたが、この2年の合計は1042打席で.244/.340/.426、39HR、42二塁打、215三振、113四球、122打点、131得点、6盗塁となっています。
Geno Suarezは2021年打率が2割を切っていたので2022-23の2年合計で見てみると1323打席で.234/.327/.423、53HR、53二塁打、410三振、143四球、183打点、144得点、2盗塁。
Uriasが好調だった2021-22で比べればあまり差がない印象の数字を残していますね。むしろUriasの方が良くないですか?ただこれはこの2年に限った話でありSuarezのキャリアOPS.788に比べてUriasの.719は見劣りします。特に今季は故障の影響もあったのだと思いますが.636まで落ち込んでいます(BOS移籍後の終盤2か月は.698でした)。
それでもUriasは成績上はボールを見極める能力は平均以上で四球は取れるので一定以上の出塁率は確保できる選手であり、まだ26歳と若く、これからキャリア最高の時期を迎えると考えればOPS.750前後を期待できるのかもしれません。年俸もSuarezの半分以下の$5M程度と見込まれます。ポジティブに考えればそんなところです。Suarezは2019年を頂点に長打力の指標であるISOは下がり続けて今季は30HRの連続記録(短縮シーズンの2020年を除く)も途切れてしまいました。その点では売り時ではあったのかもしれません。
Uriasの気になる数字としては打球速度が平均よりも遅いという事があります。3Bといえば強打のポジションであり長打を期待したいところですから打球速度は欲しいところですが、明らかに平均以下の選手です。それでも2021-22はHR数が多かったんですよね。今季はキャリアワーストの打球速度でHRはたったの3本でISOが.104という悲惨な状況でした。先にも書いた通り故障の影響はあったのかもしれませんが長打に関しては2021-22は出来すぎだったのではないかと思います。10~15HRの選手ではないかと思って見ていきたいと思います。
ということでSuarezのトレードではなくUriasの話になってしまいましたがUriasのバウンスバックに賭けること自体は悪いとは思いません。ただ今回のトレードで一番心配なのはチームの雰囲気を作っていたであろう1人を簡単に放出したと捉えられそうなトレードになってしまったことです。Suarez以上の選手を引っ張ってこれたならマリナーズの選手たちもファンも納得すると思いますが、控え捕手と結果の出てないリリーバーで正三塁手を出してしまうのかというがっかり感しか今はありませんし、悔しい、なぜ、ふざけるなとフロントへ対する不信感が再燃しかねないのではと思ってしまいます。
ちなみに三塁手をグレードアップする動きがあるのかどうかですが、私はないんじゃないかと思います。なんかもう昨オフから資金難なのかという動きのマリナーズなのでね…。大谷獲得レースからは早々に撤退の噂も出る始末(これに関してはそういう噂が流れるのは悪いことではないと思います。あくまでも噂であって本気で撤退してるかどうかは分かりません。)
個人的には3Bよりも他のポジション(特にOF獲得の為)に資金を回して欲しいです。ちなみに若手で期待の1人Locklearは今季1Bにコンバートされてる状況ですが3Bに戻ってこないのかという話も出てくるのかもしれませんね。1Bでは攻守で活躍した今季のLocklearが3Bとしてどれだけの守備力があるのか私には分かりませんけど、1Bから3Bに戻ることってあまり考えられない気がします。3Bやれるなら3BとしてMLBに上がってきてほしいですけどね。
ないんじゃないかとは言いましたが、もし三塁手の獲得があるなら、一番手にあがるのは皆さんが名前をあげるであろうFAになっているCandelarioでしょう。他にはBrandon DruryやJorge Polancoあたりをトレードでしょうか。グレードアップになるかどうかわかりませんけどJosh DonaldsonやGio Urshelaなんかは可能性はわずかにあるかも。Donaldsonは意外と狙い目な気もするんですけど37歳で2年続けてwRC+100切ってるのは厳しいですかね?あとは個人的にはMatt Chapman好きではありますけど、大型契約になることや三振が多い選手であることから獲得はないと思います。若い選手では獲得候補ランキングでもあげてたNolan JonesとCoby Mayo。JonesはOFやってるので3Bとして獲得するのかは疑問ではありますがいちおうあげておきましょう。大穴としてはRendonをLAAに年俸の大半を負担してもらいトレードで獲得する手があると思います。半分以上とかではなく大半ですからね。DFAするよりはマシでしょっていくらいで獲得したいです。契約は残り3年×38Mというとんでもないことになってますから、最低100M以上は負担して頂かないと話になりません。Rendonは悲惨なことになってますけどまともに出場出来ればまだまだ平均以上の選手だと思いこんでいます(笑)。楽観的すぎますね。
無理なのは分かってますがやりたい放題できるなら長期契約中のJose Ramirez, Ke'Bryan Hayesあたりを狙いたいですね。あとはプロスペクトや若手を全部使うつもりでWitt Jr.を獲ってSSに入れてクロフォードを2Bへ。3BはUrias含めユーティリティー選手全員でやる感じでいくか。この3人のトレードはありえないので完全に妄想の世界ですけど、Wittは本気で欲しいですね。Woo, Millerの先発2人+Cole Young, Michael Arroyoの4人じゃ足りませんか?もうそのくらい欲しいんですよ。もし大谷獲れればJulio, Wittの3人を同じチームで数年見れますからね。
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