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ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

奈良町にぎわいの家 8/28イベント「タイムトラベル奈良町」

2016-08-26 | にぎわいの家・奈良関連
奈良町にぎわいの家は、奈良町の目抜き、奈良市中新屋町にあります。このあたりは、古くからいろんな生業で成り立っていました。奈良町で幕末から明治にかけて活躍した、奈良人形(一刀彫)の名人、森川杜園(もりかわ・とえん)は、にぎわいの家のすぐ近くに住んでいたのですが、その杜園の小説『芸三職・森川杜園』(大津昌昭・著)の中に、杜園のこんなセリフがあります。「…人の行き交いが多くてな。いろんな店が軒を並べとった。酒、油、青物、塩魚、醤油、豆腐、煮物、荒物、墨、筆、大工、古手、商人宿、髪結、戸障子、晒(さらし)、染物…。奈良いうは、昔からたいがいこんな商いと職人の町が百ほどくっついとる。」このセリフからみても、当時の奈良のにぎわいが目に見えるようですね。
さて、明後日日曜日、午後2時から、そんな奈良の様子が伺えるかもしれない、奈良町の古地図を見るイベントがあります。「中新屋町町絵図(なかのしんやちょうまちえず)天保六年(1835)」の古地図を身近で見て、史料保存館スタッフのお話を聞けるという企画です。(詳細はhttp://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1470275082025/index.html)
奈良町にぎわいの家のある「中新屋町」の180年前の町並、私も興味津々です。皆様、暑い中ですが、ぜひ、お越しください。
また、今回紹介した、森川杜園に関しては、作者の大津昌昭先生のお話と、朗読イベントを毎年企画しています。またそのお話は後日に。



奈良町にぎわいの家より~展示&ラジオ

2016-08-19 | にぎわいの家・奈良関連
お盆を過ぎてから、奈良では湿度が増して、いよいよ暑く…。立秋とは名ばかりですが、100年の町家は、残りの夏休みにもいろんな企画が。以下、二つ紹介します。
①蔵展示企画「ここがおすすめ!写真展」
当館スタッフによる、100年の町家のおすすめスポットを写真にとってもらいました。町家がこんな風に見えるのか…スタッフならではの視点、ユニークですよ。コメントもあわせてお楽しみ下さい。
②奈良町にぎわいラジオ「四季のことのは」、次回は8/20(土)午前11時より放送。ならどっとFM(インターネットからもお聞きいただけます→http://www.jcbasimul.com/)
月一回、お届けする「奈良町にぎわいの家」制作ラジオ。当館テーマである二十四節気の紹介や、奈良町で活躍する方々の声などを放送しています。また外国のお客様へのインタビューも。ホームページからも遡って聞けますので、奈良町にぎわいの家ホームページ(http://naramachi-nigiwainoie.jp/)のラジオのバナーからどうぞ。






奈良町にぎわいの家 蔵展示 「にぎわい灯り展」

2016-08-10 | にぎわいの家・奈良関連
毎日、「暑いですね。」が挨拶になっていますが、奈良町にぎわいの家、100年の町家空間も…暑いです。ただ、通り庭(かまどのある土間)や表に水をまき、風が通るとしばしの涼が…。また、鈴虫の音色と風鈴の音、蚊帳のしつらえなどは、町家ならではの風情でしょうか。さて、奈良公園一帯の「なら燈花会」にあわせて、にぎわいの家のある奈良市中新屋町界隈でも、「灯りの小径」が。各家の前にロウソクを灯します。また、奈良町にぎわいの家では、夏休みに子どもたちと「灯籠作り」を企画、8/1に作りました。灯籠の模様は切り絵。鉛筆などで下書きもせず、直接切っていきます。また、糊もスティック糊でなく、手でぬります。細田七海さん(美術指導者)のテンポ良い指導で、それぞれの個性ある切り絵が。当日、お父さんのお誕生日という男の子は、カラフルな切り文字で「おとうさん、たん生日、めでたい!」と。(思わず親目線になり…うらやましい限り。)また、お孫さんと参加の方は、ちぎり絵で素敵な朝顔を。細い蔓の丁寧なこと。最年少参加は三歳くらいのお嬢さん、思い切ってどんどん色紙を切っていく様に、ほれぼれ。八畳の離れでまるで小さな寺子屋のように、皆で作る時間。奈良町にぎわい時間、と名付けたいような、ひとときでした。そのお子さんたちの制作した灯籠を「蔵」に飾っています。「蔵」ならではの暗闇もまた良し。是非、ご覧ください。
8/15まで。


奈良は燈花会が始まりました

2016-08-05 | にぎわいの家・奈良関連
夏の奈良の風物詩としてすっかり定着した「なら燈花会」。毎年、ボランティアの方々が、奈良公園一帯に灯りをともして下さいます。今年は子どもの学校の企画で、奈良県庁広場の「ほのあかり 2016」に参加、初めて準備しました。3時半の集合で、まだ陽は高く「熱中症にならないよう」が合い言葉。暑い中の作業でしたが、子どもたちが火を灯し全体像が見えると、ああ、良かったなあと。写真はその「ほのあかり2016」の様子。なら燈花会は14日まで。

  

奈良町にぎわいの家 8月展示

2016-08-04 | にぎわいの家・奈良関連


奈良町にぎわいの家は、奈良町の目抜きにある100年の町家です。現在、二つの展示を開催中。(詳細は、奈良町にぎわいの家http://naramachi-nigiwainoie.jp/ まで。)

●つし2階アート企画vol.6「中尾めぐみ~小さな部屋で」展
つし2階。「つし」は「厨子」とも書くようですが、天井の低い空間で、まるで隠れ家のような空間です。子どものにぎやかな声がするので上がってみると、ご両親と未就園児の女の子と、そのお姉ちゃんのご家族。お母様が「なんだか、この空間に来て、やたらと興奮してしまって。」とおっしゃるので、ああなんだか嬉しいな、と思いながらも、思わず作品を確認する私。町家での展示は、ガラスやケースに囲われない、そのままの生の作品が、木の空間の中にあり、建物と一体となるライブなところが見どころでもあります。奈良は都祁村生まれの中尾さんは、現在きたまちで制作活動する、若手作家さんです。やさしい綠の作品は、森のような水辺のようなみずみずしさがあります。つし2階の壁の色が、もう一つの風景となって治まる様は、木の家の中に、もともと木が持っていた綠が膨らむような、そんな楽しさがあります。つし2階の低い天井は、その狭さが逆に落ち着いて、ゆっくり作品を見たい気になります。ただ、さすがに屋根の下で暑いのですが…。その暑さを風にかえるような、中尾さんの「小さな部屋」ご覧下さい。8/27まで。