前回公演「おにはうちものがたり」から1ヶ月半ほどで次回公演ということで稽古中です。とぃっても、今度は小町座メンバーによるものなので、一般参加の作り方とは随分違って、一度読み、芝居のニュアンスを伝え、読みの解釈の違うところを整えれば、ある程度、見られる形にはなっていきます。ただ、まだ現時点で3分の2書けたところで全容は見えないので?!後、3週間、5回程度の稽古でどこまでできるの?!という、出演者は毎度の、ハラハラドキドキ稽古です。
さて、後1ヶ月少しで平成が終わります。この度は昭和の終わりのような実生活に影響が出るものでなく、10連休での新元号。
平成は、陛下のお言葉にもありましたが「戦争が(国内で)なかった時代」ということ、素晴らしいことだなと思います。一方、この30年は紙媒体の衰退、表現ツールの広がり、コミュニケーション手段の多様化など、文学、短歌の世界にとっては、昭和の文脈ではとても考えられない、別の次元に来てしまったなという感覚を持ちます。それを否定するわけではないですが、それにしてもです。短歌の師の前登志夫の歌や宮澤賢治の、時にぞっとするようなお話などは、デジタルな時代になっても、空の星がかつて道しるべになったように、輝いています。それもいよいよ新時代には幻想になるのかな、とも思う反面、いやいや、それこそが力になるよ、と言いたい自分がいます。
また平成は、個人的なことですか゜、結婚、子育てがそのまま重なった時代でした。小町座は子育て中の母親たちがメンバー、次男が小学一年生の時に立ち上げました。当時メンバーの中には二歳のお子さんもいて、幼稚園、小学校の母親たち、当時アラサー、アラフォー世代が10年たち、子育ても一段落し、仕事や介護など新しいシーンを迎え、今に至り、平成が終わります。また、平成は、歌人、前登志夫に出会い、まさか自分が短歌を作り、歌集も出すなんて考えもしなかった…という時代でもありました。平安期の六歌仙、小野小町は有名ですが、同じ名前で短歌なんて、これはほとんどジョークとしか言いようがありません。セリフの延長のような歌ばかりですが、歌に関わることで、戯曲のセリフの背景が豊かになったと実感しています。また、歌が脈脈とつながっていることの凄さを、歌の現場に関わらなければ、ただの古くさいマイナーな分野としか思わなかったでしょう。
というわけで、とりあえず、平成の間に、平成って何だ?を自分なりにまとめておきたい、というのが次回公演の趣旨です。構成は以下。
①平成時代の中で気になること、変化を中心に朗読劇を。この度新加入の、二十代若手二人の勢いが素晴らしく、乞うご期待!
②小町座の10年、全てオリジナル書き下ろしでかなりの数の脚本を書きました。その中から、活動をふりかえりながら、戯曲のセリフを取り出して朗読。
③今年で東日本大震災から8年。地震が起きた時、勢いで書いた短編、童話のような戯曲が「3/11 いすものがたり」です。こちらは、今回が初めての上演。
④「町家よ語れ」の朗読。現在、企画運営する、奈良市の文化観光施設、奈良町にぎわいの家の開館に朗読した町家賛歌。
尚、昨年立ち上げた町家劇場の稽古場としていた、町家文化館くるま座が、閉館します。とても残念ですが、そのくるま座で最後、何かしたいという気持ちもありの今回のイベントです。この町家の理事長、三井田康記先生(建築家・畿央大教授)のくるま座のこれまでの活動も最後に披露していただきます。
というわけで、たった1回の贅沢?な公演、皆様、ぜひ、お越しください。
「セリフと短歌で語る平成」 3/30(土)午後2時~ 町家文化館くるま座(奈良町御霊神社東へ100m)
前売り・1000円 当日・1500円 申込み予約…fantasy.naramachi@gmail.com
さて、後1ヶ月少しで平成が終わります。この度は昭和の終わりのような実生活に影響が出るものでなく、10連休での新元号。
平成は、陛下のお言葉にもありましたが「戦争が(国内で)なかった時代」ということ、素晴らしいことだなと思います。一方、この30年は紙媒体の衰退、表現ツールの広がり、コミュニケーション手段の多様化など、文学、短歌の世界にとっては、昭和の文脈ではとても考えられない、別の次元に来てしまったなという感覚を持ちます。それを否定するわけではないですが、それにしてもです。短歌の師の前登志夫の歌や宮澤賢治の、時にぞっとするようなお話などは、デジタルな時代になっても、空の星がかつて道しるべになったように、輝いています。それもいよいよ新時代には幻想になるのかな、とも思う反面、いやいや、それこそが力になるよ、と言いたい自分がいます。
また平成は、個人的なことですか゜、結婚、子育てがそのまま重なった時代でした。小町座は子育て中の母親たちがメンバー、次男が小学一年生の時に立ち上げました。当時メンバーの中には二歳のお子さんもいて、幼稚園、小学校の母親たち、当時アラサー、アラフォー世代が10年たち、子育ても一段落し、仕事や介護など新しいシーンを迎え、今に至り、平成が終わります。また、平成は、歌人、前登志夫に出会い、まさか自分が短歌を作り、歌集も出すなんて考えもしなかった…という時代でもありました。平安期の六歌仙、小野小町は有名ですが、同じ名前で短歌なんて、これはほとんどジョークとしか言いようがありません。セリフの延長のような歌ばかりですが、歌に関わることで、戯曲のセリフの背景が豊かになったと実感しています。また、歌が脈脈とつながっていることの凄さを、歌の現場に関わらなければ、ただの古くさいマイナーな分野としか思わなかったでしょう。
というわけで、とりあえず、平成の間に、平成って何だ?を自分なりにまとめておきたい、というのが次回公演の趣旨です。構成は以下。
①平成時代の中で気になること、変化を中心に朗読劇を。この度新加入の、二十代若手二人の勢いが素晴らしく、乞うご期待!
②小町座の10年、全てオリジナル書き下ろしでかなりの数の脚本を書きました。その中から、活動をふりかえりながら、戯曲のセリフを取り出して朗読。
③今年で東日本大震災から8年。地震が起きた時、勢いで書いた短編、童話のような戯曲が「3/11 いすものがたり」です。こちらは、今回が初めての上演。
④「町家よ語れ」の朗読。現在、企画運営する、奈良市の文化観光施設、奈良町にぎわいの家の開館に朗読した町家賛歌。
尚、昨年立ち上げた町家劇場の稽古場としていた、町家文化館くるま座が、閉館します。とても残念ですが、そのくるま座で最後、何かしたいという気持ちもありの今回のイベントです。この町家の理事長、三井田康記先生(建築家・畿央大教授)のくるま座のこれまでの活動も最後に披露していただきます。
というわけで、たった1回の贅沢?な公演、皆様、ぜひ、お越しください。
「セリフと短歌で語る平成」 3/30(土)午後2時~ 町家文化館くるま座(奈良町御霊神社東へ100m)
前売り・1000円 当日・1500円 申込み予約…fantasy.naramachi@gmail.com