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ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

「きつねものがたり」高校生から

2021-10-03 | 演劇
以前に、高校演劇で「きつねものがたり」が上演されることを書きました。以下、小町座フェィスブックから、劇団メンバーが書いてくれました。

「嬉しいお知らせがあります!仙台一高演劇部(宮城県仙台第一高等学校 演劇部)さんが、小野小町の戯曲『きつねものがたり』を上演されます!大会参加演目に、『きつねものがたり』を選んでくださったそうです。思い返せば、秋のこの時期、文化祭もあり、地区大会もあり…だったかと、はるか昔の高校時代を思い出しました。数少ない部員数で演じられて魅力ある戯曲を探すのが大変でした。『きつねものがたり』は、小町座では、2015年に奈良演劇祭で初演、2016年『おの・こまちリサイタル』で一部上演、2017年「お、あるひとへ」で再演と、上演回数の多い作品です。私たちよりはるかに若い高校生が戯曲から何を感じとり、どのように表現するのか、とても楽しみです!」

コロナ下で、稽古もままならぬ中で、頑張っておられます。今月後半に、コンクールで上演されます。劇中には、前登志夫の「尾」の短歌もあり、中々、難しい戯曲なのです。そこに挑戦してくれるということ。個人的には、その前先生の歌を、高校生が舞台でどのように声にしていくのか、すごく興味あるし、嬉しいことです。遠く離れていても、
こういうつながりが、よし、私も負けないように頑張ろうと、覇気をくれます。
来年3月の小町座芝居も、中学、高校、大学生が参加しますし、今年は若い息吹を近くに感じてとても嬉しいです。
演劇部の皆さんの健闘を心より祈ります!






オーディション~若者たち

2021-09-06 | 演劇
8/29に、来年3月の公演のための、若手オーディションをしました。中学生、高校生、大学生が参加、コロナ下なので、一人ずつ面談しました。
いやあ、楽しいですね。ぶっつけで、動いてもらったり、セリフを小町座相手に読んだり。さすが、ここに来てくれる皆さんだけあって、のびのびと参加してくれました。
後で聞いた話では、参加者の一人は「(指示されたアクションを)自分ではやっているつもりなんだけど、例えば、悔しさで自然に手が前に出る時とかも、自分がイメージしている、10分の1も出来なかった。」…自分のこと、客観的に分析してますよね、この方、演劇経験無しなんです。大学生の頃、私、こんなにしっかりしてませんでした。自分のことを気負わずに言うというのは、中々、難しいと思いますが、今回の参加者は、それぞれが言えていました。本当に頼もしいです。中には「女優になりたい!」とはっきり言う方もいました。小町座がキャリアの始まり?!というのも何ですが、若者は夢があるのが一番!だって、今の大学生、あっという間に就職活動に入り、大学生ならではの、「だらだら、ぶつぶつ、ぼんやり…」過ごすことも含んでのいろんな雑多なことに触れたり、考えたりする時間が、全然なくて、一斉に黒服着て就活する様子見ていると…。
大変だなと思います。社会が枠組みを作って、それを若者に強いているわけです。だから、このスピードにのれない子は、引きこもりもするでしょう。若者にすぐ結果を求める、マニュアルを押しつけようとする…思考錯誤の時間を与えない…。
今回、参加してくれた学生さんたちにとって、演劇は、仕事に結びつくとか、学業の成果になるとか、そういうことではありません。でも演劇のみならず、絵を描いたり、歌を作ったり、それではご飯は食べていけませんよ、なんだけれど、仕事を形を作る外枠とするならば、内側の栄養は、こういった芸術が与えてくれると思うのです。この栄養が、日本にはどうも少ない?!パラリンピックの開会、閉会式は良かったですが、やはり、パリの映像は、今回も凄かったですね。エッフェル塔の足、皆さんも見ましたか?
競技の義足でした。ユーモアと愛…。今の日本に圧倒的にないものは「機知とユーモア」。「お笑い」は私、大好きですが、ここでいうのは、ちょっと違う「笑い」というか、「遊び」でしょうか。そう、遊ばないと!「遊ぶ」というと、大声で盛り上がるようなシーンになってしまいがちですが、全然違う。私たちは一人でも「遊ぶ」ことができる。また、共に遊ぶこともできる。いつも背後に「幻や死」を抱えて。だから「遊ぶ」。
「遊びをせむとや生まれけむ戯れせむとや生まれけむ遊ぶ子供の声聞けば我が身さへこそゆるがるれ」の私たちは末裔?!なんですから。
なので、若者と大いに演劇で遊びたいと思って、冬からの稽古画楽しみです。

 オーディションの様子




オーディションを開催します!

2021-07-05 | 演劇
来年3月の公演に向けて、オーディションを開催、若い世代の方、是非、ご応募ください!

奈良在住の劇作家、小野小町の指導で小町座と一緒に演劇しませんか?来年3月の公演に向けてオーディションを開催!
10代~20代の出演者を募集します。未経験者大歓迎!
●Wordswingsプロデュース 小町座共催 「四月怪談~まほろば編」(仮題)
漫画家、大島弓子(少女漫画の歴史に残る作家。「花の24年組」(萩尾望都、竹宮恵子ほか)と称され、少女漫画界を牽引した一人。文学の領域にも影響を与え、ドラマ化、映画化多数。)先生の名作、「四月怪談」を劇作家、小野小町が脚色、戯曲に。若い世代と小町座で2022年3月公演予定!


①オーデイション募集要項
オーディション日程→8月29日(日)午後1時~ 奈良市音声館 
オーディション参加費→無料
・簡単なセリフやアクションなどをしてもらいます。
・審査員 小野小町(Wordswings 代表) 西村智恵( 小町座代表)
・結果発表…9月半ば
・オーデイション申込み→wordswings.com@gmail.com 
氏名、年齢、所属(学校、学年、劇団など)、連絡先を明記。 
・オーディション募集締め切り 8/22(日)

②公演情報…「四月怪談~まほろば編」(仮題)概要
原作…大島弓子(白泉社発行『四月怪談』)
脚色・脚本・演出…小野小町
開催日、場所→2022年3月下旬 場所→奈良市音声館(予定)
出演…オーディションメンバー&小町座
参加費…10000円(稽古場代ほか)


日本劇作家協会 戯曲デジタルアーカイブ~「きつねものがたり」

2021-06-14 | 演劇
世の中は、コロナ下のオリンピックへ向けて、走り抜けていくようですが…。3月のコロナ姫の公演から三ヶ月。今「コロナ」を書かなくて何を書く?!と、渦中の頃を思い出しています。コロナ下、表現の仕様もいろいろ変化が迫られましたが、一方で、デジタル化を意識した取り組みが加速していくのは、時代の必然もあり、対応する中で開いていくものがあるのではとも思います。もちろん、演劇は実際に見て感じていただく、その一瞬に生きるもので、そこが素晴らしいのですが、以下の劇作家協会の取り組みは、コロナ下だからこそ、急速に進んだ事業であり、対応して下さった方々に感謝しています。
日本劇作家協会が運営する戯曲のデジタルアーカイブは、今年の2/28に公開されました。昨年度の文化庁の委託事業として企画されたもので、劇作家協会の会員を含め、作品が掲載されています。井上ひさし、唐十郎、渡辺えりなど、一流の作家から、全く知らない方まで、様々な戯曲がこのサイトから無料で読むことができます。
このサイトにある、私の戯曲「きつねものがたり」はこれまで、二度、公演してきた短編戯曲です。前登志夫先生の短歌や、新見南吉の「てぶくろをかいに」がモチーフになっています。サイトのアップが、コロナ姫の稽古の頃のことで、ゆっくり見たこともなかったのですが…。先日、この戯曲の上演に関して問いあわせを受けました。知らないところで、戯曲を読まれている、という実感が妙にわいてきました。考えてみれば、このブログもそうですね。いつもおつきあいくださり、ありがとうございます。
その「きつねものがたり」ですが、以下をクリックすると読むことができます。また、他の多くの劇作家の戯曲も掲載されていますので、是非、ご覧ください。

きつねものがたり | 作品 || [日本劇作家協会] 戯曲デジタルアーカイブ

日本劇作家協会による劇作家名や戯曲名、上演時間、上演人数などで検索が可能な戯曲のデジタルアーカイブ検索サイトです。

[日本劇作家協会] 戯曲デジタルアーカイブ

 

コロナ姫 YouTube

2021-04-02 | 演劇
天理大学杉山ゼミの皆さんが撮影、編集してくださった動画をアップしました。本番、いつも私は会場の一番後ろで見ていますが、今回、上手、下手側と一番後ろの三台のカメラで撮影して下さり、いつも見えない、出演者たちの表情がよくわかり、とても有り難いです。また、セリフや物語の流れを意識して、編集して下さり、感謝!
ところで…見ながらずっと心の中でダメ出ししている私、もう終わったというのに、あれもこれもと…。ただ、身内びいきになりますが、上手、下手はいくらでも言えるとして…いい空気の流れている芝居であると思います。これは、関わってくださった皆さんのこころざしのようなもの、なんとか形にしようという一途さが、現れているのではないかと感じています。いろんな「表現」がある中で、小町座が一体、何を目指すのか、どういうものを作っていくのか、ということが、出演者にもなんとなくわかってきたような公演ではなかったか、と思います。「うまいこと」は、何かを伝えるという時に欠かせないのですが、それが全てではないということです。
いきなり、短歌の話になりますが、芝居と同じ?で、歌もうまい歌、技巧に長けた歌が「良い歌」になるともいえません。もちろん、技も力もあった方が良いには決まっていますが。短歌の師、前登志夫が晩年の講演で話した中に、村のあるところで杉の板に書かれていた「みよしのの  きよられき水  おくられて  やまとくにはら  いまよみがえる」という歌を紹介しています。そして、その歌に大変感動したと言っています。「水、豊かなる水なんですけれども、それに対する敬いというか、それが生きた文化であるということを思いまして、それも現実に誰かに言われて「ここに書け」とかいうのではなくて、なんでもない田舎の一農村の隅っこに、それが書かれていて、水音がしておりましてね、それはたいへん私にとって、よろこびでしたね。」
街角で何気に書かれた歌、決してうまくはなく、誰が書いたかもわからない歌が、その土地を言祝ぎ、暮らしの息吹を伝えているということ、日常の中でそうした歌が生まれることに感動する、前先生がおられます。このあたりが、私が、前登志夫から離れられない由縁ですが…この感覚と良く似た空気が、小町座にもあるのです。要は、完璧な演者でなく、それぞれの暮らしの必然から生まれる感性のようなものが、小町座にはあると思うのです。前先生が街角で見つけた歌に心がひかれたのと同じ?!ようなところがあります。
と書いたものの、これはどうみても、YouTubeのつたない芝居の言い訳?に聞こえますかしら?いえいえ、それぞれが変わりのきかない役柄に取り組んだ、全ての出演者、そしてスタッフに敬意と感謝です。是非、ご覧ください。(そのままクリックすればご覧になれます。)

小町座ファンタジー・コロナ姫企画「コロナ姫~冠を戴くように」

小町座ファンタジー・コロナ姫企画
第2部 小町座公演
「コロナ姫 ~冠を戴くように」作・演出 小野小町
2021年3月6日(土)午後3時10...

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