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回り道を全力疾走

流学日記

2007-03-23 02:52:33 | 未分類
幻冬舎文庫 岩本悠 著
流学日記 20の国を流れたハタチの学生。

とにかくすごかった。
でも、これを紹介してくれた友達ほど感動はしなかったと思う。

これもFUNの影響だろう。

実際、遭遇した人々とのエピソードを交えた体験談。

僕がこのブログで書いた、韓国旅行記と似たところもあった。

この本を読んで、もう一度、小島さんの講義のレジュメを全て読み返したくなる。

内定の一言も全て読み返したい気持ちだ。

というのも、この著者が感じた疑問、問い、わだかまりの答えが全てFUNの講義に入っているからだ。

そういう意味で、この本は、とても重要な役割をしてくれたと思う。


では、具体的に、思ったことをつらつらしていこう。

P5
まず、旅の動機。
これは実にくだらないなと感じるし、学生らしいとも思える。
でも、きっかけなんて、結構どうでもいいことだと思うし、結局大切なのはその後だからね。

P16
『知識も技能も経験もお金もない僕でも海外でいろいろな体験ができるボランティア。』

この言葉はどうも僕にとっては納得がいかない。
ボランティアを何だと思っているのだろうか?
実際、ボランティアには、知識も技能も経験も必要であるし、ないと、そのボランティアには意味がない。

意味のないボランティアは、ボランティアではない。

そんな意味で書いたのではないというのは分かってはいるが、どうも、僕にはこの表現が気に入らなかった。

ボランティアをするにも、使命と誇りを持ってしてもらいたいものだ。

P51
ここら辺はまさにFUNで習った事で、解決ができることである。
1年生からFUNにいて本当に良かったと思う。
お金の使い方、仕事のとらえかた

P56
『本当の学校は大学の外にありました』
確かに、外にある学校もあるが、ちゃんと中にもある。
それに気が付かないだけなんですよね。
その事を著者は旅を通して気が付かれたようなきがします。

P83
スタンプ押しの話には、感銘を受けました。
FUNでならったことを遂行している。
小さな仕事を大きく語る。
僕もそんな人間になれるといいですね。

P92
途上国は、『貧困』を資源とした生活をしている。
とJICAの講演会でおっしゃっていた方がいます。
『貧困』をえさに、援助をもらう、
生活が豊かになると、援助してもらえないから、働かずとも、貧乏そうな暮らしだけをしていればいい。
そんなことを思い出させられました。

P110
メディアによる、偏ったビジョンの植え付け、
これにいたっては、しょうがないような気がする。
実際、イスラムで発展した国はなく、イスラムの文化そのものが、発展を抑止している。経済学的に見ても、効率が悪く、よくない。
資本主義国では、金が全て、仁義だとか心だとかいう偽善的な、というか、人情的な弱いものは、国際社会、現実社会では通用しない。
イスラム自体、貧富を生ませない思想だから、なお、現実離れしていて、合わなくなる。
文化を理解するが先か、戦争が先か、

P170
今まで、「政治家も官僚エリートも企業の経営者も上に立っているひとにはろくな人間がいない」と思っていたが、それは一部の人間が起こす不祥事を、新聞やニュースで・・・・思い込みに過ぎなかった。

とあるが、やはり、みんな始めは、金持ち=悪いというイメージがあるのだろうか?企業取材をしてきた僕にとっては、貧乏人=悪いというイメージしかない。
なぜなら、利益は悪ではなく、損失こそ悪であるから。
ここら辺もFUNの部員ならすぐに理解できるだろう。

著者はこのことに気付けただけでも大きな成長だと思う。

P186
「NGOがミシン教室をいくらやったところで、ミシンも製糸も仕事にならないわけです。」

これはないな。あくまで、これは、閉鎖的な経済についてしか言っていない。
ただ同然で衣類が送られてくる。??
だからどうした。世界の市場は途上国だけではないはずだ。
打開策はいくらでもある。
一番頑張らないといけないのは、よく言われるように、途上国の政府だ。
そこが頑張らない分、先進国の企業が頑張っているのに、その事にすら気付いていないことは、誠に残念だ。



とまぁ、辛口コメント、というか、違うなと思ったことをぶっちゃけましたが、
確かに、いい著書だと思います。

あくまでも、物語としてですが、これを読んで、旅に出たいと思う人の気持ちも少しは分かりますが、

やはり、どうも、なんの、目的もなく、ただ、行って何かを見つけてこよう、
と、何の準備もせずに、勉強もせずに、行く人には同感できない。

たしかに、それで学ぶ事も沢山あるだろうが、まず身の回りで、地道な努力もできない人が、突然海外に行くことで、その、払ったお金以上のことが得られるかということ事態にも疑問が残る。


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