鍼灸院クラルテのスタッフ日記

院長・受付嬢・事務のおねえさん・掃除のおばさんを一人でやってるスタッフの日記です。
ゆる過ぎる頻度で更新。

ハルキ

2023-04-14 | 本と雑誌

昨日は、新作が発売されて大騒ぎでした。
そんなタイミングで
短編小説集「女のいない男たち」(村上春樹 著/文春文庫)読了。

6編。西島秀俊・三浦透子で映画化された「ドライブ・マイ・カー」も収録されています。

最初のうちは、“らしくない”感じで読みやすく(分かりやすく)
スイスイ読めたんだけど
佳境となるにつれ、いつものハルキ節。ちょっと何言っているかわからない。
そしてエロ。
それでも読むの止めようとは思わせないところが、すごいと思います。

ただいま、睡眠時間7h死守を励行中のため
読書は通勤電車内だけに留めているんですが
レポートとか関係ない、好きな本を読める幸せを嚙みしめています。

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自然派美容の教科書

2022-12-10 | 本と雑誌

Bulyのディレクター、Victoire de Taillac著
「An Atlas of Natural Beauty」の日本語版。
美容に関する自然素材の百科事典です。


Buly のサイトより)

 




カメリア(椿)が「日本の茶花の女王」ってなってる。
確かに!

毎年暇すぎる正月休みに
のんびりめくってみたいと思います。

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La Petite Philosophie

2022-09-19 | 本と雑誌

「プチ哲学」(佐藤雅彦著 中公文庫)読了。

某学会の研究発表会で、どなたかが参考文献に挙げられていて
読みたい!と早速購入したものの
ずいぶん長い間、積ん読になってたやつ。

自分で求めたくせに〝哲学〟と書いてあるだけで
面倒になっていたんですよね。

ようやく昨日、バッグに突っ込んで
電車内で開いてみたら
可愛いイラストと、わかりやすい言葉と、沁みる意味。

なんでも雑誌「オリーブ」(!)に掲載されたものが
2000年6月に書籍化されたものらしい。
22年前!
でも全く古びていない。

私はとくに22番の「お昼寝の時間」が好きです。

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情緒

2022-04-01 | 本と雑誌

「数学する人生 岡潔 著 森田真生 編」(新潮文庫)読了。

数学・・・。
あれでしょ、何でもかんでも数式で表したり、素数見つけると喜ぶ人たちでしょ
なんて思ってたら大間違いで
一切、数字は出てきませんでした。

この岡潔(おか きよし)という人は
多変数解析関数論において前人未到の業績を残した、偉大な数学者
だそうで
編者の森田真生も若き数学者。
理系の人の文章は、簡潔でまわりくどくなくって、読みやすいです。

第一章は
講義の録音テープを文章に起こしたものです。
奈良女子大学を定年退官した後
京都産業大学理学部では、教養科目「日本民族」を担当。
亡くなる直前まで教鞭をとり
自分が一生をかけて考え続けたものを
どうにかして若い人たちに伝えたい、という迫真の講義です。

第二・三章は、生前書き残したエッセイ
そして第四章には、当時の雑誌記事が収録されています。

数学者であり、思想家であり、随筆家。
全編を通じて、人、とくに日本人の「情緒」についての思索が続きます。
これを「霊性」と置き換えて読むのはアリかな、ナシかな。


高校時代
「山本ティーチャー」とあだ名される数学の先生がいました。
他の教師が
「ミトコン」(生物)だの「モル」(化学)だの
ちょっとディスったあだ名で呼ばれていた中で
苗字が組み込まれてるだけ、リスペクトされていたんだと思います。

その山本ティーチャー、授業中、唐突に
「数学は哲学なんです」って言ったんですよね。

その頃(っていうか今もですが)深く物事を考える、ってことをしなかったから
ちょっと意味わかんなかったけど
なぜか記憶に残っています。

山本ティーチャー、会いたいなあ。

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MITSOU

2022-01-24 | 本と雑誌

「ミツ バルテュスによる四十枚の絵」(ライナー・マリア・リルケ 序文 阿部良雄 訳 河出書房新社)


昨年の12月20日に、楽天ブックスで注文。
メーカー取り寄せになったんだけど、3週間経っても入荷しないってことで、一旦キャンセルになってしまい
再度1月15日に発注。
で、昨日ようやく届きました。

フランスの画家バルテュスが10歳の時に
愛猫ミツとの生活をインクで描いた四十枚の絵です。
リルケが序文を書いてます。(リルケは、バルテュスの母親の愛人だったそう!)
とても哲学的な文章で、ちょっと何言ってんだかわからない

ただ、最後の絵の「僕」は泣いていて、ミツとの別れがあったんだとわかります。

ところが、喪失というのは、まことに残酷なものでありながら、所有にたいして一指も触れることができない。
喪失は所有を終わらせると言いたければ言ってもいい。
喪失は所有を確固たるものにする。
突きつめればそれは第二の獲得にほかならない。
このたびはまったく内面的な、そして一段とまさって強烈な獲得。
きみだってそれを感じていたね、バルテュス。
もうミツの姿が見えなくなってから、きみは彼をもっとたくさん見るようになった。
(序文より引用)

これは、喪失の物語なのでした。
猫の名前「ミツ」は、日本に憧れを抱いていたバルテュスがつけたもので「光(ミツ)」。
もう死んでしまったウチ猫も「ひかり」って名前だったし、勝手につながりを感じたりして。

少しずつ噛みしめながら味わいたいと思います。

MITSOU 絵本
(H.P.FRANCEのサイトから拝借)

ずっとsold outになってるけど、H.P.FRANCEでは
ASTIER de VILLATTE社製のフランス語版も売られています。

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