弱い文明

「弱い文明」HPと連動するブログです。 by レイランダー

絶望に打ち克つ方法

2011年05月07日 | アクション
 仮死状態かと思われた日本国政府から、浜岡原発停止要請が。もちろん遅すぎる(30年以上遅い)が、日本の歴史上初めて、事故が起きていない段階で原発を止めるという決定がなされた。
 形式的には点検の名目で停めるのと違わないようでいて、内実は違う。「東海地震に対する中長期対策が万全になるまで」という限定付きなのだが、あの場所に建っている限り、「地震・津波に対する中長期対策が万全になる」日などやって来ないのだから、事実上の廃炉に向けて一歩を進めたことになる。そして、浜岡の牙城が崩れたことは、当然他の原発にも影響を及ぼす。

 もちろん楽観はできない。浜岡は、ねじれていた紐のたかだか一本を、元に戻したに過ぎない(しかも不完全な形で)。
 一方で、福島で起きたことというのは、取り返しのつかないことだ。3.11の前の世界に、もう誰も戻ることはできない。多くの日本人はまだテレビと新聞の魔法に捕まっていて、この現実に気がついていない。
 そしてそれはまだ続いていて、悪化の一歩手前で踏みとどまっているに過ぎない。浜岡のことは、素直に喜びを表したい。喜んでいる国民の姿を思う存分見せつけたい。だけど、頭の片方では完全に醒めているとしても、仕方ないことだ。

 GW最後の週末、5月の7日・8日は全国7箇所(福岡・千葉・東京・神戸・大阪・滋賀・名古屋)で、継続的に行なわれているアクションを含めれば、のべ9回のデモが行なわれる(脱原発系イベント・カレンダーにて確認した限り。ほかにもあるかも?)。
 あいにく今日7日の関東地方は雨らしいけど、かまわずぼぼぼぼ~ん!とやってしまいましょう(若い人は雨水を口に入れないように気をつけて!)。傘に何かメッセージを貼り付けて歩く人が増えそうだな。

 景気づけに。
 浦沢直樹の「20世紀少年」。登場人物の“オッチョ”にタイの老僧が言った言葉。名言の多く出てくる「20世紀少年」の中でも、ダントツで好きなのがこのセリフ。正確な言い回しではなかったかもしれないけど、こういうものだ:


絶望に打ち克つ方法など、ない。
ただ、歩き出すだけだ。



 歩き出そうぜ!

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