今どきの若い人たちに「新春＝かくし芸」という連想があるとは思えませんが、バリバリ昭和生まれの顧問の思いつきによって、年末に以下の企画が部員に提示されました。
実施日 ：新学期最初のパート練習の日（追って連絡／２年生の研修旅行の後）
やること：各自１人ずつ、冬休み中に習得した「ワザ」や「取り組んだこと」部員全員の前で披露する
所要時間：各自最低10秒、最長３分
例１）ギタリストが「ラスゲアード奏法」を練習し、その成果を演奏して見せる
例２）ギタリストやキーボーディストが「◯◯」の曲のソロを練習し、音源を流しながらそれを演奏する
例３）GarageBand等、DAWで何か曲を作り、その曲を流す
例４）お年玉で買ったマイスネアを持ち込み、その素敵な音で８ビートを奏でる
例５）普段のパートとは異なる楽器を練習し、その成果を披露する
例６）部員の９割は聞いたことがないであろうアーティストを30組聞いてそれらの感想をプレゼンする。
例７）「泣ける歌詞30選」のプレゼンをする。
例８）中学までやっていたクラリネットを練習し直す。
例９）オタマトーンの練習をする。
※今後のバンド活動に繋がる(と言い張れる)ことをやること。
上記企画書を作成する段階で、「こういう企画があったらどんなことをする？」というインタビューをしていますので、実際にはだいたい「例」に基づいた発表がなされた感じです。全員の発表が終わったところで、顧問から各賞を発表しました。
◆かくし芸大賞
・タッピング奏法バリバリのインスト曲をコピーした１年生ギタリストに対して
◆敢闘賞
・オリジナル曲の作詞・作曲、ボカロとオケの打ち込みをした２年ギタリストに対して
・聞かせるギターの弾き語りをした１年生ドラマーに対して
・ラスゲアード奏法＆ロータリー奏法に取り組んだ２年生ベーシストに対して
・某ヒットアニメのワンシーンに合わせてボトルネック奏法を披露した１年生ギタリストに対して
・手の混んだ打ち込み作品を披露した２年生ボーカリストに対して
◆次点
・オタマトーンの練習に取り組んだ２年生キーボーディストに対して
・打ち込みでオリジナルインストを作った２年生ボーカリストに対して
・既存曲の印象的なベースフレーズの習得に取り組んだ１年生ベーシストに対して
・アルペジオ奏法を課題としてギター弾き語りに取り組んだ２年生ボーカリストに対して
・ニュートリノ（歌声合成ソフト）の打ち込みをして一緒に歌った２年生ボーカリストに対して
・既存曲のベースフレーズを歌声で再現した２年生ボーカリストに対して
・既存曲のギター伴奏をRecしてそれに合わせて演奏した１年生ギタリストに対して
これ以外にも、お年玉で新調した機材を披露した人や、中学まで演奏していたクラリネットを改めて練習した人、買ったものの特に練習もしなかったカリンバの練習に臨んだ人、既存曲のソロパートの練習をした人――など、実にバラエティに富んだ発表がなされました。
昨冬は「抜け駆けの冬」というキャッチフレーズで、「何かに取り組んでみろ」と伝えたものの特に何かに取り組んだ様子もなかったのですが、今冬はこうやって発表してもらうことで、各々の成果を見ることができました。時間をかけて取り組んだ様子が見えるものから、「やっつけ」にしか見えないものまで、取り組む姿勢はさまざまでしたが、「せっかくの機会だから」ということでこの機会をうまいこと活用してくれた様子を見るのは楽しいものでした。
「新春」と言わず、また機会を見て実施したいと思います。
