中大杉並高校 音楽部

中央大学杉並高校の部活動のひとつ〈音楽部〉のブログです。

活動内容やスケジュール、受賞実績などをご紹介します。

なぜ中杉音楽部顧問は高校生がプロミュージシャンを目指そうとすることを阻止するのか

2017-01-21 10:08:41 | 
部員ならびに卒業生の皆さんは、顧問が常々「プロのミュージシャンなんて目指すものじゃない」と発言していることをご存知かと思います。これが、「中杉の音楽部顧問は若者が夢を追うことを阻害している」「安全で無難な人生のレールを歩ませようとしている」と一部で受け止められたようですので、反論しておきます。

私は、
(1)高校生レベルが考える「プロのミュージシャンになるためのプロセス」に
疑問を感じています。また、
(2)ビジネスモデルが大きく変化している音楽シーンで生き抜くためには、それなりのattitudeを先に身につけておく必要がある
――と考えています。この(1)と(2)は切り離して語れないために、一緒にお話ししましょう。

まず(1)の観点から。高校生が「プロのミュージシャン」になるために、どんなことに情熱を注ぐでしょう?

(a)頑張って楽器の練習をする、歌の練習をする、音楽的な知識を深める
(b)良い曲を作り、良い音源を作る
(c)ライブハウスなどで、ライブを繰り返す
(d)ファンを獲得する
(e)レコード会社の人に見出してもらう

こうしたプロセスが疑いもなく大量に再生産されている現状で、それに乗っかって「頑張る!」ということを想定している以上、私はプロのミュージシャンを目指すことを全力で阻止します。たぶん成功はつかめませんから。

(a)
プロのミュージシャンよりもスキルの高いアマチュアがいることは、高校生でも想像できるでしょうし、演奏スキルと収入が比例していないことだって、分かるはずです。それなのに、「スキルアップすればチャンスが掴める」と愚直に信じる姿は、ピュアもしくは○○です。もちろん、緩やかには比例してますよ。でも、「それ以外の要因がいかに大きいか」に目を背けて、「上手くなれば…」とほざいておっしゃっていることが愚かだと言うんです。

(b)
〈アーティストに紐づけられた形の音源とか楽曲〉が売れない時代です。売れているのは個々の楽曲コンテンツではなく、それを聞くためのサービスとかパッケージです。LINEミュージック然り、Spotify然り。どっちも利用してないけど。サービスさえ導入しちゃえばタダで聞けるものを(あるいは若者の多くが利用している違法ダウンロードサイトで聞けるものを)どうやって「売る」つもりなんでしょう?

(c)
いま、音楽関連である程度収入が得られるとしたら、ライブです。でも、それは正確に言えば「ライブによる物販収入」です。プロのミュージシャンを目指して、結果としてタオルの売り上げで食えるようになって嬉しいか?それは「プロのミュージシャン」ではなく「タオル屋さん」です。もう一つ。ワンマンライブが売れず、フェスが盛況なのも(b)と同じですよね。つまりアーティスト名というミニマムなコンテンツは売れず(また、そうした「作家性」への信奉も薄れ)、それらを集約したパッケージが売れているわけです。パッケージしているのは誰か?多くの場合、アーティストとかミュージシャンではないですよね?これでも「ライブを頑張ればビッグになれる」なんて信じ続けられるんですかね?誰かにパッケージしてもらうのを待つんですか?

(d)
(a)~(c)を否定された場合、何を頑張ってファンを獲得しますか?(ファンからどうやってお金を取りますか?)——だいたい「お金を払って」と言うのは、アーティストサイドというよりは、マネジメントサイドですよね。

(e)
メジャーレーベルに見出してもらえれば、それはビッグチャンスです。しかし、その瞬間からアーティストはレーベルの商売のための商品です。売れるためには、メンバーを差し替えることだってやりますし、〈ミュージシャンのcreativeness〉よりも、〈商品として売れる作品を作れるプロデューサーの権限〉の方が優先されます。つまり、自分たちのやりたいことは大きく捻じ曲げられる可能性があるのです。売れるためには、○ュージック○テーションで、弾いているフリだってしなきゃいけないんですが、それって本当にやりたいことですか?


ミュージシャンを目指して、夢を追う若者の多くが、以上のことを直視できていません。見えてない人も終わってますが、見ないようにしている人はもっと終わってる。使い古された「レコ初」なんて言葉を使って、それっぽい活動をしているのもどうかと思いますし、「一人でも俺の歌を聞いてくれる人がいたらその人のために俺は歌うぜ!」などと叫んでいる人には「そいつを連れてカラオケボックスに行ってこいや」と言いたい。――逆に、上記(a)~(e)の現状にカウンターを喰らわす妙案を持っているのなら、「頑張れ」と背中を押します。「夢を追え」と。いや、現状ではアイディアがないにせよ、問題の所在が見えていて、そこを突破しようとするattitudeの持ち主だと判断すれば応援します。中杉にいる子たちは――全員とは言えませんが――そういうポテンシャルを有しているとは思っています。でも、考えない人、システム自体を再構築する野心のない人の背中なんか押しませんよ。

ここまで書いたことでお分かりいただけると思うのうですが、上記(a)~(e)に対して、手を打っているのはミュージシャンサイドではなく、マネジメントサイドあるいはプローデューサーサイドなんですよ。だから、中杉音楽部はマネジメント力とかプロデュース力をつけるべく活動をしているのです。一生懸命練習するだけでなく、自分たちのバンドとかイベントとかをどのようにプロデュースするのか?ということを考えてもらっています。最先端のテクノロジーを使いこなすのは難しいですが、それでもiPhoneでPVを作っちゃったり、YouTubeラジオをやってみたり、既存の軽音楽部の活動の枠組みを突破する試みを強く推奨しています。どれもこれも、消費され、使い捨てられる側で「夢を追っている」という幻想に浸るのではなく、現状分析をして問題解決力と突破力のある人間として、力強くこの不確実な社会をサバイブしてもらうために!!!!――それでも、中杉の顧問は「夢をあきらめるよう仕向けている」「安全なレールを進ませようとしている」とおっしゃいますか?

2017年 JYOJI ROCK U16 新春大会 1/4&9

2017-01-10 05:41:42 | 受賞歴など


正式名称は「High School Rockers ONLY U16 2016年 新春大会」で、1/4~9の間の4日間かけて行われるイベントで、タイトルのとおり16歳以下限定のコンテストイベントです。

昨年の様子はこちら


本イベントは、それぞれの日程ごとに、最優秀賞、優秀賞などの賞が発表されます。どの賞も受賞数が決まっているわけではなく、極端な話「最優秀賞 該当者なし」もありうるとのこと。

本校からは

1/4の部に、〈さよなら小夜時雨〉〈手前味噌〉〈frogflow〉が出演。この日の出演は全12組、うち最優秀賞1、優秀賞4が選出され、〈frogflow〉が優秀賞に選ばれました。

1/9の部には、〈Ant!quE〉〈Youth sketch〉が出演。この日は、全17組のうち、最優秀賞1、優秀賞4が選出され、〈Youth sketch〉がみごと最優秀賞に選ばれました。

全日程4日間のうち最も出演の多かった1/9の部で一等賞を獲ったのは快挙ですね。良かった点は伸ばし、反省点は修正し、より魅力的なステージを作れるようにしていきたいものです。




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日程:2017年1月4日(水)・9日(月祝)
企画:High School Rockers ONLY U16 2016年 新春大会
主催:吉祥寺ROCK JOINT GB
場所:同
見学:有料
出演:4日→本校からは〈さよなら小夜時雨〉〈手前味噌〉〈frogflow〉
   9日→本校からは〈Ant!quE〉〈Youth sketch〉
備考:同イベントは1/4・6・7・9の4日間かけて行われるものです。

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2017年 東京都トップライブ 1/6

2017-01-10 05:38:53 | 活動レポート
今回で10回目(10年目!?)となる、朋優学院高校主催の「トップライブ」にお招きいただきました。本校は皆勤賞のようで、光栄なことです。

今年も、BF受賞バンドがいくつも出場し、大いに盛り上がりました。

また本校からはゲストバンドとして〈Magnolia〉をご招待いただき、たっぷり4曲演奏をさせてもらいました。

「中杉副顧問」を自称する朋優学院T先生には、いつもかわいがっていただき本当にありがとうございます。






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日程:2017年1月6日(金)
企画:トップライブ
主催:朋優学院高校 軽音楽部
場所:同校
見学:出演生徒のみ
出演:朋優学院、日大第二、都立桜町、東海大高輪台、錦城、都立神代、都立白鷗、都立大泉、都立鷺宮、正則、中大杉並
本校からは〈メチルオレンジ〉〈CROCUS〉〈Magnolia〉

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謹賀新年2017

2017-01-02 03:23:38 | 
あけましておめでとうございます。


2016年も各方面からご支持いただけるような活動をすることができました。

今年も既成概念にとらわれず、様々な挑戦をして参りたいと思います。
ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。





画像は以下から頂戴しました。
http://www.wanpagu.com/nenga50.html