中大杉並高校 音楽部

中央大学杉並高校の部活動のひとつ〈音楽部〉のブログです。

活動内容やスケジュール、受賞実績などをご紹介します。

2019年 部内発表会 10/13

2019-10-29 09:06:23 | 活動レポート
秋の連盟コンテスト(東京都高等学校文化祭 軽音楽部門大会)にエントリーするバンドを決定するための部内発表会を行いました。

記録的な被害をもたらした台風19号の影響により、第2音楽室を会場に、15時からの3時間限定縮小版で行いました。(また、その台風の影響により一部のバンドは翌日の放課後に発表を行いました。)

鉄道各線の計画運休明けの混乱の中、3年生や卒業生も「2年生の新曲」や「1年生の記念すべきオリジナル曲1曲目」を聞きに集まってくれました。

2年生は1バンドを除き、新しいバンドでのリスタートとなりましたが、どのバンドもクオリティの高い勝負曲を仕上げてきました。また、1年生は(まだまだツッコミどころは多くあるものの)いろいろと考えて創った跡の見えるオリジナル曲を披露してくれました。


部内の審査の結果、コンテストへの中杉代表バンドは〈白昼夢まくら〉に決まりました。



==============================

日程:2019年10月13日(日)
企画:部内発表会
場所:中大杉並高校 第2音楽室
時間:15:00演奏開始
見学:部員、OBOGのほか、演奏発表のみ保護者に公開
備考:秋の連盟コンテスト出場バンドを選出

=============================

CD配布から音源配信へ

2019-10-18 14:55:19 | 活動レポート
2008年から作成・配布を続けてきた、部のオリジナル曲コンピレーションアルバムCDの配布を、今年度やめることにしました。

10年を一区切りに…とはなりませんでしたが、11年間作り続けてきました。



★★CDを作り続けた11年間のこと★★

2008年当時、たまたまDTMに凝っている部員(44期生)がおり、「オリジナル曲をレコーディングしてCD化したい」と発案があった瞬間を今でもよく覚えています。当時、部活の「再建」に取り組む途上にあったため、こうした新しい挑戦を大変好ましく感じたものです。




最初の4年間は、↑画像↑上段のように、CDはCDで用意して、それとともに学校の印刷機で歌詞をまとめた冊子を印刷していました。
その後、「やっぱりCDサイズの歌詞カードが欲しい」ということで、学校の印刷機で作ることも試みましたが、ピッタリにレイアウトしてピッタリに裁断することがあまりに(顧問の)手間で、どうしたものかと考えていました。

そんな折に野心家の48期生が「業者に発注して本格的なものを作りたい」ということで、2枚組分の曲数の歌詞を収めた歌詞カード+プラケース用バックインレイ+プラケース――という非常にお金のかかった仕様(苦笑)で作り上げたのが■■これ■■でした。(しかも「欲しい人全員に行き渡らなかった」ということで、48期生が(たしか)自腹でお金を追加して、必要数を増産した上で、なぜか余る!というオマケがつきました。)ちなみに2012、2013はジャケ絵を漫研の人に書いてもらいました。

この2012からは良くも悪くも安定して2枚組の作品が続き、現在に至っています。その2枚組を700枚ずつ計1400枚、部員各自のPCで寝ずに「手焼き」するということを昨年まで続けてきたわけです。音源制作~物理メディア制作をやりつつ、文化祭で演奏する曲を練習したりステージの演出を考えたりしていたのですから、何度か保護者の方から「やり過ぎだ(やらせ過ぎだ)」とのお叱りをいただきました。(とは言え、毎年「CDを文化祭のタイミングで作ることの是非」については再検討をしてきました。それでも部員は「文化祭でCDを配る」という決断をしてきたわけです。)

レコーディング~ミキシング~増産という一連の作業を何年も積み重ねてきたおかげで、「DiGiRECO JR.」さんには見開き1ページの記事を書いてもらったこともありました。



★★CD/配信 のメリット・デメリット★★

さて、思い出を語っていると話題は尽きないのですが、ここ数年は「本当にCDというメディアで良いのか?」という検討をしてきました。「CDが売れない・CDを聞かない」と言われるこのご時世に、です。

◆わざわざトレーに入れて再生をしてもらえなくても、「キレイなジャケット付きのCD」という〈形〉をとるのか?(ジャケットだけで1枚100円弱かかるものを部費で作って配って、聴いてはもらえない、というので良いのか?)

◆何も〈形〉は残らなくても、「広くみんなに聞いてもらう」という〈実〉をとるのか?

このどちらをとるのか?というのを数年議論してきたわけです。

現段階でも「やっぱりCDを作りたい」という声があることも確かです。しかし、現今、Eggs(サービス/アプリ)で高校生バンドが音源を発信することが多くなり、「配信して聞いてもらう」というやり方が浸透してきたこともあり、とうとう「CD制作をやめる」という方向に舵を切ることになりました。



★★スマホで聞いてもらうために★★

ここから、また新たな悩みが生まれます。それは、「どのような手段で配信して、聴いてもらうか」ということです。

今現在、高校生が音楽に接する手段は、多様化し、拡散しています。

従来のようにCDをPCに取り込み、WalkmanやiPhoneとデータ同期をして外に持ち出す、というスタイルも生き残っています。しかし、手元にCDがある状態から外に持ち出せるようになるまでのプロセスは(今や)お手軽とは言い難いものがあります。このことについて、部員の一人は「大好きなアーティスであればCDを買って、PCを介してモバイルに取り込むまでの手間は惜しくない。でも、『なんとなく聞いてみようかな』というレベルの作品だったら、その手間は面倒に感じる。」と教えてくれました。軽音楽部ごときのCDでは、なかなかその手間をかけてくれることは期待できそうにありません。

だとすると、例えば「Dropboxのようなクラウド上に音源データを置いておいて、後は各自のモバイルデバイスにダウンロードしてもらう」という手段も、あまり聞いてもらえるとは思いません。(しかもスマートフォンの普及に伴って、10代のPC操作スキルはむしろ下がっているため、「音源データを、モバイルと同期するための目的のフォルダにDLする」ということも、多くの人ができないと考えられます。)

そうなってくると、「いかにスマートフォンでお手軽に聞けるか」ということが重要になってきます。

首都圏高校生バンドマンが、いま一番身近に感じている配信プラットフォームはEggsです。Eggsはアプリを入れていなくてもブラウザベースで再生ができるという点では「お気軽に再生できる」というメリットがあります。一方で、「高校生バンドマンには広く浸透しているが、そうでない若者には馴染みがない」「プレイリストの形での配信向きではない」という点もあります。よって、少なくとも今年度はEggsを軸とした楽曲配信は考えませんでした。


いろいろと高校生にインタビューをしてみて、「高校生にお気軽に聞いてもらうための条件」は以下であると考えられます(少なくとも2019年秋現在では)。

(1)スマホで聞ける‬
(2)無料‬である
(3)専用アプリのインストールが不要‬
(4)通信容量を喰わない‬
 ‪=Wi-Fi下でDLして、オフラインで聴ける‬
(5)バックグラウンド再生可能

これに加えて、私たちの場合には
(6)アルバムというパッケージで配信できる

という条件が必要になります。

しかしながら、この条件を満たすような環境は見当たらず、(1)(2)(4)(5)の条件を満たす環境と言えば、「MusicFM」「MusicBox」「ClipBox」といった、著作権侵害が問題視されているようなアプリになってしまいます。(これらのアプリが若者に広く浸透しているのは、この(1)(2)(4)(5)を満たしているからだと思われます。)


――このように様々な手段を検討した結果として、今年度は以下の二つの手段をとりました。


【第1段階】

…YouTubeに音源+各曲ジャケット画像を組み合わせてアップロードし、再生リスト化することで、アルバムの体裁をとる。

この手段は上記の(1)~(6)に照らした時に、以下のようなメリット/デメリットがあります。

◎ (1)スマホで聞ける‬
◎ (2)無料‬である
○ (3)専用アプリのインストールが不要‬
△ (4)通信容量を喰わない‬…オフライン環境で聞くためにはユーザー側の工夫が必要
△ (5)バックグラウンド再生可能…アプリ次第
◎ (6)アルバムというパッケージで配信できる


【第2段階】

…配信代行サービスを利用し、Apple Music, LINE Music, Spotifyなど各種ストリーミングサービスから配信する。

この手段は上記の(1)~(6)に照らした時に、以下のようなメリット/デメリットがあります。

◎ (1)スマホで聞ける‬
○ (2)無料‬である…サービスによって様々!
△ (3)専用アプリのインストールが不要‬
△ (4)通信容量を喰わない‬…音楽を外に持ち出すためのDLはだいたい有料
○ (5)バックグラウンド再生可能…アプリ次第
◎ (6)アルバムというパッケージで配信できる


第1段階については、なるべく音源に(ジャケット画像ではない)画像をつけることで、「知っている子が出てくるみたいだから再生してみよう」というきっかけを作ろう!と呼びかけたのですが、生徒たちが音源制作で力尽きてしまい、実現しませんでした。これは来年の課題となります。

第2段階については、どうしても「音源・アー写・ジャケ写・著作権者情報」などの取りまとめをするディレクターが必要になります。前例がないために、今年は顧問がこのディレクション業務を行いましたが、正直なところ「顧問がお世話しすぎ」の感が拭い去れません。加えて、音源処理の技術の無い顧問がディレクションを行う都合上「アルバム全体のマスタリング」にまで手が回りません。ここをどうするのか、も今後の課題になります。


今後、若者の音楽への接し方は、どんどん変わっていくと思います。そこに部活動のような、ある種ルーティーン中心の組織が、どこまでキャッチアップできるか――部の底力を試されるところです。


(追記)
先日、twitter上で「高校生が脱法アプリで音楽を聴くのを阻止できないのなら、Apple MusicやLINE Musicを高校生に無料で開放すればよい」という意見を見かけました。「サービス提供側が高校生と大学生をどうやって見分けるのか」「クリエイターに適切な対価を払えるのか」といった問題はあるでしょう。しかし、多くのスマホゲームやマンガアプリなどが広告収入に期待して、無料で提供されつつクリエイターにも還元されている現状を見ると、あながち暴論ではないように思えました。


(2021年追記)
本記事執筆当時、配信に伴う収益について何も書いておりませんでした。

もとより私たちが作っていたCDは無料で配布していたものであり、それに値段を付けたことはありません。しかしながら、配信登録サービスを提供している会社は、ストリーミング配信やダウンロードによる収益をアーティストサイドと折半することでビジネスが成り立っています。したがって私たちのアルバムをダウンロードするとなると1,200円ものお金がかかってしまいます。これでも設定しうる最低額です。

ただ、上記のように私たちの目的は高校生が手軽に聴ける環境を用意するところにあります。有料ダウンロードしてもらうことはほとんど想定しておらず、すでにサブスクリプションサービス自体ににお金を払っている人が、その延長で聴いてくれれば良いと思っています。

ですので、サブスクリプションサービスを利用していない人が無料で聴けるように、今後もしばらくはYouTubeの再生リストも併用していきたいと思います。

ちなみにサブスク利用者は、そのための定額を払っていれば、当然のことながら当部のアルバムを聴く際に別途費用はかかりません。ただ、そのストリーミング配信1再生に対して、極めて少額のお金が部の収益になることは確かです。ここら辺も部員には「雑収入として部の会計に組み入れる」旨を伝えています。また、内規として明文化していることではないのですが、特定の楽曲が顧問の想定していないほどに突出して収益を上げることがあれば、相当するアガリを当事者に戻すつもりでいます。(ということも部員には伝えてあります。)



2019年緑苑祭 多数のご来場ありがとうございました

2019-10-15 12:49:04 | 活動レポート
緑苑祭、たくさんのご来場ありがとうございました。


◆たくさんの演奏時間をもらいました

今年は運良く視聴覚室の時間をたっぷりいただくことが出来て、本当に一日中ライブをやらせてもらえた感じでした。

昨年のアンケートの分析から、「ふらっと立ち寄って、少し見て行ってくださる人」が多いと分かりました。そうである以上、「どの時間に来場した人にも立ち寄ってもらう」ことが大事ですし、つまりはどの時間でもライブをやっていることが大事になります。

(そうでありながら、来場者人気投票で吹奏楽部の後塵を拝したわけなので、来年に向けて新たな戦略が必要ですね!)


◆集客・広報活動の今後

ふらっと立ち寄ってもらうことと同じくらい(もしくはそれ以上に)「行ってみたい」と思ってもらい、そして実際に「足を運ぶ」という行動に移してもらう、ということも大事です。広報担当の生徒にはAIDMA理論を紹介し、「それぞれのフェーズにあった広報活動を展開せよ」という指令を出したのですが、これについてはまだ「道半ば」という感じです。もうちょっと理論的に、戦略的に動けると、面白くなると思うのですが…。


◆設営・撤収について

機材トラブルもあり、「30分でバラして、次の会場に組み直す」というところも苦心しました。幸い、来場者の皆さんには、そんなに「トラブルが起きた!」という感じを見せずに済んだのではないかと思いますが、まだまだ改善の余地はありそうです。


◆音源制作について

2008年から制作・配布をしてきた、部活動のオリジナル曲コンピレーションアルバムについては、昨年で一区切りをつけ、配信方式に切り替えました。その狙いや考え方については、また別記事で書こうと思います。

レコーディングやミキシングの技術を、どのように下の代に伝えていくのかが積年の課題です。(レコーディングはともかく、ミキシングは「見よう見まね」というわけにはいかず、どうしてもブラックボックス化してしまいます。)


◆音響・PAについて

いずれは、体育館の演奏も自前の機材、自分たちのPAで行いたいのですが、これまで業者の人にお願いしてきたハウリングカット等の作業をどうやって自前で行い、またそれを伝授していくのか――課題は尽きません。

また、ライブ中はコーチの技術によって、音がしっかり分離したサウンドが得られていますが、これについても同様です。


◆55期引退

令和元年の緑苑祭を終え、それとともに55期生が引退を迎えました。

11人でスタートして8人で終える、という近年記憶にないくらいミニマムな学年でした。はけ口もなく、身動きも取れないこの人数で、最後まで頑張りました。
























2019年 TOKYO HIGH SCHOOL ROCK 2019 10/1

2019-10-02 05:28:09 | 活動レポート

※記録が抜けていたため、こんなタイミングでの投稿です(2022年8月)