藤井聡さんが怒りと共に解説する最新ニュース おはよう寺ちゃん年11月15日

藤井聡さんが怒りと共に解説する最新ニュース　
おはよう寺ちゃん年11月15日

https://youtu.be/sxfk1Ex3Xh8


寺ちゃん：外国人労働者の受け入れ拡大に向けて新しい在留資格を設ける入管法改正案を巡り、政府は14日の衆院法務委員会理事懇談会に、受け入れを検討している14業種の受け入れ見込み人数を示した。

合計は2019年度で32,800～47,550人、５年間で最大およそ35万人となっております。政府が受け入れ見込み人数を明らかにするのは初めてです。

最も多い介護は５年間で最大60,000人です。介護に続いて多いのは外食で最大53,000人、建設業が最大40,000人、農業最大36,500人です。



藤井氏：60,000人入る事で、介護の人材の需給バランスがとれるので、賃金上昇圧力が低下します。今、介護で働いている人達の賃金が上がらないという事です。するとその人達は貧困な侭なので消費しない。需要が減ってデフレが続く。


寺ちゃん：今一度私達が考えないといけないのは、何故人手が足りないかという事ですね。


藤井氏：安いんです。


寺ちゃん：そういう事ですね。


藤井氏：建設だって平均賃金より下です。介護だって、データを明確には知りませんが、下なんでしょ。で…農業も賃金が下で、安いからそこに人が行かないワケですから。


寺ちゃん：賃金と仕事の中味が見合わないから、そこに参入する人が居ない。


藤井氏：農業とか建設とか介護に補助金を入れるとかね。或いは何らかの制度で、所得がその人達にいくとしたら、確実に働こうとする人が増えますよ。4割近くが非正規で、且つ女性や高齢者や、就職氷河期に就職できなかった人が高かったら働こうかと思う人も出てくるワケですから。

更に言うと、失業率に未だ下がる余裕があると考えると、高くすれば、そこに流れてくる人が1人や2人じゃないワケで。というのも財務省が主導している緊縮財政をしているから、取り敢えず人入れとこかとなったとも解釈出来ますよね。


寺ちゃん：GDP実質年率1.2%減　輸出や消費が不振。内閣府が昨日発表した2018年7～9月期のGDPは、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前の時期と比べて0.3%減、年率換算では1.2%減。2四半期ぶりのマイナス成長となりました。

その原因ですが、相次いだ自然災害の影響で個人消費が振るわず、輸出も振るわなかった。こういう風に言われてるんですねぇ。西日本豪雨、台風、北海道地震等、全国で相次いだ自然災害で個人消費が伸びない。工場の操業、物流への影響から輸出も落込んだ。この結果、藤井さん如何ですか？


藤井氏：マイナスがズッと続けば、貧困国家になってしまいます。それ位、マイナスというのは大変な事なんです。これが第1点。

自然災害があったり、輸出がチョッと落込んだから、しょうがないという言い方が日本経済新聞でもされてて、その次はプラスになるから…だからイイんやてな調子で言いよるんですが、チョッと待てと。これマイナスやぞと。チョッと何かあっただけでマイナスになる位、アカンゆう事やろ。

よく日本経済のファンダメンタルズはシッカリしているって言いますが、ファンダメンタルズってカタカナで言ったら何か良いんかなって重いかもしれませんが、これ日本経済の基礎体力ですよ。災害ゆうても東京や名古屋といった大都市圏では何も無かったワケですよ。

輸出がチョッと落ちて、台風がきた位で年率換算で-1.2ですよ。年率換算で-1.2ゆうたら5兆とか6兆ですよ。国民1人辺り5～6万金を失くすって事ですよ。何処がファンタメンタルズいけてるねん。ファンタメンタルズの尺度なんて何も無いワケで、言葉だけなんです。

全然アカンいう事ですよ。日本の経済が。マイナスになったんですよ。これやったら、消費増税なんて無理やわなと。これだけで、消費増税無理やろ感が出てこなかったら、変でしょ。



寺ちゃん：本来だったら、これ位で左右されてちゃイケナイ位の体力がなければ…


藤井氏：そりゃそうですよ。年率３％、４％位は当たり前なんですから。世界の成長で言うたらね。３％、４％位が当たり前の中で-1.2％言うたら、4.2％か5.2％ですよ。とてつもない-ですよ。台風やら輸出が落ちた位で、そんな事なりませんから。

とんでもなく体力が無いワケですから、増税なんて有り得ないです。消費増税なんて。でもその議論が全く出てこない。新聞にも書いてないし、ひょっとしたら、メディアでコレを言っているのは僕が最初かもしれませんよ。ラジオで公共の電波を使って言っているのは。で、僕だけだとしたら、異常ですよ。この国は。


寺ちゃん：今回、輸出-1.8、個人消費-0.１、企業投資も-0.2、公共投資-1.9…大幅なマイナスですよねぇ。住宅投資は＋0.6という事だったんですけどもね。う～ん、災害があったからと言っても、じゃあ、来年は無いですかと言えば有るかもしれませんしね。

インバウンドとよく言われますが、このインバウンドも輸出に換算するから、災害があって、海外から来られる人が減ったからとか、買い物の量が減ったからとか、そんな事も言ってますけども…。

じゃあ、来年の世界経済を見てみますと、米中の貿易摩擦もありますし、来年の世界経済は減速基調を強めると言われてますけど…。


藤井氏：どこの新聞開いても、何処のネット記事を見ても、何処の国際経済に関する議論を見てもですね、これから世界経済は下振れすると言われてるワケですよ。だから下振れする中でもプラスを築き上げようとするならば、内需が勢いよく成長している状況を作らなアカンわけですよね。

来年はもう、マイナスになると言っている様なモンですよ。なのに内需を冷やす増税なんかやったらね。自殺願望がある人だったらイイですけど、日本は自殺願望が無いと想定するとですよ、そんな願望もないのに自殺するのはトチクルッテ感じですよね。


寺ちゃん：だから我々の給料をもっと上げて、消費をもっともっと温めて、それで更に企業も廻していくと。


藤井氏：そもそも、これから外需が冷えるというので、それに戦々恐々とする状態っておかしいワケですよ。外需はボーナスみたいなモンですから、基本、内需だけで３％づつ伸びていって、外需が冷えるんだったら、それが１％か２％になって、良いんだったら４％、５％になってという状況を目指すべきだと思いますね。


安倍総理とプーチン氏のシンガポールでの会談に関して、従来ですと国後・択捉も含めた4島一括返還を求めてきましたが、今後の交渉で、歯舞・色丹の2島先行返還を軸に進める方針に転換したとも言え、その件に関して寺ちゃんが藤井氏に尋ねたところ、かなり否定的でした。



確かに日ソ共同宣言で２島返しますという事になっていますが、要するに2島を泥棒に取られた状況で、その泥棒と平和条約を結ぶというのに等しい事で誤解を与えかねない。

返ってくるのが０になるより２の方がマシだから方針を転換するのは…。但し、今後も返還要求をし続けるのだからヨシとせざるを得ないのか…政府のお考えなのだからといった感じでしょうか。