先回のブログを書いているときに、ふとヒラメキました。中国伝説の文房神、魁星点斗は、ずっと以前、コロナに負けるなシリーズで取り上げた踊る男に似ていないか!?
幅 16.3cm、高 30.0㎝。李朝中国明時代?
滑稽な男が、まじめに踊っています。コロナの押しつまったような雰囲気を壊してくれそうな気配でした。自然の木を組み合わせて作ったこの奇妙なオブジェは、李朝の物ではないかと考えたのでした。
大きく手をあげ、走っている男。たしかにブ男ではありますが、憎めないばかりか、見方によっては気品すら感じられます。
背中のくびれは・・
粗末な衣服と見えなくもない。
しかも、左手に何か持っています。
想像力をたくましくして、硯!
右足で踏んずけているのは・・
鰲(ごう)と呼ばれる龍と亀の間の姿をした海の化け物か!!?
となると、もう、魁星になってもらわなくては、ブログがおさまりません(^^;
爪楊枝の先を黒く塗って筆、ミニチュア茶道具から高坏を拝借して斗とすれば・・
右手に筆、左手に硯、蹴り上げた足に斗・・・立派な魁星が出来上がりました。
せっかくですから、北斗七星をあしらえば・・
文房の神様、魁星点斗の出来上がり(^.^)
李朝の踊る男と思われた木彫像が、実は、中国の神、魁星であったのです。
最後の文人といわれた富岡鉄斎は、魁星の印章を4種類も使っていました。
これまでこの奇妙な木造物は、故玩館の面白コーナーで、他の珍物たちと雑居していたのですが、今日からは、私の机の上に居ていただくことにします。さすがの富岡鉄斎センセーも、木彫魁星像を座右に置いていることはなかったでしょう(^.^)