遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

源内焼? 三彩幾何・山水紋大鉢

2019年06月13日 | 古陶磁ー大皿・大鉢・壷
源内焼と思われる大鉢(皿)が、もう一個ありました。





これは大きい。38cm強あります。

三彩軟陶で、陽刻模様が全面に施されています。
中央には、エキゾチックな幾何学模様。
周縁部には、中国風の楼閣山水図。










裏側は、緑釉一色。


さざえのような巻き貝の足が3個ついています。



全体に造りが華奢です。
胎はがさがさの軟陶です。
三彩濃度は非常に薄く、釉薬自体の掛かり具合も薄いです。

これらの特徴は、以前のブログで紹介した源内焼と同じです。

重ね焼きの形跡はありません。

源内焼かどうか? ・・・・ うーん、陽刻が甘いような気がするが・・・・

源内焼の図録(五島美術館、2003)を調べてみると、似た品がありました。



41cmもある大鉢です。
中央は無紋ですが、名品です。
周縁の楼閣山水図は私の品と似ています。

しかし、細かく見ていくと、やっぱり違いがあります。
何よりも、陽刻のシャープさに大きな差があります。

ここからは、私の推測ですが、この幾何・山水紋大鉢は、明治以降、上の大鉢を真似て、源内焼かその周辺の窯で焼かれた品ではないでしょうか。
コメント (4)
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