真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『グリニッジ・タイム―世界の時間の始点をめぐる物語』 (デレク・ハウスさん)

2011-02-22 | 読書-歴史
グリニッジ・タイム―世界の時間の始点をめぐる物語
原書名:GREENWICH TIME and THE LONGITUDE(Howse,Derek)
ハウス,デレク【著】〈Howse,Derek〉 橋爪 若子【訳】
東洋書林 (2007/10/10 出版)

第1章 経度の探索―紀元前三〇〇~西暦一六七五年
第2章 天文学者とグリニッジ標準時―一六七五~一七二〇年
第3章 航海者のためのグリニッジ・タイム―一七〇〇~一八四〇年
第4章 グレート・ブリテンのためのグリニッジ平均時―一八二五~一八八〇年
第5章 本初子午線―一七九〇~一八八四年
第6章 グリニッジ標準時―一八八四~一九三九年
第7章 地球より正確な時計器
補遺(カール・カルヴェート)

金井三男さんによる書評
読みやすさ、引用資料の豊富さと確かさで出色のものとなった

じつは、時計職人ハリソンの話だけ印象に残っていた南面堂にはけっこう難しかったのだが、その前後の一連の経緯など、勉強になった。(理解度は聞かないで)
標準を取る(素人っぽい表現だが)ことの重要性は何物にも代えがたい。

書感とランダム・トーク(藤田さん)
英国の鉄道では出発地と経過地、到着地のそれぞれのローカル時間が別々に表示されるようになって混乱を招いていたことも標準時間の取り決めが急務であったこともうかがえた。英国の威信をかけていたこともわかり面白かったです

そうそう!
じつは英国の鉄道を扱ったテレビで、鉄道の普及以前は地方時が使われていて云々という話に驚き、本書を手に取るなり。
(番組で見た、分針が10分違い~ロンドン時間と当地時間~で2本設定されていた時計に驚く)

BBC NEWS | UK | Magazine | At the centre of time
20 Oct 2009 ... Why did Greenwich become home to the Prime Meridian and the global centre of standardised time 125 years ago?

What is Oxford Time?

Railway Time

"From 1792, in England, it became normal to use local mean time, rather than apparent time from a sundial."

"By the 1840's there were at least three organisations which suffered inconveniences because of the use of local times - The railways, the telegraph companies, and the Post Office."

"In November 1840, the Great Western Railway ordered that London time should be used in all its timetables, and at all its stations."
ふむふむ。

関連過去エントリ:
経度に挑戦した職人の話~タイソン博士その4

今ではどうということのない時計も皆クォーツだったりするが、その昔は・・という件。
南面堂が大学1年の時、某競技の大会の「陸上本部」と称するところに、「水晶時計」という有難い貴重品が鎮座していて、下級生は時計合せに行ったりしていたな。
今は昔。

著者のハウス氏の逝去記事(1998年)
Obituary: Lt-Cdr Derek Howse

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